BOOK INFOMATION
(この記事は、サイバーバズの試用レポートを含んでいます)
ブログを書き始めた当初から、汚部屋画像はケータイのカメラで撮っている。
なぜなら、確かに持っていたハズのデジカメが汚部屋のどこかに埋もれて行方不明だったからである。
しかし、汚部屋にあった大量の不要品を捨てたというのに、今日に至っても尚、なぜかデジカメは見つかっていない。
そんなあたしにとって、ケータイのカメラはブログを書く上での必需品なのだが、随分前にレンズカバーを傷つけてしまい、よほど条件を整えないとまともな画像が撮れなくなったにも関わらず、機種選定がメンドウクサイという理由から、買い替えないまま今日にいたっていた。
そもそも。
通話とメールとカメラとおサイフケータイ(FeliCa)が使えればいいってぇのに、多機能過ぎるイマドキのケータイは、あたしにとって無駄に重い。
更に、スライド式のケータイが好きなので、パカっと開いて縦にびょーんと長くなる二つ折りケータイが煩わしくて仕方ない。
iPhoneくらいシンプルな作りのがいいのだけれど、カードスリット付きのiPhoneケースにするとかひと手間かけない限りiPhoneでFeliCaは使えないようだし、それ以前にあたしは(大人の事情により)長年docomoユーザーだ。
つまるところ、時代の波に乗り遅れているがゆえ欲しいケータイがないので、今使っているケータイが完全に壊れたら、何世代も前のケータイをどこかで入手しようかと考えていた矢先、CyberBuzzから、ドコモの最新ケータイを試用させて貰えることになった。

P-06Bの詳細は下記からどーぞ
docomo STYLE series P-06B
docomo STYLE series P-06B FAN SITE
docomo STYLE series P-06B FAN SITE(モバイル)
これを使ってみたい!と思った一番の理由は、本来は縦にびょーんと長くなる二つ折りケータイなのにタッチパネルなので、ディスプレイを回転させれば、あたしが必要としている「通話」「メール」「カメラ」「FeliCa」が、畳んだままで出来ることにある。

(閉じたままで新規メールを作成しようとすると……)

(画面下部に、テンキーが表示される)

(片手でも余裕で打てまーす)
これまで使っていたスライドケータイのテンキーよりもひとつのキーの表示が大きいので、想像していた以上に入力がしやすい。
もちろん、あたしが全く使わないであろう機能もてんこ盛りなので、これまで使っていたケータイ(120g弱)よりは重いし、同僚の一部に「お前はらくらくホンで十分じゃね?」とまで言われているあたしがこの多機能ケータイをフル活用できる日が来るとは思えないのだけれど、でも、もっと単純に、"基本操作スタイルがツボ"というのが、あたしにとって最重要なのだ。
ちなみに。
標準で付属されているタッチペンを使って撮った画像をデコれるらしいので、常に最新機種のケータイを持ちたがり、このケータイにも興味津々な夏目父に、リボン猫グッズを撮影しタッチペンを使ってデコって貰った。

デ コ り 過 ぎ て 原 型 留 め て な く ね ?
次に。
同じくタッチペンで絵が手描きできるらしいので、トライして貰った。

幸 薄 そ う じ ゃ ね ?
我が家で1ヶ月以上前から繰り返し交わされてきた会話が二つある。
ひとつめは、
「これで全部?」
「他にもある、と思う」
で、ふたつめは、
「これ何?」
「知らね」
である。
それぞれ、質問ひとつに答えもひとつ。
続きはない。
一見すると完結しているように見えるが、繰り返し交わされているということはつまり、どちらも解決していないまま1ヶ月ちょっとが過ぎたということである。
ひとつめの会話については、互いが省略している言葉を書けばすぐに意味は通じる。
「これで(今年度の領収書は)全部(出した)?」
「(いや、)他にもある、と思う(けど探してない)」
夏目父は超小企業の経営者なのだが、誰から見ても会社経営には向いていない性格なので、金が絡むこと全般と申請や届け出は創業時からあたしがやっている。
幸か不幸か超小企業なのであたしが日々やっている仕事量は大したものではない。
が、領収書に絡んだことでは決算時、毎年大いに揉めている。
何故なら会話の通り、夏目父が領収書を逐一あたしにくれないからで、くれない理由は、
仕事には関係ないモンを買ったとき、あわよくば会社の経費で落としちまえと思って領収書を貰ったものの、それを見せたら鬼娘が速攻で却下することが判っているから。
で、ある。
もちろん、「却下されんのが判ってんなら自腹きる覚悟決めろよ!」とは思うし、一般企業のように「領収書がなければ清算できません」と切り捨てるのは簡単だが、厄介なことに過去の経験から、夏目父が「仕事には関係ないモン」と思っているものの中に、「仕事に関係あるモン」が入っている確率が高いということも判ってしまっている。
納付する各種税額に影響が無いともいえないので、バッサリ切り捨てるわけにもいかない。
なので毎年GWちょい前くらいから、「締め切りますよー」「後から出しても清算しませんよー」「無駄に多く税金払うことになるかもしれないんですよー」「それで我が家が窮したら、納豆が買えなくなるかもしれないんですよー」とやんわり言うのだが、夏目父はそれを聞いたところで慌てるような経営者でもないし、あたしはあたしで、「お前が出さないっつうんなら、あたしが引き出しン中、全部ひっくり返してやる!」なんつうこともしない。
つまり。
毎年この時期は、物凄く意味のない根比べをしている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
こうして書いてみると、どんだけ精神衛生上よろしくないことをしているか改めて気づかされるし、決算時にそんなことになるくらいならいちいち催促すればいいということくらいはあたしでも判るが、毎日毎日家に帰ってまで、仕事や金の話をしたくないのだから仕方ない。
とにかく、夏目父が「これで全部」と言ってくれるまでは決算確定が出来ないので、それとなく催促しつつ、「せめて6月第1週には会計事務所に確定データ送りたいなー。夏目父、いつくれるのかなー。少しだといいなー。現金残で賄える額だといいんだけどなー。もしも足りなくなったところで預金残は動かせないから役員借入れ立てないといけないのかなー」と、頭の中が決算一色になり、他にどれだけ優先順位の高いものがあろうとそれらは先延ばしになってしまうという、悪循環な状態が毎年1ヶ月続く。
だから、そんな中であたしが、自動車税を期限前に払ったのは奇跡に近い。(夏目基準)

(当然のことをミラクル視するのがダメ人間の証)

(コンビニ納付ばんざーい)
結局、夏目父が「これで全部」と言ってくれたのは5月末日。
「よっ!待ってました!」とばかりに処理を始められればいいのだが、月末月初は他にもすることがあるため、隠し領収書の処理に着手できたのは6月2日の夜だった。
それにしても今回は、夏目父が隠し持っていた領収書の量がヒドイ。

(収拾がつかず、とりあえず月別昇順でクリアファイルに入れてみた、の図)
靴とか靴とか鞄とか服とか服とか靴とかの領収書(ゴルァ!)は躊躇することなく捨て、「なんでこういう判りやすいモンまで隠し持ってるかなあ」と首をかしげたりもしつつ、

(社用車に関係する領収書に、どんなやましいことがあるんだぃ?)
3晩かかって全データの入力やら照合やらが終わった。
そう、たった3晩の話なのだ。
でも、決算処理終了直後、その嬉しさを誰かに伝えたくて書いたコメントへの返信にあったカリノさんの言葉をもじると、「完全三夜漬けだったけれど、重圧だけは1ヶ月以上前から続いている」状態だったから、それを終えたときの開放感は尋常じゃあない。
どんくらい尋常じゃないかというと、翌日呑みに行った店で、待ち合わせていた友人が来る前に、ひとりで3人前のモツ鍋を平らげちゃったくらいハイテンション。(実話)

(店員に「お連れ様がいらっしゃってからにしますか?」と2回も言われたのに注文。そして完食)
土日は部屋に篭って、時間も何も気にせずに長編小説を再読しまくり、




1ヶ月半ぶりにようやく、心ここに在らずな状態から抜け出した。
さて、あたしの頭ん中が決算一色だった間、夏目父はどうしていたのかというと。
決算とか領収書とか金とかとは別の世界、つまり、いつもと概ね変わらない毎日を過ごしていた。

(「2日で11パック。絶好調だなオレ」って、おうこら)
ただし。
毎年そうしているように、春先からはベランダに出ることが増えてきた。
移植ゴテで植木鉢の土を掘り返したり、肥料らしきものを遣ったりしているようで、そのうち、「クレマチスに蕾がついた」とか言うようになった。
やがて、「ホームセンターに行きたいなあ」と呟くことが増えたので、「勝手にお行きなさい」と言いたくなるのを我慢して連れて行くと、肥料を買ったり、小さい鉢植えを買ったり。
で、暫くすると、「あの時買った花をデカい鉢に植え替えたら収拾がつかないくらい増えちゃってさー」と嬉しそうに語る。

(収拾がつかない花・その1)

(収拾がつかない花・その2)
そうこうしているうちに、少なくとも10年前からこの時期に必ず咲いている2種類のクレマチスの蕾が開き始め、花を見ては「去年よりデカい」と大喜び。

(手のひらサイズ)

(同じく)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ん な こ と や る 前 に 領 収 書 出 せ や 、 ゴ ル ァ 。
と、言いたい気持ちも無いではないが、あたしが領収書を待っているあいだ夏目父が草花を愛でるのに熱中するのは毎年のことなので、ここまではまあなんとか目を瞑ることができた。
だが、今年はこの後がかなり厄介だった。
話は随分前、去年の春まで遡る。
夏目父が会社近くを歩いていると、民家の庭先に生い茂っている草花が目に入った。
その時点ではまだ花は咲いていなかったがやたらデカい蕾がボッコボッコついている。
改めてよく見てみるとそれは庭のいたるところに生えていて、繁殖力の強さから「雑草か?」とも思ったらしいが、花壇は綺麗に手入れされているからこの雑草だけを放置してるとも考え難い。
いずれにせよ、蕾が開くのはもうすぐだろう。
夏目父は、どんな花が咲くのかを心待ちにしていた。
花は、夏のあいだずっと咲き続けた。
そして、どんどん増え続けた。
民家の庭を飛び出て、道端や向かいの空き地に芽を出し花をつけた。
夏目父は、「待ってました!」とばかりに道端のそれがつけた種を1粒だけ採り、いや、盗り、今年になって然るべきタイミングでベランダの鉢に蒔いたのだった。
で、その花が咲いたのと同時期に、最初に書いた会話が始まったのである。
「 こ れ 、 何 (っていう花) ? 」
「 知 ら ね 」
(花の名前をご存知の方、コメント欄にて教えて下さると嬉しいです)
( 『 ニゲラ 』という花だそうです!あやむ。さん、Akeさん、ありがとうございましたー)

(直径4~5センチ。うちのは水色だが、「白いのもあった気がする!」とは種泥棒談)

(花びらが落ちると、ツッコミどころ満載の姿になる。
「この膨らみに種が出来てた気がする!」とは、種泥棒談)
「 知 ら ね 」
( 『 ニゲラ 』という花だそうです!あやむ。さん、Akeさん、ありがとうございましたー)

(直径4~5センチ。うちのは水色だが、「白いのもあった気がする!」とは種泥棒談)

(花びらが落ちると、ツッコミどころ満載の姿になる。
「この膨らみに種が出来てた気がする!」とは、種泥棒談)
そりゃあもう、「知らね」と言うのが億劫になるくらい何度も訊かれた。
質問している風でなくただの独り言に聞こえることもあったが、「種をとってきて蒔いて望みどおりの花が咲いたけど、ところでこれ何て花?」と思い続けているあたりが可笑しくもあり、こっちの気分次第でイラっとすることもあって、つまり、夏目父が「これ、何?」と言うのを聞いたときの自分の感情は、その時の精神状態を表しているのかもしれないと気づき、だから感情のままでなく、いつも同じトーンで「知らね」と答え続けた。
というのも。
一社会人として客観的に見ようが、家族として贔屓目に見ようが、経営者には全く向いていない夏目父が会社を続けるということには、あたしみたいなサラリーマンにはないジレンマやストレスが大いにあるハズで、だからせめて家では、そういうストレスを感じることなく好き勝手に暮らすべきだと思うから。
「あ、今日冷凍室にあったハーゲンダッツ、2個食べた」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
好 き 勝 手 し 過 ぎ な ん じ ゃ 、 ボ ケ !
(やっぱり鬼娘)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
好 き 勝 手 し 過 ぎ な ん じ ゃ 、 ボ ケ !
(やっぱり鬼娘)
兎にも角にも。
例年通り、自分の会社の決算なんてものは気にも留めず、会社の金がいくらあろうと無かろうと意に介さず、好きなモンを食べ好きなことをし続けているうちに夏目父の会社の平成20年度決算が確定した。
お つ か れ ー 、 あ た し ! ! !
ああそうだ、夏目父。
DSのゲームソフト代は経費で落とせねえって、何回も言わせんな。
部屋のことに気持ちが向かない時は、他の何かに気を取られていることが多い。
その「何か」はたとえば、近所のスーパーマーケットの店長のベレー帽みたいなヅラのことだったり、四畳半のベランダから見える家にいる2匹の柴犬と仲良くなる方法だったり、部屋のテレビを買い替えるタイミングだったりする。
つまりあたしは家に居ると、どうでもいいことばかり考えている。
が。
半年くらい前から、それほどしょーもなくはない、あるひとつのことに気を取られてる日々が続いている。
「漢字を書く能力が後退している」という自覚が思いっきりあるのだ。
パソコンとネット環境さえあれば、仕事はもちろんプライベートなコトまでほとんど用が足せてしまう世の中で生きていると、郵便番号と住所と名前と電話番号くらいが書ければ、不便を感じることはあまりない。
だから暫くは、「漢字を書く能力が衰えた」と自覚するに留まっていた。
仕事で付き合いのある人にそれを話したら、「手紙なんて滅多に書かないし、わかんない漢字があってもケータイ開けばすぐわかるし」と言われたのだが、確かにそれはもっともで、そう言う人を否定する気は微塵もない。
ただ。
ものすごく単純に、実に頻繁に、
漢字をスラスラ書けるのってカッコイイ。
と思うようになった。
たとえばあたしが、ブログに書いているのと同じことを紙に書いてみろと言われたら、ひらがなとカタカナが増えてブログの倍くらいの文字数になるだろう。
ブログ並みの漢字を使おうとすれば、正しく書くのにかかる時間は倍じゃ足りない。
実際、このあいだ手紙を書いた時も、難しい漢字なんて使っちゃいないのに、次に書くべき言葉や漢字が浮かばなくて、やたら時間がかかった。
パソコンに頼ってばかりじゃいけない、という話では全然ない。
パソコンやケータイの変換機能に脳を補って貰うのが普通の時代だからこそ、脳の力だけで滑らかに漢字を書ける人が格好よく見える、というだけの話。
だからそれは、難しい漢字じゃなくても全然いい。
大昔に女子が言っていたような、「「憂鬱」とか「薔薇」とかをサラっと書ける人ってス・テ・チ♪」というのよりは遥かにハードルが低く、たとえるなら、「ブログに書いている程度のことを紙にも同じように書ける人がかっこよく見える」という、実に低レベルな話である。
パソコンを使っていようがいまいが、書ける人は書けるのかもしれない。
あたしが極端に書けなくなっているだけなのかもしれない。
かろうじて、仕事で使うような漢字ならまともに書けそうな気がしないでもないのだが、正しく書ける自信は全然ない。
昔から出来なかったことが未だに出来ないのなら気にはならないのだが、出来て当たり前だったことが出来なくなるのは、なんというか、薄っぺらい人間になってしまった気がしてしまう。
そして。
実際は書けないかもしれないのに「いや、書けるでしょ。だって読めるし」と思い込んでいる自分が、やたら痛々しくも思える。
というわけで。
すげーベタだけど去年の秋、
漢検を申し込んでみた。
で。
過去問集も買わず、出題傾向を調べるわけでもなく、なのに、申し込んでから受検日までの2ヶ月半もの間、「漢字検定ってどんな問題が出るのかなー」とぼんやり考える日々が続いた。
今回あたしが受けたのは、社会人が最初に受けるのに適しているらしい、漢字能力検定3級。

(上司からのアドバイス。「誰もが読めるひらがなを書け」)
中学校卒業程度のレベルである。
最近は親子で受検する人も多いという話を小耳に挟んだので小学5年の姪に話してみると、意外や意外、「じゃあ6級(小学5年修了程度)を受ける!」と言う。
ちなみに姪は、テレ朝のバラエティ番組 『 Qさま!! 』 の「プレッシャーSTUDY」(という、アホ自慢じゃないクイズ企画)が大好きで、物凄い漢字力を発揮するやくみつるのことを「先生」と呼んでいる。
が、姪の得意科目は、「体育と給食」だ。(本人談)

(250万人って、何が?)
あたしが買って渡した6級の問題集をとことんやって受検日を迎えた姪はそれでも、試験会場から出てきてあたしを見つけると、なんとも情けない顔で「やっちまったよう」と言った。
「ふたたび」という漢字が最後まで思い出せず、違うと判っていながら「又たび」と書いたらしい。
惜しいなー。
でも気持ちは判るぞー。
「でさあ、夏目ちゃん。ふたたびってどういう字だっけ?」
「ドラマの再放送の再」
「あ゛ーーーーーーーー!」
「あるよねえ、そういうの。すげー知ってるのに思い出せない漢字」
「え!夏目ちゃんもあったの?」
「う、うん」
「なんて漢字!?」
「・・・・言えねえ」
「ねえ、なんて漢字ー?」
「そ」
「そ?」
「そ、そむける・・・・」
「そむけるってどういう意味?」
「顔とか目をそらすっていう意味」
「ああ、なんか聞いたことあるけど字はわかんないや」
「背中の背、だ」
「思い出したんだ」
「うん。試験会場から出てくるエレベーターの中で。前に立ってた人の背中についた埃見てたら思い出した」
「試験会場で前の席の人の背中に埃がついてればよかったのにー」
「う、うん」
小腹が減ったので、2人でドトールに入った。
が、クロックムッシュを見つめながら、あたしの反省会は続く。

「四文字熟語もさ」
「うん」
「こうげんれいしょくってのが出たんだけど」
「どんな意味?」
「知らね」
「むずかしそうな言葉だもんね」
「「れいしょく」ってとこを漢字で書く問題だったんだけどさ、「冷凍食品」しか出てこなくて」
「ああ、そのれいしょく?」
「・・・・違うと思う」
「冷凍食品だったら良かったのにね」
「う、うん」
事前に勉強をしたとかしてないとかは関係なく、中学卒業レベルの問題ですら素で判らなかったという事実を目の当たりにしたせいで、元気が出ない。
すると、そんなあたしを見ていた姪は、急に元気な声を出した。
「夏目ちゃん!」
「・・・・はい」
「元気出して!」
「出ねぇんだけど」
「漢字検定に落ちたって、マージャンで勝てればいいよ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
勝 手 に 落 ち た こ と に す ん な 。
つうか。
慰 め に な っ て ね え か ら 。
(つい最近も、見知らぬオッサンに気前よく金をあげてみたらしい)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
勝 手 に 落 ち た こ と に す ん な 。
つうか。
慰 め に な っ て ね え か ら 。
(つい最近も、見知らぬオッサンに気前よく金をあげてみたらしい)
え!
ついこの間まで鬱陶しいくらい元気だったのに!
っていうか、今朝も元気だったのに!

(1日で葉っぱがクシャクシャ)
日 々 草 が 瀕 死 状 態 。
やっぱ寒かったのかな。
越冬は無理だったのかな。
っていうか。
あたしはいつからこんなにこの草が好きになってたのかな。
でも。
もしこれが去年や一昨年の今日だったなら、あたしは日々草に何かを投影して、それはもう立ち直れないほど凹んでいただろう。
片付け始めてからの1年数ヶ月で随分強くなったんだなあと、しみじみ思った。
まあいいや。
大人になって初めて育てた日々草は、十分あたしを楽しませてくれたし、花を愛でることの楽しさも少し味わったもの。
もちろん枯れて欲しくはないけれど、その時がきてしまったら、枯れたことを嘆かずに、鬱陶しいくらいに咲いた夏のことだけを思い出そう。
咲き終えて絨毯の上にポロリと落ちた花を拾い続けた今年の夏を。
・・・・という、後ろ向きなんだか前向きなんだかサッパリわからない話を書いているのは。

(今回の花のチョイスはあたしに非ず)
最近墓参りに行ったから。
何回この日を迎えても全然慣れなくて、相も変わらずアレコレ考えてしまうけど、でも、ゆっくりでも確実に、前に進んでるのは確かだ。と思うことにしよう。そうしよう。
ただし。

(ダンボールの上が服置き場と化しているの図)
片 付 け は ち っ と も 前 進 し ね え で や ん の 。
#本を読んでいない人にはだいぶ意味不明でした。

(全国の書店、Amazon
#明日から片付け記事、復活しましょう。
#まずは服をたたむところから。 ←低レベル



まさか!蟲師が罰ゲーマーになるわけないから!
携帯の方はこちらからどうぞ。 夏目父、帰宅。 あたしもたった今帰宅。 部屋のドアを開けるまでは、出張の労をねぎらって一緒に晩酌でもしようと思ってたけど、しない。 絶対にしない。 してやんない。 |
![]() |
あ た し の 部 屋 に 戻 す な 。 |
![]() ![]() ![]() ゴールは遠いですが、どうか長ぁーい目で見守ってやってください! |
携帯の方はこちらからどうぞ。 夏目父と二代目が正座して話った「カエルを置いた理由」を聞いたあたしは、二人のアホさ加減に脱力し、その後、衝撃を受けることとなる。 それは4畳半が台風被害に遭う、少し前の、ある夏の夜のこと。 日中、あたしと麻雀をしていつものよーにボロ負けした二代目は、夏目父を誘って呑みに出かけ、麻雀をしている時のあたしがいかに非情な人間なのかを夏目父に切々と語っていた。 夏目父はそんな二代目の話を最初は笑いながら聞いていたのだが、ふと、前日に家で起きた小さな出来事を思い出した。 詳しい状況は夏目父も忘れたらしいが、とにかく、夏目父とあたしがリビングでくつろいでいた時、少しだけ開けていた窓から部屋に蜂が入ってきた。 娘は部屋にいる虫と蜜月ってるというのに、夏目父は異常なほど虫が嫌いだ。 ましてや部屋に入ってきたのは大きな蜂だった。(夏目父基準) 我が物顔で部屋を飛び回る蜂。 慌てて逃げ惑う夏目父。 格好の遊び相手を見つけた!とばかりに蜂を追いかける猫。 リビングはパニくっていた。(夏目父基準) しかし、その時あたしがどうしていたかと言うと。 視界を時々遮る夏目父を疎ましく思いながら、テレビを見ていた。らしい。 前日のそんな出来事を思い出した夏目父は、二代目に言った。 「そーいえばアイツ、感情が顔に出ないんだよなあ」 言い訳させて貰うと。 二代目は麻雀をしているあたしのことを非情だと言うけれど、二代目にとっては同卓した相手全てが「非情」に思えるハズだ。 だって二代目、麻雀、超弱ぇーんだもん。 そして、夏目父は「感情が顔に出ない」と言うけれど、そんなことはない。 驚くこともあれば焦ることだってある。 部屋に蜂が入ってきたことにパニくらなかっただけである。 だって騒いで暴れたら却って刺されそうな気がするもん。 その後二人は、あたしの驚く顔が見てみたいという話になり、驚かせる策を練り、二代目の店にあるカエルをチョイスした。 その後の二人の行動は、想像に難くない。 いつの間にか脚を崩していた泥酔男×2は、話をしているうちにその時のワクワク感が甦ってきたらしく、とても楽しそうだ。 手を叩いたりしながら、「タヌキとカエルでだいぶ悩んだんだよなー。でもほら、先生はこのカエルが気に入っちゃったんだよねー」などと言って笑っていやがる。 |
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どうやら。 楽しくないのはあたしだけらしい。 そもそも。 いい歳した大人の男二人が、片や「麻雀に負けた」、片や「部屋に蜂が入ってきたのに平気な顏をしていた」なんつう理由で、こんな重いものをわざわざ人の部屋に運び入れるだろうか。 普通はしないだろう。 つまり、だ。 その時も二人はものすごく酔っていたわけだ。 あげく、肝心の驚かせたい相手は、カエルが置かれたことに何年も気づくことなく、その上にどんどん物を重ね、ついにカエルを隠してしまった。 ・・・・む、む、虚しい。 しかしまあ、酔った上のことなら仕方ない。 それに。 今現在も酔っているわけで、そんな状態の二人にアレコレ言ったところで、糠に釘、豆腐にかすがい、暖簾に腕押し、蛙の面にしょ・・・である。 ただ、あたしにはひとつ、解決しておきたい疑問があった。 娘 「あの」 父 「はいはーい」 ←逆戻り 娘 「このカエルはさ」 二代目 「持ってカエルー!」 ←コイツも逆戻り 娘 (無視して)「とーちゃんが二代目のところから買ったの?」 父 「そーですよーーーーん」 ←うぜー 二代目 「そーですよーーーーん」 ←コイツもうぜー 娘 「いくらで?」 父 「・・・・え?」 娘 「い く ら で ?」 夏目父は無駄遣い番長だ。 あたしの無駄遣いとは桁が違う。 だから、果たしてこのカエルをいくらで買ったのか?が知りたかった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ま、ま、ま、まあ、ほら、売った時の目安にもなるしね☆ 娘 「 い く ら で ? 」 あたしがドスを効かせてそう言うと、夏目父・・・・ではなく、二代目が指を三本立てた。 え・・・・!? さんぜんえんっ!? こんなモノにさんぜんえんっ!? いやいや待てよ。 夏目父のことだ。 3万円で買った可能性もある。 だから続けた。 娘 「ケタは?」 父 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 娘 「ケ・タ」 二代目 「あの・・・・」 娘 「その指1本はいくらなの?」 二代目 「えっと・・・・」 娘 「 い ・ く ・ ら ? 」 期待と不安が入り混じっていた。 高ければ、それを払った夏目父のアホさ加減にがっかりするけれど、売る楽しみが増す。 安ければ、売る楽しみはなくなるが、自分の父親が酔って大枚をはたくような嫌味な人でないことが判って安心できる。 さあ。 |
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ど っ ち ?![]() |
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終始無言を決め込んでいる夏目父の代わりに、今度も二代目が口を開いた。 二代目 「さん・・・・・円」 娘 「あ゛?」 声が小さい上に、呂律が怪しい。 あたしが聞き返すと、二代目は覚悟を決めたように、大きな声で言った。 |
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「 さ ん び ゃ く え ん っ ! 」 | |||
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 というわけで。 カエルの行き先が決まった。 売らないし、捨てもしない。 だって二代目が言ったもの。 カエルが帰る場所はココしかないのだ。 |
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![]() ココにこうして置いてぇー ![]() 毛布をかぶせたら、はい、おしまーい♪ |
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ココがカエルの居るべき場所だ。 だって。 二代目が言ってたもの。 |
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「 先生はこのカエルが気に入っちゃったんだよねー 」 | |||
って、確かにそう言ってたもの。 二代目のその言葉に、夏目父はコクンと頷いてたもの。 ええ。 夏目父のベッドにカエルを仕込みました。 当の本人はまたもや出張中。 帰宅は明日の夜。 わーい、楽しみぃー♪ とーちゃん早く帰ってこねーかなー☆ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 あの。 |
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「 蛙 の 子 は 蛙 」 っ て 言 わ な い で く だ さ い 。 |
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![]() ![]() ![]() ゴールは遠いですが、どうか長ぁーい目で見守ってやってください! |