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BOOK INFOMATION

単行本 『 片付けられない女魂 』 は、Amazonマーケットプレイスで購入できます。
片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



というわけで先週、渋々ホームセンターへ行ってみた。
用件は、「あたしが買った石膏ボードを家に持ってきてください」だけだから電話をかければ済んだ話なのかもしれなかったが、夏目父がホームセンターで植木を買いたいというので、じゃあついでに石膏ボードの件も言ってみようと思い立ったのだ。
結論からいえば、ルーキークンは未だに「研修中」の名札をつけて働いていたが案の定メモを失くしてしまったそう。
しかしそんな話を聞いたところで、「じゃあ電話かけてくりゃあいいじゃねえか」とかツッコミどころ満載には変わりないし、そのあげく、ルーキークンじゃない30歳前後の女性店員が配達伝票をめくりながら、「お電話頂ければすぐにお届けしましたのに」などと言う。
あたしがこれまでホームセンターに連絡しなかったのは、心が広いわけでも気が長いわけでもなく、こういう言い訳以下のしょーもない話を聞きたくないからだったのだが、ルーキーくんの不手際を謝るでもなく真っ先に、「届かなかったら連絡しろ」と言うような人とそれ以上話す気はない。



(以下、独身アラフォー女の怖さをお楽しみください)



「石膏ボード、キャンセルします」 ←前触れ一切ナシ
「は?えーっと、すぐにお届けできますが?」 ←すげえ感じ悪い口調で
「買った時も「できます」って言われました。でも届かなかったんです。しかも、今度も届かなかったらあたしは電話しないといけないんですよね?」 ←嫌味のつもり
「ええ、お電話頂いてましたらすぐに対応できましたよ?」 ←通じてねーし
(シカトして)「それと、うちに間違って納品された石膏ボードがあるんですが、それ、今日引き取りに来て頂けますか?」
「ああ、んー、はあ」
「・・・・・・・・・・あの」
「はい?」



「今の「はあ」って、どっちの意味ですか?」
(これ以上ない嫌味のつもりです)



「は?」
「「はい」ですか?「いいえ」ですか?」
「えーっと、少々お待ち下さい」
なんで
「はい?」
な ん で ?」 ←感じ悪い女大会日本代表です
「あ、あの、責任者を呼んできます!」 ←ダッシュでバックヤードへ



石膏ボードを買うことに、こういう精神衛生上よろしくない会話がついてくるとは思っていなかったが、その後慌ててやってきた店長はとてもスマートで判りやすい話し方をする人だったからだいぶ救われた。

店長は、「はあ」の女性店員を隣に置いてまず、「不手際があったようで申し訳ありません」と詫びた。
あたしとしては詫びの言葉が欲しいわけではないのだが、鬱陶しそうに伝票をめくりながら、「届かなかったらお電話頂ければ・・・・」と言っちゃう人よりずっと話しやすいことは確かで、その後、隣にいる女性店員に状況を確認しながら話を進める。

「○○クン(ルーキー)からはどういう報告受けてたの?」
「初回納品間違った、とだけ」
「どう間違ったのかは訊いた?」
「いえ」
「君は確認しなかったのね?」
「はい」
「つまりフォローしなかった、と」
「え?」
「君が○○クンの担当でしょ。君が確認しないで他の誰が確認するの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「状況わかりました。仕事に戻ってください」

・・・・という会話の後、店長はあたしを見て、「お詫びのしようもありません」と切り出した。
が、ちゃんと話が通じる人とならこっちも前向きに話す気になれるわけで、感じ悪く「キャンセル」とか言ったことはどこへやら、ここ10日くらい間に湧いた疑問を率直に投げかけてみた。
それは、間違って納品された3枚の石膏ボードをそのまま使えないかしら?ということ。
というのも。
910mm×1820mmの石膏ボードってのは想像以上にデカくて重くて、ひじょーに扱いづらく、素人のあたしが垂直に張れる気が全くしない。
だから、たとえ手間がかかっても、その3分の1のサイズのを3回張るほうが確実な気がしていたのだ。
結論から言えば店長は、「手間さえ惜しまなければそれもアリです」と言った後、



「失敗した時にやり直すのもラクですしね」



と付け加えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
し、失敗したくねえけど確かにそうっスね。



最初からあたしが3分の1のサイズでオーダーしていれば車に積んで持って帰ってこれたから、配達してもらう必要も、ここまで待つ必要もなかったわけだが、それは結果論であって、デカいのが普通に配達されていればそのままで施工を試みていただろうから、今回の策は折衷案でしかない。
あたしが譲歩しなくていいことは百も承知だが、待つことに疲れてしまったので、正直言って「配達はもう勘弁」という気持ちだった。



店長自ら石膏ボードをL字型に裁断してくれるというので、あたしは作業室の外で待つことにした。
すると、件の女性店員があたしには目もくれず、店長を追って作業室へ入って行った。
ガラス越しに女性店員を見ていると、店長に何やら話しかけて・・・・というよりは食ってかかっている様子。
そして、店長が持って入った石膏ボードを指さしながら何やら熱く語っている。
店長の表情は見ていなかったが、作業室の外を何度も指さしているということは、「いいから仕事に戻れ」的な?
いや、わかんないけど。
その後も女性店員は、石膏ボードを裁断する店長の背中に何やら話しかけていたが、話がついたのか何なのか、明らかに不機嫌な顔で作業室から出てきた。
そして恐ろしいことに、あたしをキっと見た女性店員は唇を震わせながら、信じられない言葉を口にした。



「さっきの返事ですけども!」
「え?」
「さっき、「はい」か「いいえ」かって訊かれましたけども!」
「ああ、はい」
「私の「はあ」はっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」



「 Yes, We can. という意味ですっ!」
(註:実話です)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





おもしれぇじゃねえか、このやろう。



吹き出しそうになるのを我慢しながらあたしがようやく「そうですか」と言うと、女性店員は、「そうですっ!」と言ってバックヤードに走り去った。
店長に窘められたからってあたしにキレてどうするよ、とかいうことは思わないでもなかったが、何しろ「Yes,We can」である。
本人は至って真剣だったろうが、でも「Yes,We can」である。



やっぱりすげーおもしれぇじゃねえか、このやろう。



店長が、L字型の石膏ボードを持って作業室から出てきた頃にはもうすっかり、あたしの中では一連の対応が面白い出来事に変わってしまっていた。
頬がすっかり緩んでしまっているあたしを見て店長は一瞬怪訝な顔をしたが、その後は何事もなかったように様々なアドバイスをしてもらい、急遽断熱材も裁断してもらって無事全ての部材を入手し帰宅した。
で、昨日の朝からちまちまと、石膏ボードや断熱材の細かい加工を始めている。




(これらで壁を作ります)



もちろん、



「Yes,We can.」の思い出し笑いをしながら。





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 うおー、いつの間に!


3月初旬から歯列矯正を始めた。
歯科医に勧められ始めてはみたもののこれが案外大変で、いや普通は、引っ張られている歯の痛みや、器具が当たって口内炎が出来たりことが大変らしいのだが、痛みに鈍いあたしに限ってそれはなく、じゃあ何が大変なのかというと、毎週歯医者に通うこと自体がなんだか大変。
治療は毎週土曜日、2時間半程度で済むというのに、そのたった2時間半ぽっちのために生活リズム全体が崩れ始めてきている。

一番の問題は、土曜日に歯医者に行く予定があると他の予定が一切入れられないこと。
なんでそんなことになるのかは巧く説明できないのだが、歯医者に行くまでは「○時から歯医者だ」と思って他のことが手につかず、歯医者に行って帰ってくれば今度は大仕事を終えた気分になり、結局ほかのことを何もせずに土曜日が終わってしまう。
歯医者に対する恐怖心は皆無に等しいので、どうやら、「毎週決まった時間に用事ができた」というただそれだけのことで生活リズムが小さく崩れているらしい。
長いこと同じ家に住み同じ会社に勤め、子供も産まず結婚もせずに暮らしていると、生活リズムの変化に順応する能力が衰えるのかもしれん。
つうか。



土曜日に雀荘に行けないのが、なんかすげえ辛ぇ。
(行っても辛いじゃん、つうツッコミ不可)



そんなギクシャクした日々が1ヶ月以上続いた先週土曜日、破壊しただけの4畳半の壁の続きをやりたい欲がようやく湧いてきたので、結構な決意で歯医者に行く前にホームセンターへ行き、石膏ボードやら諸々を買うことに成功した。
が。



思いがけないところで躓いた。



諸悪の根源は、あたしが意を決したのが4月に入ってからだった、ということにある気がする。



ホームセンターの売り場には大して種類があるわけでもないから、厚さと、裁断して貰うサイズさえ間違わなければ、石膏ボードを買うこと自体は簡単だ。
ちなみに、あたしが買った石膏ボードは2枚で、1枚は910mm×1820mmという元サイズから幅を数センチ切り落として貰ったものと、もう1枚は、天井近い斜めっている箇所用にL字型のもの。
一応サイズを測りメモった紙を持って行ったし、しかも、L字型のは図解付き。
あたしが描いた図は当然へなちょこだったが、それでも、間違えるほうが難しいんじゃね?というような簡単な形である。






そのメモを手に持ってあたしは、売り場付近にいた店員に声をかけた。

「石膏ボードの裁断をお願いしたいんですがー」
あ、はいっっっっっ!

この元気なお返事で判るように、あたしが声をかけた店員は新人クン。
胸につけたネームプレートには赤く太いフォントで、



研 修 中



と書いてある。
とはいえ、新人なら、判らないことがあれば先輩に訊くんだろうし、何よりあたしのオーダーはとても簡単なもの。
石膏ボードをちょちょいと切って配達してくれりゃあいいだけである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
えーっと。
あたしは今、「石膏ボードの裁断をお願いしたい」って言ったよな。
向こうは元気よく「はいっ!」って言ったよな。



じゃあ今のこの沈黙は何待ち?



ああ、そうか。
新人クンはあたしが、何ミリのボードでどういう裁断をするのかを言うのを待ってるんだね。
つうわけで、微妙な間を挟んだ後あたしがメモを差し出しながら石膏ボードの裁断を頼むと、新人クンはそれをじっと見ながら、「お持ち帰りですか?」と訊いてきた。

「配達をお願いします」
「あっ、配達ですね」
「はい。今日中の配達って可能なんでしょうか?」
「あっ、今日中ですね」
「ええ」
「あっ、そうですね」

物凄くどうでもいい話だが。
あたしはどうもこの、「~ですね」という言葉の結び方をされると不安になるタチで、実際この時も、「配達ですね?」「今日中ですね?」と訊き返されているのかと思っていちいち返事をしていたのだがそういう意図ではなかったらしく、最後の「そうですね」にいたってはその後の流れを鑑みるとどうやら、「今日中の配達は可能です」という意味だったらしい。
新人クンの意図することが通じないのが世界であたしだけだとしても、やっぱりあたしは、「今日中の配達ご希望ですね?はい、可能です」とハッキリ言い切ってくれる人に接客して貰いたい。



その後、配達先の住所などを所定の用紙に書き込んで、石膏ボード代330円(安っ!)を含む代金を支払った。
が、そういえば裁断サイズはあのメモだけで判るのだろうか?と不安になり、あたしが描いたへなちょこメモを手にしている新人クンに訊いてみた。

「そのメモで判りますか?」

すると新人クンは、それまでの受け答えと同じように、「あっ、判りますね」と言った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ま、ま、まあ、判ると言うんだもの、あたしがそれ以上念を押すまでもないのだろう。



ホームセンターを出て歯医者へ行き、睡魔と闘い、睡魔に負け、歯医者の先生に起こされるもすぐまた寝る、といういつも通りの展開で2時間半が過ぎ、眠くて眠くて仕方がない状態で帰宅した。
が。
約束の時間より早く配達されたらしいブツを玄関の前で見つけた途端、睡魔がぶっ飛んだ。









L字型になってねーし。



つうか。



910mm×1820mm(デカいほう)のがねーし。



やっぱり判ってなかったのかなあ。
それとも単なる配達先間違い?
と思いながらホームセンターに電話し、こっちの都合で正しいブツは翌土曜日(つまり今日)の同時間に届けてもらうことにした。
で、つい数時間前。
睡魔と闘い睡魔に負け、歯医者の先生と歯科助手のおねえちゃんに起こされるもまた寝て・・・・と、先週より更に眠くて眠くて仕方がない状態で帰宅した。
で。
また、ぶっ飛んだ。



先週配達されたものを返さないといけないから、「配達前に電話いれますね」と言っていたのに電話ナシ。
なのに玄関にブツが置かれていた。
先週間違った1枚を引き取らなかったわけだから、うちに配達された石膏ボードが計3枚になってしまったのは理解できるが、









L字のもなけりゃ、デカいのもなし。





つうか。




先週間違えて配送したのを更に2枚追加してどうするよ、新人クン。






(3枚重ねて立てかけてみるとピッタリ揃い、脱力した)



つうわけで。
たった330円の物を納品するだけで既に2回も間違っている新人クンだが、今のところあたしには、店舗の新人教育がどーのと苦言を呈するつもりもなければ、怒鳴り込む気もない。

ちなみに、次回納品は明日夕刻。
L字型の石膏ボードと、ほぼフルサイズの石膏ボードを持ってきてくれたらヨシとしよう。
でも。





3 度 目 は ね え か ら 覚 悟 し ろ よ 、 新 人 。
(思いっきり野太い声で)


今更敢えて書くようなことでは全然ないけれど、あたしは、片付けができないだけでなく掃除もできない。
これがたとえば、よその片付けブログで時々目にするように、「やり始めたらとことん綺麗にしないと気が済まないタチだから着手するのには気合いが要る」というのなら救いようがあるような気がするのだが、あたしは、5メートル四方の部屋を直径1メートルの円形に掃除しただけで満足する性格だというのに着手しないもんだから救いようがない。
というわけで、GL団子を取り終えて数日経っても4畳半はこの状態だった。




(変化ナシ)



が。
既に大工な友人には、石膏ボードとGL団子の処分をお願いしたい旨を話してあったので、頼むのが遅くなればそれだけチンタラやっていたことばバレてしまい、「何ヶ月かかってんだよ」とスゴまれちまう。
いや、それよりも。
大工な友人が「今日か?明日か?来週か?」と待っているかもしれないと思ったら、やる気はないのに気が急いて、結局GL団子を剥がすのと同じように、平日の朝に少しずつ、ゴミを分別して袋に詰めることにした。




(壁紙・石膏ボード・GL団子で分けてみたが根拠はない)



ある程度デカいブツを袋に投げ入れるだけで3日。
その後、「細かい破片を集めるのには掃除機を持ってくればいいのか?でも、掃除機の紙パックにたまった破片を袋に移し替えんのメンドくさくね?つうか、掃除機本体がすげー汚れそう」と、ぼんやり迷うこと数日。
ようやく、南側のベランダにホウキとチリ取りがあったことを思い出した。



ところで。
以前どこかで書いたか話したかしたような記憶もあるのだが、汚部屋を片付け始めてからのあたしは、それまでより少しだけ起床時間が早くなった。
早く起きるよう意識したわけではないし、アラームは昔から意味不明な時間にセットしっぱなしだし、だから、早く起きるようになった理由は、



歳のせい?



くらいしか思い当たらないのだが、とにかく片付け始める前よりも1時間近く早く起きるようになった。
ただ、朝が1時間増えたからといって何をするわけでもなく、変わったことといえば、それまで1面とスポーツ面と三面記事しか読めていなかった朝刊を隅々まで読めるようになったくらい。
それが無駄な時間だと思っていたわけでは決してないのだが、たとえばオシャレな朝食をとってみるとか、



ぐりんぐりんの縦ロールに巻いてみるとか




(上司に殴られます)



なんなら盛ってみるとか、




(当方アラフォーです)



その1時間でなんかこう、「よぉーぅし!今日も頑張るぞー」っつう気になれることが出来ないものか?とも思っていた。
が、4畳半の壁を壊し始めて気が付いた。
どうやらあたしは、さえずる小鳥に餌をやったりバラの花びらを浮かべたお風呂で身体を撫でたりしているよりも、4畳半で粉塵まみれになりながら着実に前に進んでいることを実感したあとに荒々しくシャワーを浴びることで、その日の鋭気が満たせる仕様らしい。
実際、4畳半の壁を壊し始めてからというもの、朝の作業が少し楽しみになっているせいか寝起きがすこぶる良く、会社に行って柳沢に勢いよく話しかけられてもスルーできる余裕ができた。
つまり。



柳沢の話し相手になる余裕はまだない。
(その気も皆無)



南側のベランダで使っているホウキで細かい破片を掃き集めてはそれらをじっと見つめ、15年前に使っていた・・・・かどうかも定かではない錆びたピンや、




(こんな小せぇモンはいちいち覚えちゃいねえ)



20年前、電気工事の人が石膏ボードと断熱材の隙間に切り落としていったらしいコードや、




(ハナから落とすもの、と決めてかかっていたと思われ)



多分、今回あたしが馬鹿力を出している最中にうっかりどこからか抜いてしまった太い釘などを見つけ、それらを取り除くという作業を続けた。




(抜いた自覚は皆無。が、抜いて間もない風味)



壁を壊す時に取り外したコンセントプレートのベースは捨てずにおいたほうがいいかと少し迷ったが、






ネジの錆を見たら取っておく気が薄れ、






最寄りのホームセンターで代替品が買えることが確認できたので、サイズをメモって捨てることにした。



つうわけで、1ヶ月半近く4畳半に散らばっていた建設系廃棄物の掃除が完了した。




(この先絨毯も剥がす予定なので細かな破片は気にしない)



勿論、先はまだまだ長いのだが、ゆっくりでも着実に前に進んでいる実感を得られているうちは飽きずに続けていけそうな気がしている。
今は。(危険)



さて、休日。
剥がした石膏ボードとGL団子を入れた、推定重量25キロの袋を持って4階から1階まで降り、車に積んで大工な友人の職場へ向かった。
友人が不在でも引き受けて貰えることになっていたのだが、残念ながら大工な友人は事務所にいやがった。

「よろしくお願いします」と言いながらあたしが2つの袋を差し出すと、大工な友人はそれを受け取り、唸った。

「あ?」
「お前、これ重くねえの?」
「お、重かったよ」
「にしては、すげー軽そうに持ってたぞ、今」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

というやり取りを聞いていた、56歳だという職人さんが「どれどれ」とやってきて、大工な友人が持っていた袋を持ち上げた。

「おお」
「そんな、騒ぐほど重くはないですよね?」
「まあ、俺らは重いモン持つのは慣れてるけどね」
「ねえ」
「でもまあ」
「ええ」




 お 嬢 さ ん が 持 っ た ら 重 か っ た で し ょ う ? 」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





イ ヤ な モ ン 思 い 出 す か ら 、 そ の 呼 び 方 は 勘 弁 。





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 ライフスタイルカテゴリのブログは現在3位!ありがとうございまーす。


町内会の呼びかけで数ヶ月に1回行われている、近所の河原のゴミ拾いに参加した。
今のマンションに越してきた当時のあたしは、この手の行事を心底メンドくせと思っていたのだが(こら)、ここ数年で自然に参加するようになった。

そうじゃなくても大人だけで暮らしていると、子どもを介した繋がりがない分、入ってこない情報がかなりある。
たとえば、あたしが普通に暮らしていると、「スーパーマーケットAのレジにいるS君は、ポイントカードにマイバッグポイントを加算し忘れることが多いからレシートを確認しなくちゃダメよ」とか「Bストアでこの間、レギュラーコーヒーにあり得ないくらい安い値段がついていたのは、セールのチラシの印刷をミスったからなんですって!」みたいな話を聞ける機会は皆無だし、近隣の不審者情報などは、就学児童の親に教えてもらうまで知らずにいることのほうが多い。
俺ルール満載のメンドウな近所付き合いは未だに御免だが、大人になってからマメに参加するようになったこのゴミ拾いで不快な思いをしたことはなく、個人を名指しで叩くような会話を耳にしたこともない。
だから気軽に参加できるし、気軽に不参加も表明できる。
ただ。
今回のゴミ拾いは様子が違った。
何故なら、我が家の話題が中心だったからである。



きっかけは、マンション管理組合の理事長が回覧してくれた、夏目家でリフォームを開始するという告知文だった。
ゴミ拾いにはマンションの住人以外も参加しているのだが、マンション住人が「そういえば夏目さん、自分で部屋をリフォームしてるんですって?」とあたしに話したことからひとしきり近隣住民も交えてリフォーム話が盛り上がり、やがてリフォームとは関係ない質問大会が始まってしまったのだった。

誤解を恐れずに言えばあたしは、実生活で個人的な質問に答えることがかなり苦手なのだが、「昔から、度々お見かけしてはいるんですけど・・・・」程度のご近所さんがあたし個人や我が家に対して疑問を抱いていたなんて思ってもみなかったし、初めて聞いたその疑問というのが「なるほど」と思うことばかりで、今回に限っては答えるのが全く苦にならなかった。
ちなみに、真っ先に訊かれたのは、



「結婚してるの?」



である。
仕事でちょっと知り合った程度の人に訊かれたなら、



「 結 婚 で き て ま せ ん が そ れ が 何 か 」


(ドラマのキャラと違いすぎるジャケ写)



と答えたくなるところだが(カルシウム摂れ)、相手がご近所さんとなれば話はまるっとするっと違ってくる。

今の家に越してきて20年。
ご近所さんと挨拶を交わすようになっても20年。
20年間、挨拶を交わし続けているご近所さんがどこの誰かを知らないなんて、改めて考えると奇妙な話だ。

「結婚してるの?」という問いに、「貰い手がなくて売れ残ってます」と答えると、あたしがこれまでの人生で最もたくさん聞いたであろう、「またまたー」的な社交辞令は一切なく、ひとりくらい言ってくれてもよくね?と心の中でツッコんでも一切なく、それどころか、「やっぱり!なんとなくそうじゃないかとは思ってたんだけどねー」「私も私もー」というリアクションだらけ。
・・・・やっぱりってどういうことスか。

続いて、毎朝同じ時間に家を出る日が続いたかと思ったら、平日の昼間に近所のサロンで髪を切っていたりもする我が家の不審者について。

「お父様はお仕事なさってるの?」
「ええ。会社に行ったり、家で仕事したりしてます」
「ああ、それで納得したわ。自由なカンジだとは思ってたのよねー」

・・・・ええ、性格がフリーダムなんで。

他にも、「キャリーバッグで出掛けるのを見かけたんだけど、あの猫ちゃんはオスなの?メスなの?」とか、「そういえば暫く前に、マンションの駐車場の車にボールをぶつけて遊んでた近所の子どもを叱ったのって夏目さん?」などなど、日常的に交流があれば纏めて訊く必要がないことを次々と訊かれ、「オスです」「ああ、子どもが震え上がるような怖い声で叱っちゃいました」(実話)などと答え続けた。



んー。
若い頃はほんっとこういうのを鬱陶しいと思ってたんだけどなー。
最近は、「家族構成を知っといて貰えれば、たとえば火事になった時、「あ!夏目さんがいない!逃げ遅れてるかも!」「何人?」「二人!自由人と娘さん!」って気づいて貰えるし」とか考えちゃうんだよなー。
・・・・って、これが歳をとるってことなのか。そうなのか。



と、ここまでは質問される側だったのだが、実はあたしにも、マンション住人を含めたご近所さんに訊きたいことがあった。
シツコイと言われようがいくら大丈夫と言われてもどーしても気になってしまう、GL団子除去作業であたしが発している騒音について、である。



結論から言えば、階下のお宅を含むマンションの住人は、1回か2回は、コレなのかなあ?っつう音を聞いたことがあるものの、「騒音」らしい音はほとんど耳にしたことがないと言う。
が、特別防音性に優れているわけでもないうちのマンションでそれはあり得ないので、すげー気を遣われてるんじゃないかと思い更にツッコんで訊いてみると、どうやら、あたしがGL団子取りをしていた時間帯(朝8時~出掛ける直前まで)は、他所の家も朝の支度をしている最中なわけで、「よそんちからする音なんぞ気にしてる場合じゃない」ということらしい。
最も迷惑をかけているであろう階下の奥さんにいたっては、朝8時から9時までは、洗濯機を回しながら台所で食器を洗い、それが終わると掃除機をかける 『 すてきな奥様タイム 』 だそうで、「夏目さん、まだ着手してないのかと思ってたの」と言う。
よ、よかったよう。



多大な迷惑をかけていなかったことに安堵し、河原のゴミがなくなったことでスッキリもし、気分爽快で帰宅したあたしはまっすぐリビングへ行くと、異常に虫嫌いなため「河原を歩くことさえ無理」と言い切ってこれまでただの一度もゴミ拾いに参加したことのない夏目父に声をかけた。



「あのさ、下の家の奥さんがさ」
「あ゛ーーーーーー!着替えてー!手ぇ洗ってー!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アラフォーにもなってこんなことを言われてるあたしもあたしだが、河原に行った娘=虫まみれくらいに思っている夏目父もどうかと思う。
が、ゴネても仕方がないので、言われた通り部屋に戻り着替えて、洗面所で手を洗い再度リビングへ。

「あのね、下の家の奥さんもゴミ拾いにきてたから、うるさくないかって訊いてみたの」
「ほう」
「そしたら、洗濯機回して掃除機かけてる時間帯だから全然気にならなかったって!」
「へー」
「一応挨拶はしたけど、いつもずっと気になってたからすげースッキリしたよー」
「へー」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
リアクションが薄いのが気になるが、つまり夏目父は4畳半のリフォームにはほとんど興味がないってことなんだろう。
そういえば、あたしがテンション上げて腰袋を買った経緯を話した時だって、「いっそのこと地下足袋も買っちゃえば?」くらいしか反応がなかったし。



朝早くのゴミ拾いを自分で労うべく、冷蔵庫をあけてビールを出した。
すると、それまでテレビを見ていた夏目父が振り返り、ハッキリした口調で言った。

「ところで」
「うん」
「うるさいとかうるさくないとかって、何の話?」
「へ?」
「もしかして、朝ちょくちょく聞こえる、ガンガンって音のこと?」
「うん」

何を今更と思いながら、手にした缶ビールのプルトップを開けた。
すると夏目父が一気にまくしたてた。

「あの騒音、すっごい近くに聞こえるんだけど、一体どこの家からしてる音なんだろうねー。隣かなー。でも、アッチ(北を指差して)から聞こえるんだよねー。毎朝毎朝、何の音だろうって思ってるんだけど、アッチにはよそんチないしねー。マンションの住人が壁を金槌で叩いてるんだとしたら、事前に挨拶あってもいいハズだけど、少なくとも俺は誰からも挨拶されてないからねー。誰だろうねー、あんな騒音出してんの」

そこでようやく、ほんとうにようやく気がついた。



夏目父に何の断りもなく毎日ガンガンやってしまっていたことに。



もちろん、同じ家に住んでいるのだから4畳半であたしが何をしているのかは夏目父も知ってはいて、だから、本気で怒っているわけでは全くない。
が、言われてみれば確かに、「ガンガンやるからよろしくね」というようなことを事前に断ってはいなくて、だから決して大げさな話ではなく、あたしが4畳半で金槌を振り始めて一番驚いたのは夏目父だろう。
よりにもよって一番メンドクサイ近隣住民への挨拶を忘れるなんて・・・・と今更後悔しても遅い。
ここは潔く謝っておきましょう。そうしましょう。


「あ、あの」
「はい、なんでしょう」
「挨拶が遅くなりましたが」
「はい」
「今、4畳半の壁を直しておりまして」
「ほう」
「朝の騒音は私が出しています」
知ってますが
「何にも言わずにガンガンやっちまってごめんなさい」
「いいんですよ。家族ですからそんくらい我慢しますよ」
「いや、マジでゴメン」
「っていうかさあ娘さんよ」
「はい」
「詫びの言葉はいらないからさ」
「はい」



「今手に持ってるビールをくれ。くれたら許す」


(冷蔵庫にあった最後の1本。楽しみにしていた1本。お、俺の1本・・・・)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



世界で一番メンドウな近隣住民に詫びをいれ、ビール1本で許して貰えたんだからヨシとせねば。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



350mlじゃなく500ml缶だったのにな。
(ウルトラケチ娘)



で、翌朝。
世界で一番メンドウな近隣住民に、「始めます」と宣言した後で10分ほど金槌業務。
ようやく、全てのGL団子を剥がし終えた。






本格的に着手してから日々コツコツと剥がし続けること、約1ヶ月。
長いか短いかと言えば、一般的には勿論長いのだろうが、要領よくやろうとも要領よく出来るとも思っちゃいなかったあたしにとっては、「こんなに頑張ったら息切れするんじゃ?」という不安に駆られることがなく、かといって、「いつになったら終わるんだ?」と気持ちが急くこともなくやれた、ちょうどいい時間だった。
まあ、



ベッドよけてりゃもう少し早く出来たかもしれないけどね。






(判ってるのにやらないのが俺)





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 Pサマが、ジャイアン気質だった件。


壁一面分のGL団子(GLボンドの塊)を取るとなれば尚更、効率のいい剥がし方を会得しなければならない。
が、知識もなけりゃスキルもないけど腕力にだけは自信があるぜ!なあたしにはやっぱりこの方法以外思いつかないので、






性懲りもなく、「薄くて硬い板状の何か」を探すことにした。
ちなみに。
GL団子を10個剥がしたこの段階での残りは、見えるのだけでも17個。






「1個取るのに15分かかるとすると、17個取り終わるのにノンストップでも255分かかるわけで。255分ってことは4時間15分?これが20分だと・・・・?」なんて、気が遠くなる計算なんかしないしない。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





5時間40分もかかるじゃねえか、このやろう。
(暗算魔の性)



それはそうと、「薄くて硬い板状の何か」と思ったところで、一般家庭の中にそれはあるものなのだろうか。
エアコンの穴のフタが使えないと判ったあたしが次に考えたのは、ホームセンターに行って硬い材質の板を買ってくることだった。
というのも、自分んちに、傷がついても割れてしまっても惜しくない板があるかどうかが思いつかなかったのである。
が、ホームセンターに行って丸一日潰した直後でもある。
「どうしてもホームセンターかじゃないとダメか?近所のスーパーマーケットには売ってなさそうか?つうか、家にはねえのか?本当に」と、自問自答を続けること数十秒。(短いよ)
夏のあの日に解体した家具の一部を捨てずに取っておいていたことを思い出した。






8畳の部屋にあった収納家具を馬鹿力で壊したときのこと。
そのほとんどは電動丸ノコで切り刻み捨ててしまったのだが、



棚板とブックエンド代わりの仕切りだけは、何かに使えそうな気がして取っておいたのだった。
というわけで。
仕切り板のうちの1枚をノコギリで切り、真っ二つにならないうちに、具体的には、半分くらいまでギコギコやったところでメンドくさくなって素手で割り、




(素手で割れるものが金槌に負けないのか?とかは一切考えていない)


(上のあと8センチ、どうして我慢できないんだ)



半分に切った板を、




(脚立を使い、一番高い位置のにチャレンジ)



金槌の下にあてて、








金槌の握り部分を、渾身の力を込めて下に引っ張るっ!・・・・が、要領が掴めてないのに一番デカいGL団子に挑むのは無謀と気付き、1番の団子でリトライ!
すると。



半 分 だ け 剥 が れ た 。




(右下。釘抜きの形通りの跡がつくのは、夏目基準で無問題)



が、闇雲にガンガン金槌を振るうよりは静かで断熱材へのダメージも少ないし、何よりも、あたしにとって、腕力さえあれば何とかなるこの方法に勝るそれはない気がした。
実際、平日の朝ほんの5分か10分作業しただけなのに、それ以前の苦労は何だったのかっつうくらいあっけなく、10個半のGL団子が剥がせてしまった。




(コツが掴めたよ!ママン)



この方法にしてようやく、GL団子剥がしの終わりが見えてきた。
が、この先はいよいよ、



ベッドを撤去しないと無理っぽい。




(こうなる前に何故やらない?)



つうか。
ここの掃除だけを業者に頼むってのは、




(これは酷い)




無 し だ よ な 、 そ う だ よ な 。
(自己暗示)





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 啓蟄過ぎましたね、蟲師。


近隣住民に挨拶を済ませたからといって、いつでもデカい音を出してもいいよという許可が得られたわけでは勿論ない。
でも、金属のバールを金槌で叩く音を聞き続けることや手にビリビリと振動が伝わり続けることにはあたし自身が耐えられそうになかったから、たとえば、休日の日中に集中してやろうという気にもなれなかった。
かといって平日にあたしが帰宅するのは良い子が寝ている時間だから、4畳半で作業するとなれば平日の朝くらいしか時間がないわけで。
だから、4畳半でGLボンドを取る作業は、「朝8時から出掛ける直前までの数十分間に、気が向いたらやりましょう」くらいのゆるさで始まった。
GLボンドを剥がす道具を見つけた日は試しに1つだけ取ってみて、その翌朝に2つ取り、そのまた翌朝は何もしないという、やる気があるんだかないんだか判らないくらいの超スローペースで。








それにしても。
柔かい断熱材にガッチリくっついた硬い塊を取るのは、思った以上にメンドくさい。
いや、最初はメンドウなのが普通だと思っていたから何とも思わなかったのだが、雨漏りした箇所の右側にブ厚い木製の板があるのを見つけ、






それにくっついているGLボンドが断熱材上のそれとは比較にならないくらいラクに剥がせてしまったから、急に断熱材が邪魔くさく思えてきた。




(6個取るのにかかった時間は10分弱)


(断熱材の上のを4つ取るのにかかった時間は多分30分以上)



い、いかん。
あたしがメンドクセと思い始めたら、マジでヤバイ。
早急に何かいい方法を見つけないと、このまま1年放置とか3年放置とか15年放置とかしてしまいそうだ。(あるあるー)

で、少し真剣に考えてみた結果、断熱材を傷つけないように恐る恐るやるこたぁねえんじゃないかと思うに至った。
つうか。
普通に考えれば、断熱材(発砲プラスチック)に傷をつけることなくGLボンド(雑なコンクリ並みの硬さ)を剥がすのは不可能なわけで、だったら、断熱材に入る亀裂が最小限に留まるよう、なんつうかこう、一発でバキっと取る方法を考えるべきじゃないのか。




(こんなにいっぱい亀裂を入れることなく剥がす方法を思案)



常日頃から上司に「シワが1本もない」と言われているあたしのちっちぇー脳みそで考えてみたところ・・・・って!
ちょっと今気づいちゃったんだけど!



おチビちゃん」ってもしかして脳みそのサイズか?
(いいから忘れろ)



兎も角、そのちっちぇー脳みそで考えてみた理想形は以下の通り。
まず。
バールの平らな部分をGLボンドの一ヶ所に、金槌で打ち込む。






それを抜いて、出来た隙間に、金槌の釘抜き部分を差し込む。








最初から金槌の釘抜き部分を差し込めば、平らなのを打ち込む手間が省けるが、それだと断熱材に深めに刺さってしまう可能性が高いから、この手間は惜しまずに。

で、だ。
金槌のアタマの下に薄くて硬い板状の何かを当てて、取っ手部分をぐっと下におろせば、テコの働きでGLボンドがバコッ!っと剥がれる、と。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





巧くいかね、に66,209円。
(大金持ちです!)



んー。
でもこれが巧くいけば、1個のGLボンドを剥がすために断熱材につく亀裂は1つで済むんだよなあ。
まあ、とりあえずやってみましょう。そうしましょう。



ちなみに。
4畳半の壁紙を剥がしてすぐあたしの頭に浮かんだ数々の疑問のほとんどは、ネットで検索したりホームセンターで資材をじっくり見ているうちに次々と解決していったのだが、最後までぼんやり迷っていたのが石膏ボードの張り替え範囲である。
最初は、いくらかでも狭い範囲だけを張り替えるほうが作業的に楽な気がしていたのだが、石膏ボードを剥がしていくと、






この範囲だけじゃ済まないことが判り、でも、1面全部のGLボンドを剥がすのは難儀だろうから上のほうだけ張り替えようという、ひじょーにぼんやりとした結論に至っていた。






断熱材と石膏ボードとの隙間にボードやボンドの欠片が入っちゃったのは気にしないことにして(大雑把)、エアコンの穴の上くらいまで石膏ボードを剥がせば、カビったところはなくなるでしょ。
そう、エアコンの穴の上くらいね。






が。
これを見たあたしは瞬時に思いついてしまった。



このフタこそが、「薄くて硬くて板状の何か」じゃね?と。




(プラ製のもあるらしいが我が家のは金属製)



が。
実際にこのフタを使って理想形を実践してみるも意外と強度がなくて、 思いっきり力を入れたらフタがぐにゃりと曲がってしまいそう。
テコの原理で言うところの支点を補助する役目は務まりそうにない。
で。
これを使うのは早々に諦め、金槌を持つ手を緩めた途端、事件は起きた。
断熱材に押し付けていたフタを押さえていた手まで緩めてしまったのである。
そして。
滑り落ちたフタは、断熱材と石膏ボードの隙間へと消えた。




(おーい)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
フタがなくてもひとつも困らないし、穴が気になるのなら丸く切ったダンボールでも貼っとけばいんじゃね?とは思ったのだが、懐中電灯で照らして隙間を覗いてみると、意外にもフタは、かなり上のほうのGLボンドに引っかかっているっぽい。
で、石膏ボードを更に剥がしてみると、わりとすぐにフタの端が現れた。






上のほうに引っかかってくれて良かったー。
これが下までいっちゃってたら、石膏ボード全部剥がさなくちゃいけなかったもんねー。
・・・・と心底安堵してフタに手を伸ばした。
が。



指 で 突 付 い て し ま い 、 フ タ 、 再 度 落 下 。





つまり。





壁 一 面 、 総 張 り 替 え 決 定 。











・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





嘘 だ と 言 っ て よ ! ジ ョ ー 。
(どうなる、ラブシャ




(次回、 「 夏目、GLボンド剥がしのコツを掴む! 」 に続く)





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