BOOK INFOMATION

単行本 『 片付けられない女魂 』 は、Amazonマーケットプレイスで購入できます。
片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



潤いがない。渇いてる。
この渇感は何年か前から時々あったけど、最近は頻繁に猛烈に沸き起こる。
渇きを満たす術が判らず、とりあえず顔にマスクを乗っけてみるも、




(残りの2枚を使い切ったら1年ぶりにマスクを買うぞー!)



どうやら潤いを求めているのは肌だけではないらしい。
なんか違う。
こういうんじゃなくて、もっと奥のほう。
胸の内っていうか腹の底っていうか、とにかく身体の奥のほうが渇いてて、禁断症状が出てるみたいな。
でも、なんだっけ、この感じ。


あっ!麻雀か?雀荘行きたいのか?あたし。
いやいや、雀荘行って勝ちゃーいいけどさ・・・・(以下略)。
じゃあ!酒?
いやー、最近結構呑んでるよなあ。
えっ?まさか、男?



い や 、 そ ん な メ ン ド ク セ ー も ん じ ゃ ね ー よ 。
(こんなこと言ってる女は結婚できない)



うーん。
いい歳して、自分の心が何を求めているのか判らないようじゃ煮詰まってしまいそうだなあ・・・・と思い、改めて真剣に考えてみると、拍子抜けするくらい簡単に答えが出た。



答えが判ればあとは簡単。
えーっと、必要なものはまずこれか。




(中身はカラ)



背が高すぎるけど、かといってあれを地べたに置いたが最後、その周りに物を置き始めてあっつう間に散らかしそう。
今あたしの部屋にある物を考えたら、あれはこれの上に乗せるしかない。

4畳半にあるチェストを隣の8畳に移動するのは一見簡単に思えるのだが、実はとんでもない体力と根気を必要とする。
何故ならこのチェストがヤニまみれだから。
小さい部屋で窓も開けずに何年もタバコを吸い続けた代償は大きい。
何度拭いても茶色いヤニがすっきり取れず、散々拭いた後でチェストに鼻をつけて臭いを嗅いでみると、マイペットの匂いではなくやっぱりヤニ臭がするのだ。
非喫煙者よりは圧倒的に鈍いんだろうが、喫煙者であるあたしだってヤニ臭は気になる。
それよりなにより、8畳にヤニ臭を持ち込んだが最後、これまでかろうじて4畳半でしか吸っていなかったタバコを、8畳の部屋で吸い出してしまいそうでオソロシイ。
吉田に貰ったマイペットを湯水の如く使い、ブログ用に写真を撮ることも忘れ、何かにとり憑かれたようにチェストを拭きまくる。
で、「うっすらヤニ臭が残ってる気がするけど、この程度なら大丈夫かも」ってとこまで辿り着いたのは、なんと4時間後。
この時点で既に、あたしの体力は限界に近かったのだが、まだ、チェストを8畳に移動する作業が残っている。



プルプルする二の腕に力をこめて、チェストをちょっと動かす。
で、軽く凹みそうになる。









絨 毯 、元 は こ ん な 色 だ っ た の か ・ ・ ・ ・ 。





いやいやいや。
ベージュの絨毯をグレーにしてしまったことを反省したり後悔するのはいつでも出来るぞー。
凹んでる時間はねーぞー。
とりあえず今はチェストの移動に集中しろー。



引き出しを全部取り外して運べばいいんだろうけど、この時は既にいろんなことがメンドウになっていたので、一気に移動することを考えた。
で。






チェストの下に新聞を敷いて滑りを良くし、ズルズル引っ張って移動することにする。
新聞がビリっといったり、新聞のインクで絨毯が黒ずむんじゃ?とも思ったが、そんなアクシデントもなく、チェストはすんなり8畳の入り口に到着。






あとはこれを、部屋の突き当たりまでズルズルやればいいだけだ。
でも。









布団、畳み忘れたなぁ・・・・。





い、今から畳むか・・・・?





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ふっ............んっ!





うりゃーーーーーーーーーーーーーーっ!






(黒い家具ってやっぱ圧迫感)





布団を畳まずチェストを持ち上げて奥まで運びました。





ち ょ っ と 栄 策 っ て み た の 。(照)






(意味が判らない人は、おかあさんに訊くかWikipediaを見るといいよ)



やっとチェストの移動が終わったところで話を元に戻すと。
あたしをもう何年も襲っていた渇感、あたしが求めている潤いとは、「音楽」。
CDを聴く術がパソコンとipodのみっていう生活が、どーにもこーにも嫌だった。
部屋で、パソコンもつけずテレビもつけずに音楽を聴こうとすると、ipodでチマチマやるしかないというのがどーしてもメンドウ。
これまで、ipod用のスピーカーを買おうかと思ったことは100回くらいあるけれど、ヨドバシでそれを物色しながら、「つーかでも、これを買ったところでチマチマ度は変わんねえんだよなあ」と気付き、結局買えずじまい。
すんなりと、自分が持ってるCDをセットして聴きたい。
ジャケットを見たり歌詞カードを見ながら、普通の音で、ヘッドフォンなしで、ゆったり聴きたい。
こんな至極普通のことがしたくて仕方なかったのに、汚部屋にはコンポを置く場所すらなかった。
ミニコンポでいいのに、それを置く場所なんてなかった。
なのにあたしは、



4 年 以 上 前 に ミ ニ コ ン ポ を 買 っ て い た 。











ねえ。この部屋の何処に置こうとしたんだぃ?あたし。



買った時の心情はものすごく覚えている。
買った日にちも覚えている。
この頃のあたし・・・・のことを書くと本を読んでくれた人をまた泣かしてしまいそうだから当時の心情はスっ飛ばすことにして。

(全国の書店のほか、Amazonセブンアンドワイicon でも購入できます)

とにかく、ちょっと突付かれたら泣きそうなひじょーに不安定な日々を過ごしていたのだが、そんな中で、好きなアーティストのライブに行ったもんだから、そこで初めて聴いた曲の「奇跡が起こる」という歌詞で涙腺が緩んだ。
が、泣けなかった。
何故なら。
あたしの場合、泣くと100%の確率でコンタクトが落ちるからだ。(本当)
で。
生歌で泣けなかったフラストレーションを抱え、翌日その曲のCDを買いにヨドバシへ行き、ふらっと立ち寄ったオーディオコーナーで、ミニコンポを買って帰ってきたのだった。




(買った日は雨だったので、ヨドバシのお兄さんがビニールをかけてくれた)



開けるぞー!(買ってから4年以上経ってるけど)










(当然、生産・販売終了品)



あら、カワイイ。
何に惹かれてこれを買ったのかはすっかり忘れたけど。
さて、接続接続。
チェストの上に本体とスピーカーを乗せてコードを差し込み位置を整えた。
すると、こんなものが目に入った。






まあ、押せっつうなら押しましょうか。
ぴっ。






ああ・・・・。
5枚入れられるところに惹かれて買ったんだった・・・・。
出し入れする回数が少なくていいじゃんっていう、モノグサ的発想で買ったんだった。






こうしてあたしの部屋にようやく、コンポが導入された。
買ってから4年もかかったけど、そんなことはかなりどうでもいい。
4畳半の自力リフォームが済んだらこれも別の場所に移動するだろうけど、暫定の設置場所はここに決定ってことで。
そして、このコンポで聴く記念すべき最初のCDはコレにした。








くぅーーーー、いいねえ、やっぱ。
音が違うんだよなあ・・・・。
あー、この曲を早くライブで聴きてぇー。
と、何年かぶりに部屋で音楽に浸り、時にはCDに合わせて熱唱しちゃったりなんかしていたら、突然部屋のドアが開いた。
で。
開けた本人はひとことだけ言って去った。





「 音 痴 」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



お 前 か ら の 遺 伝 だ 、 と ー ち ゃ ん 。




人気ブログランキング
 この並び、すげー新鮮!