BOOK INFOMATION
去年の春頃だったろうか。
リビング側のベランダで洗濯物を干していた時、フェンスに取り付けていた物干し竿を掛ける器具がサビていることに気づいた。
それは、どうして今まで気づかなかったのか?っつうくらいサビていたのだが、物干し竿自体は何ともなかったため、「まあいいか」と、見て見ぬフリを決めこんでいた。
が、マンションの修繕工事でベランダ全体が綺麗になったもんだから、サビているその器具が目立つようになった。
そこまでいってようやく交換しようと思い立ったのだが、近所のホームセンターには代替器具が売っていなくて、ネットでは似たような物を見つけるのに手間取り、ようやく見つけてポチっとしたはいいが、今度は、自分で配達時間帯を指定したくせに宅急便の受け取りに失敗し、ようやくそれを受け取った頃にはすっかりやる気が失せていた。

買っただけで満足して開封すらしないこともしょっちゅうだから、今回はそうしないよう、包装紙を取り、部品を箱から出してみた。
で。
ネジの数を見た途端、更にやる気が萎えたので、このまま2週間ほど放置した。
目につく場所に置いたから気にはなったが、横目でこれを見るたびに、「そもそも、こんな寒い時期にやることないよ。暖かくなってからか、ポカポカ陽気の日に、気が向いたらやればいいんだ」なんてことを思っていた。
なのに。
よりにもよって、雪が降った日に気が向いた。

(自ら出て、「手ぇ、超冷たいんですけど」みたいな顔をされても知ったこっちゃねえ)

(自ら出て、「手ぇ、超冷たいんですけど」みたいな顔をされても知ったこっちゃねえ)
4畳半にあるベランダに積もった雪は融けてなかったが、幸い、リビング側のベランダには雪がなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
雪が降るほど寒いことに変わりはないが、でも、思い立ってしまったのだから仕方ない。
新しいのを取り付ける前に、まずはサビた器具を外さなければいけない。
どんな工具が必要なのかを確認すべくベランダへ出た。
でも、去年の春に見た時よりも明らかに、急速に、激しくサビは進んでいて、ほっといたら、いつかポロンと落ちちゃいそう。

なんかの拍子でフェンスの外側に落ちちゃったら、危ない危ない。
とりあえず、ナットをペンチで摘んで回せば何とかなるだろう。
そうと決まれば、あとは力(りき)むのみ!
早速部屋からペンチを持ってきて、サビたナット回しにチャレンジした。
が。
どれだけ力を込めようとも錆ついた蝶ナットはビクともせず、時間が経つにつれて身体がどんどん冷え、思うように力が入らなくなる。
ペンチを持つ手が悴んだら、それもまた危ない。
力を込めては途方に暮れ、また踏ん張っては遠くを眺め、を繰り返す。
そうしているうちに、去年の春、錆に気づいた時すぐに対処しなかった自分に・・・・ではなく、頑固なナットに腹が立ってきた。
で、少し苛立ちながらナットを回したら、

折 れ て く れ た 。
これを見て、「そうだよ!錆びたナットを回すより、錆びたU字の金属を折るほうがラクだよ!」とテンションが上がるも、寒さが限界だった。
ひとまず一旦家の中に入り、お湯で手を暖めて、ついでに顔も洗い、すると肌がカチンカチンになっている気がしたので慌てて頂き物の美容液マスクをした。

(この手のモノだけは、貰ったそばからすぐ使う)
ところで。
長らくブログを読んでいる人や本を読んでくれた人はとっくに気づいているかもしれないが、

あたし自身は最近になってようやく気づいたことがある。
普段のあたしは、努力もせず根気も堪え性もなく諦めるのも人一倍早いのだが、どうしてだか、力技で解決できる類のことだけは最後までやり遂げる傾向があるらしい。
もちろん、着手するまでは「メンドクセ」と思っている。
でも、着手してみて、それが腕力で済むことだと判った途端、先が見えるのだ。
洋服一枚畳むのすら億劫で、ようやく畳んだと思ったら今度はタンスに仕舞うのがメンドウで、部屋を散らかさないためには「洗って取りこんで畳んで仕舞う」という作業を一生続けなければいけないのかと考えると、「どうしてあたしを日本人に産んだの!裸族の子として生まれたかったよ!」と、泣きながら親に訴えたくなるけど、でも、シラフだと喋ることすらメンドクセ、と思っているあたしが(長い)、奥歯がグラつくほど歯を食いしばる類のことに限っては、着手さえすれば、最後までひとりでやり遂げられる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
だ か ら 男 が 出 来 な い の か 。
(答え:モテない原因はひとつじゃないぞー)
(答え:モテない原因はひとつじゃないぞー)
・・・・と、とにかく、他のことならば、美容液マスクでリラックスした時点で「続きはまたそのうち」ってな具合になっただろうが、「折れる!」と判ったあたしは、マスクをしている時間さえ待ちきれなくて、10分ほどでまたベランダに出たのだった。
しかし。
残るもう片方が厄介だった。
U字の金属の錆が、折れたほう程は酷くないのだ。
折れそうだけど折れやしない。
回りそうだけど回らない。
外せなさそうだけど諦めきれない。
「U字の金属を切断する工具を買ってきたほうが早いんじゃね?」とか、「でもそんなモン買ったって、これ以外で使いそうもないし」とか、「いっそのこと、もっと錆びるまでほっとくか?」とか、ありとあらゆる考えが浮かんでは消える。
他にも、「ぷぷぷ。真冬の昼間に女がひとり、ベランダのフェンスにしがみ付きながらペンチを片手に何やらリキんでいる図って、端から見ればすげー変だよな」と可笑しくなったり、「ガクっと回った勢いであたしがフェンスの向こう側に落ちたりして」とか、いろんなことが頭に浮かぶ。
でも、この手のことをしている最中は、どんなことを考えようとも動き続けられるらしい。
これがたとえば書類の整理だったなら、アレコレ考えているうちに睡魔が襲ってきただろうに。

結局、もう片方の部品を外すことが出来たのは、再開してから40分後だった。

(推定20年モノ。フェンス側に物干し場がない我が家では大活躍した)
もう結構いい歳だから、自分の思考回路や行動パターンはすっかり判っている気になっていた。
だから、この手の作業を途中で投げ出さずにひとりでやり切ってしまうことに一番驚いているのは、他の誰でもないあたし自身だ。
そして。

ここまでやっといてどーして新しいのをつけないの・・・・と、一番呆れているのもあたし自身。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「春まで着手しない」に、59円。
(全所持金の半分)
そして、賭けついでに。
「昨日、「ちょっとだけ・・・」と雀荘に入り、
卓が空くのを40分待ってようやく座った一局目で親(ヅラ)が「ダブルリーチ」。
しかしこっちの配牌もイイカンジ。
満を持して、どうしても要らなかった三捨て。
途端、親(ベレー帽のようなヅラ)が「ロン!」。
「ダブルリーチと一発だけでありますように」という祈りも虚しく、
開けてみれば、タンヤオとか三色とか赤とか赤とか場風自風がドラとか、
結局三倍満に振り込んで、はい、お終い。
・・・・つう痛い目に遭ったくせに、麻雀はやめられない」
(麻雀をご存知ない方へ。とにかく、とても悲しい出来事なのです)
にも、59円。
(長い)
「春まで着手しない」に、59円。
(全所持金の半分)
そして、賭けついでに。
「昨日、「ちょっとだけ・・・」と雀荘に入り、
卓が空くのを40分待ってようやく座った一局目で親(ヅラ)が「ダブルリーチ」。
しかしこっちの配牌もイイカンジ。
満を持して、どうしても要らなかった三捨て。
途端、親(ベレー帽のようなヅラ)が「ロン!」。
「ダブルリーチと一発だけでありますように」という祈りも虚しく、
開けてみれば、タンヤオとか三色とか赤とか赤とか場風自風がドラとか、
結局三倍満に振り込んで、はい、お終い。
・・・・つう痛い目に遭ったくせに、麻雀はやめられない」
(麻雀をご存知ない方へ。とにかく、とても悲しい出来事なのです)
にも、59円。
(長い)
マンションの大規模修繕工事中に倉庫と化していた4畳半の片付けに着手しているのだが、何もかもがヤニまみれだから、「とりあえず8畳の部屋に移動してー」というわけにもいかなくて、何を触るのもメンドクサくて仕方ない。
まあ、ヤニがなくてもメンドクサイのだが、ヤニのこびり付き方がハンパじゃな・・・・パないしぃー(←若者ぶるとイタいぞ、汚バサン)、丸洗い出来ないような大物ばかりだから、着手するには並々ならぬ気合いが要る。(夏目基準)
しかし、10日ほど前のこと。
浴槽に張ったお湯を抜き忘れたことに気づいた途端、それで何かを洗ってみたくなった。
だってほら、巷じゃ節約がブームだし、風呂の残り湯を使って何かするのって、「デキる奥様への第一歩」ってカンジだし。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
なに?「結婚出来ない女は奥様になれない」ですと? ←ひとり芝居
な ん で も っ と 早 く に 教 え て く れ な か っ た の 。
(涙目で)
(涙目で)
ところが、浴槽にチャポンと漬けられるようなものは、4畳半にはひとつしかなかった。

プラスチックのカゴ付きラックだからそんなに高価なものでもないし、

ヤニと埃と灰まみれだし、

スチールの枠組みには錆まで浮いてるけれど、錆を取って
ちょっと塗装し直せば、まだまだ全然使えそうな気がする。
どう使うか?は全く考えつかないけれども。
まあいいや、綺麗になったら何か思いつくかもしれないし。
とりあえず、洗いましょう。そうしましょう。
真冬に大汗をかきながらプラスチックのカゴを念入りに洗い、

枠組み部分もゴシゴシ洗ったら。

見たことがない生き物が生息していそうな水になった。

(泥遊びでもしたのか?あたし)
部屋がゴミ屋敷みたいだった時も思ったけど、汚部屋度が高ければ高いほど、ひとつの物を綺麗にしようとすると辺りがわーっと汚れたり散らかったりするわけで。
それは仕方のないことだと判ってはいるものの、汚部屋じゃなく、家の中で一番掃除をしているであろう風呂場がこれだけ汚れると、やっぱりげんなりする。
しかし、「こんなに汚れるって判ってたら、浴槽で洗わなかったのに」なんて思ったところでアフターカーニバル。

浴槽の栓を抜きながらマイペットでゴシゴシし、埃で排水口が詰まっては困るので、水に浮いている埃を雑巾ですくい取・・・・っていたら。
(久々に虫画像が出ます)
(そろそろ出ます)

(プラスチックカゴ内で果てたと思われる。体長約2センチ。わりとデカめ)
虫 の 亡 骸 ま で す く っ ち ゃ う 始 末 。
(そろそろ出ます)

(プラスチックカゴ内で果てたと思われる。体長約2センチ。わりとデカめ)
虫 の 亡 骸 ま で す く っ ち ゃ う 始 末 。

(毎年、どっちが投げ入れるかで軽くモメる)
信心が全くない夏目父とあたしが初詣とどんと祭は欠かさず行っているのは、一昨年までは99%屋台目当てだった。
でも、去年のどんと祭で、溜まりに溜まったそれらしい物を焼いて貰った時のスッキリ感は格別だったから、今年は30%が焼納目当てで69%が屋台目当て、くらいな気持ちで行った。
で。
残る1%は、おみくじ目当て。
去年まであたしは、おみくじのとある一項目に10年連続で同じことが書かれているという記録を更新中で、ここまで来るともう、一生同じ文句が書かれていて欲しい気もしていた。
・・・・さて、引くか。

(改めて言われるまでもないんじゃ・・・・いえ、何でもありません)
や っ た ど ー !
10年連続で「小吉」だったのに!今年は「末吉」!
わ、わ、悪くなってるけどいいぞー。
凶の一歩手前だけど、そんなことは全然気にしないぞー!
全部の項目が散々でも、たった1つの項目が去年より良ければいいのだ!
ふふふふ。
さて、あれの前に、まずはギャンブル運を見とくか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
役満に刺さっても気持ちを穏やかに保てと?
(麻雀をご存知ない方はスルー願います)
そんな仏みたいな雀士はいねえ・・・・いえ、頑張りますそうします。
雀運はいいや。
問題はアレだよ、「待人」だよ。
去年までは10年連続で、「来ますが遅くなります」だったんだよなあ。
あーあ、今年は「来ます!」って書いてねえかなあ。
もしくは、「来てる途中です」とか、「来るっぽいよ?」とかさー。
あと、「ああ、さっき、角のコンビニで見かけたからそろそろ来るんじゃね?」とか、「財布忘れたから一旦家に戻ってから来るんだと」とか、「渋滞にハマって10分くらい遅れるから悪いけど現地集合でいい?」とか、「10分くらいなら待ってるよ」「いいよ、寒いし」「大丈夫、あたし、ババシャツ着てるから」とか。
って、何の話だ。
さあ、待人よ!
今年はどうだ!

「 待人 時間をかけて選ぶことです、時が人を運ぶでしょう 」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
あの。
もう、これでもかっ!っつうくらい時間をかけたんですけども。
というか。
出来れば現世で来て欲しいんですけど。
ちなみに。
このおみくじを見た夏目父は、涙を浮かべてひーひー笑いながら、ようやく言った。
「 うはははは!今年から10年連続これだったりして!うはははは!」
うは!うはははは!うははははははー!・・・・・・・・・・って。
全然笑えねー。ちっとも笑えねー。
夏目父は、あたしの部屋がゴミ屋敷のようだった時も、あたしが自分の部屋をせっせと片付けている時も、口も出さなければ手も出さず片付けには無関心だ。
自分の部屋をせっせと片付けることもしない。
あたしとて、リビングのついでに、隣にある夏目父の部屋にざっくりと掃除機をかけることはあるが、あとは概ねほっといている。
ところがある日、夏目父の部屋にある会社の書類を探していたところ、仕事部屋に置いてあるキャビネットの中身がすっからかんになっていることに気付いた。
で、一瞬「ヤバイ」とは思ったが、知らぬフリを決め込んでいた。
それから暫く日が経って、夏目父が呟いた。
「俺の部屋にあるあのキャビネット、もう使ってないんだよね」
「・・・・ふ、ふぅーん」
夏目父の部屋に不要なキャビネットがあろうともあたしには何ら関係ない。
いずれは関係してくることは判っていたが、黙っていた。
また暫く経ったある日、夏目父が呟いた。
「あのキャビネット、使わない?」
「・・・・ど、どうかね」
まだ大丈夫。
2回くらいなら我慢できる。
そしてまた暫く経ったある日、夏目父がとうとう言った。
「あのキャビネットって、どうやって捨てるんだろう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

(そぉーっと4畳半へ移動)
「捨てて頂戴」と言われたわけでもないのに、自主的に、このアホみたいに重いキャビネットを動かした理由を説明するのはちょっと難しい。
まあ、簡単に言えば、夏目父が自分で捨てやしないのを判っているからだ。
で。
自分で捨てやしないくせに、放っておくといつまでも、「あのキャビネット・・・・」と呟き続けるのが判っているからだ。
そして何より。
夏目父のその手の呟きを、繰り返し聞かされるのに、あたしが耐えられないからだ。
「自分で捨てれば?」と突き放すのは簡単だが、ウチの親に限っては、突き放したところでやりはしない。
「じゃあ二人で協力して捨てようか?」と言ったところで、邪魔になりはすれども、役には立たないに決まっている。
万が一、夏目父が頑張ったところで、このキャビネットは物凄く重いのだ。
腰でも痛められちゃ堪らない。
また、「あたしがそのうち捨てるから、それまでは黙ってろ!」とキレたところで、こっちの心にもモヤモヤが残るし、夏目父だって何がしか、心に引っかかりがあるだろう。
つまり。
こういう時は、あたしがひとりでそぉーっと捨てるのが一番いい。
そして、あたしが捨てるまでの間、夏目父に呟かせないためには、夏目父の目の届かないところへ移動するのがイイ。
親との関係は人それぞれで、何が正解というのは無いと思う。
ただ、我が家では、夏目父を動かしたり黙らせたりすることよりは、あたしが動くことの方が断然ラクなのだ。
しかし、あたしはモノグサ。
いくら腕力に自信があっても、その気になるまでがひじょーに長い。
しかも、夏目父の目の届かない場所に移動しさえすれば、これを何日でも放置できる鈍さもある。
実際、ケータイで撮っていた写真のタイムスタンプによると、ぜぃぜぃ言いながらこの、バカみたいに重いキャビネットを4畳半に移動させたのは、去年の11月3日のことらしいから、2ヶ月半以上、4畳半に放置していたことになる。
ちなみに。
2ヶ月半の間にあたしの住む街では粗大ゴミの収集が6回あったらしいが、何回捨てそびれようとも大して気にならなかったし、だから、先週の水曜日に収集依頼の電話をかける時は物凄く気合いが要った。

何せ、とにかくこのキャビネットはアホみたいに重いのだ。
家の玄関からこれを持って出て、階段を下りてゴミ置き場まで運ぶことを考えると、気持ちまで重くなった。

奥行きは62センチ、高さは74センチ。幅は40センチ前後。

(1988年製か。つうか、何キロだ、コレ)
これまで家から運び出した中で一番重かった、あの忌まわしいプリンタよりも、確実に重い。
30キロくらいはあるんだろうか。いや、もっとありそう。
まんまを運ぶのは無理なので、まずは真っ当に、引き出しを抜いてみた。

引き出し3つを1回に運んで、本体は、

ここを持って運べばなんとかなるか・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
引き出し抜いても、すげー重いんだけど。
引き出し抜いても、すげー重いんだけど。
このシミュレーションを、収集日の前日遅くにやったのがマズかった。
何故なら、自分でも嫌になるくらい鈍いあたしがこの夜は、「寝坊するかも」「持てないかも」「張替えたばかりのマンションの階段を傷つけたらどうしよう」などと考えてしまい、全くちっとも眠れなかったのだから。(アホ)
一睡もせずに迎えた朝7時。
夏目父が起きる前に行動しないとメンドウなことになりそうだ。
無駄に徹夜した日の朝というのは、それじゃなくても気が重いし、一睡もしていないから力にも自信がない。
着替える前にまず結露を取ろうと(全然飽きねー)ブラインドを開けると、外は小雪がチラついていた。
ますます出来る気がしねえ。
でも、収集依頼しちゃったから、頑張らないと・・・・。
寒いし重いし眠いけど、でも頑張らないと・・・・。
完全防備をして部屋を出て、玄関で靴を履いたその時。
夏目父が起きてきやがった。
そして、玄関にあるキャビネットとあたしを見比べて事情を把握し、言った。
「手伝おうか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
寝癖だらけの髪で、青白く生気のない表情で、やる気のない格好で、具体的には、上は半袖のTシャツ1枚、下はパンツ一丁の我が親が発する、「手伝おうか?」という言葉を聞いた途端、あたしのヤル気が目覚めた。
お、お、おっ!
お 前 の 手 ぇ 借 り な く た っ て 出 来 る ん じ ゃ ー !
(註:この女、一睡もしていません)
お り ゃ ー ー ー ー ー ー ー ー っ !
(註:この女、ほんの数分前まで、自信がありませんでした)
う り ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ー ー ー ー ー ー ー ー っ !
(註:威勢はいいですが、全身の筋肉が笑っています)

(4往復して、プリンタラックも捨てた)
お 前 の 手 ぇ 借 り な く た っ て 出 来 る ん じ ゃ ー !
(註:この女、一睡もしていません)
お り ゃ ー ー ー ー ー ー ー ー っ !
(註:この女、ほんの数分前まで、自信がありませんでした)
う り ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ー ー ー ー ー ー ー ー っ !
(註:威勢はいいですが、全身の筋肉が笑っています)

(4往復して、プリンタラックも捨てた)
我が家ではいつも、親と娘のヤル気が反比例する。
つうか。
粗大ゴミの運搬を手伝うよりもまず、お前にはやらねばならないことがあるんだよ、夏目父。
いいか?
これまで何回も言ってることだけど、今回は耳の穴かっぽじってよぉーく聞けよ。
この真冬に、その格好で寝るのはどう考えてもオカシイだろ。
つうかさ。
エ ア コ ン つ け っ 放 し で 寝 る な 、 こ の ド 阿 呆 。
(註:我が家の電気代は娘払い)
(註:我が家の電気代は娘払い)
帰宅して部屋の照明をつけ、カバンも置かずファンヒーターもテレビもつけず窓に寄り、ブラインドを上げた。

(サッシの黒い汚れはカビだね。っていうか、すげーダラダラだね)
会 い た か っ た よ 、 結 露 た ん !
それにしても。
水滴取りをマメにやれば、1日で1リットルくらいは水が取れそうな気がするなあ。
まあ仮に、1日に1リットルの水が取れたとしよう。
問題は、湿度やカビじゃなくて、その水をどう使うかだよな。
「この前は部屋にあるドラセナに遣ったんだけど、1リットルは多すぎるんだよね。かといって、浴槽に溜めるには全然足りないし。って、溜めたところで意味ないよね。だってウチの風呂、追い炊きできないもんね。電気ポットくらいが丁度いいんだろうけど、この水を沸かしてコーヒーを飲むにはかなりハードな浄水機能付きじゃないとダメだ。いやいやいや、風呂場やリビングで使えたところで意味ないんだよ。あたしの部屋で使えないと」
着替えもせず、水滴ワイパーを片手に突如リビングへ現れたと思ったら、「ただいま」も言わずにいきなりオカシな話をまくし立てる娘を見て、夏目父が疑問を口にした。
「まさか、水道代を節約したいとか言い出すんじゃないよね?」
「言わない」
「じゃあ何でその水を再利用しようとしてるわけ」
「タンクに溜まった水をいちいち捨てに来るのがメンドウだから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「水滴を取るのは楽しいんだけどなー」
「へー」
「いっぱい取れると嬉しいの」
「ほう。ところで、結露って、ほっとくとどうなるの?」 ←無知な親
「サッシの溝を伝って外に流れ出るんじゃないのかな」 ←想像だけで答える娘
「じゃあほっといたっていいじゃん」
「そうなんだけど、このワイパー使うの、楽しいんだもん」
「ワイパー使うのは楽しいけど、水を捨てるのがメンドウ、と」
「うん、そう」
という親子の会話があったのは昨夜遅くのことだった。
しかし、頭の弱い大人ふたりがどれだけ熱心に話し合ったところで、あたしの部屋で水を処理する現実的な方法を思いつくハズもなかった。
そして今朝、事件は起きた。
不思議な物音で目を覚ました。
いや、物音じゃなかったかもしれない。
何かの気配を感じたからのような気もする。
はじめは、「部屋のドアをきちんと閉めないで寝たんだな」と思った。
あたしが部屋のドアを開けっ放しで寝ると、いつもは夏目父と寝ている自堕落番長があたしの部屋に入ってくることがよくあるのだ。
それだと思った。
うっすら目を開けると、やはり、テレビの脇に自堕落番長の、毛深くて茶色い背中が見えた。
が。
その向こうに、人の脚が見えた。
その脚はもちろん一緒に暮らしているヤツのものに決まっているのだが、ソイツに声をかける前にまずあたしは、枕元にある目覚し時計に目をやった。
朝の5時40分。まだあたりは真っ暗な時間だ。
「こんなに早くに何の用だ?」・・・・と思った次の瞬間あたしは、キレながらガバ!っと起き上がって言った。
「 お う こ ら 」
(註:娘が親に言った言葉です)
(註:娘が親に言った言葉です)
あたしの声に驚いた夏目父と自堕落番長は、揃って、30センチくらい跳び上がった。
その驚きっぷりは、悪戯を見咎められた子供のよう・・・・にカワイイものでは全くなかったが、その後、自堕落番長とその相方が揃って肩をすくめ、恐る恐るこっちを向く様はちょっと面白かった。
でも、笑ってる場合じゃない。
だって夏目父の右手には、水滴ワイパーが握られていたのだから。
「おうこら」
「ちょっとやってみたかっただけだよねー」
「あ?」
「だって、「面白い面白い」って言うんだもんねー」
・・・・って、おうこら、夏目父。
番 長 じ ゃ な く 、 あ た し の 顔 見 て 喋 れ や 。
もちろんあたしはツッコミまくりたかったが、寝起きだわ呆れてるわで、なかなか言葉が出てこない。
すると、こっちの隙を見逃さなかった夏目父はそそくさと番長を抱きかかえ、「怒られちゃったねー」と、また番長に話し掛けながら部屋を出ていった。
・・・・って、おうこら、夏目父。

水 を 捨 て ろ 。
つーか。
あ た し よ り い っ ぱ い 取 る ん じ ゃ ね ー よ 。
土曜の朝8時に目を覚ました。
起き抜けのイップクをしに4畳半へ行きベランダに出る窓を開けると、眠気も吹っ飛ぶくらい、外は寒かった。
メガネをかけてないからハッキリは判らないけど、どうやら小雪がちらついている模様。いや、雨かな。
プルプルしながらタバコを吸い終えて部屋に戻り、メガネをかけてブラインドを上げた。
雪なのか?雨なのか?

結 露 で 外 、 見 え ね ー し 。
っていうか。
あたしの部屋も結露ってるんだ。
・・・・いや、そりゃあ、ほっとけばカビが生えるほど日当たりが悪い部屋だし、ファンヒーターを使ってるから結露ってても全然おかしくはないんだけど、でも、ブラインドを上げる習慣がないから見たことなかったんだよなあ。(本当)
そうかそうか。
あたしの部屋の窓も結露ってんのかー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
や っ た ぜ !
(今年も頭が弱いです)
(今年も頭が弱いです)
そうとなれば、買い物買い物!・・・・いや、待てよ?
今日は午後イチで、時間帯指定した宅急便が届くんだった。
あ、あと、資源ゴミの日だ。
灯油が切れたから買ってこないといけないし、その前に、夏目父を会社に送っていかないと。
他にも、夏目父の常備薬を取りに病院に行かないといけないし、あと、あと、近所のスーパーマーケット、今日はポイント10倍デーだ。
雪だか雨だかがチラついてるってことは、資源ゴミ回収が中止になる可能性もあるよなあ。
・・・・考えただけでメンドクセ。
しかし、この日のあたしは随分とヤル気があった。
それが証拠に、普段なら、仕事以外の予定が日に2つも3つもあるだけでゲンナリし、結局1つの用事も足さなかったりするハズが、結露を見て俄然テンションが上がったあたしはこの日、夏目父を会社に送り届けるべく家を出る時に、灯油のポリタンクを持つのを忘れなかったのだ。
夏目父を会社に送り届けて、病院へ行く道すがら、売り出しをしているガススタに立ち寄り、1リットル87円で灯油を買い、ついでにレギュラーガソリンを1リットル138円で入れた。
安い安い!
いけてるいけてるー。
病院に着くと、天気が悪いせいか患者は普段の半分以下で、すぐに処方箋を出して貰えた。
いけてるいけてるー。
・・・・・・・・えーっと、つ、次はどこだ?
近所のスーパーか?それとも、アレを買うべくホームセンターか?
いや、ホームセンターはまだ開店前かもしれん。
スーパーで食材を買ってからにしよう。そうしよう。
近所のスーパーで1週間分の食料品と2リットルのペットボトル飲料3本と5キロの米を買った。
・・・・ここのところ、週に1回、米を5キロ買ってる気がするが、深く考えないことにしましょう、そうしましょう。
さて、次は、ホームセンターだ。
いつもならホームセンターへ行くと何を買うわけでもないのに何時間もウロついてしまうのだが、この日は11時までに家に戻って資源ゴミを出さないといけなかったため、目当てのモノを買ってすぐに店を出て、ドラッグストアに立ち寄って洗濯洗剤やらを買うと、一目散に帰宅した。
マンションの駐車場に車を止めて車内を見やった。
5キロの米と10リットル入りの灯油ポリタンク、食料品1袋にペットボトル飲料3本、他、ドラッグストアで買った洗剤やらとバッグを一度に持って階段で4階まで上がるのは無理・・・・ではない。(夏目基準)
気合いを入れて荷物を全部持ち、身長が縮む思いをしながらもなんとか玄関まで辿り着いた。
この時点で、気力も体力も萎え始めていたのだが、家に戻る途中に追い越した資源ゴミの収集車を思い浮かべ、もうひと頑張りすることにした。

(1ヶ月分なら、新聞も大した量じゃない)
新聞とダンボールを持って、収集場所まで2往復。
これくらいなら、筋肉痛にもならないだろう。
よぉーぅし、あとは宅急便を待つのみ!
宅急便が来るまでの小一時間は、ホームセンターから買ってきたアレを試してみようじゃないか。
リンクさせて頂いている、とことこさん、桜さん、みえりんさんの記事を読んで、「オモシロそうだなあ。楽しそうだなあ。いいなあ、結露」と思っていた。
もちろん、結露させないに越したことはないけれど、結露防止のために換気したり、策を講じるマメさはあたしには無い。
かといって、結露した窓を雑巾で拭くなんてこともしないだろうし、10年以上気にしてなかったんだから、これから先もずっと放置したって気にはならないだろう。
でも。
たとえ1回で飽きる可能性があろうとも、どーしても水滴ワイパーなるものを使ってみたかったの。

結論を言えば。
やっぱりオモシロかった。
全然飽きなかった。

(3回分)
取れた水の量が目に見えるから楽しいし、何より、手が濡れないのがすごくいい。
タンクに溜まった水を捨てに行くのがメンドウだけど、それを怠けたおかげで、2ヶ月くらいぶりに、部屋のドラセナに水やりができたし。
充実した午前中だった。
でも、ちょっと疲れた。
こんな時は、熱い風呂にゆっくり浸かって、風呂上りにビールをぐびぐびやって昼寝するに限る。
あ、そうだ。
シャンプー、買ってきたんだった。
4畳半にあった、推定10年前の試供品のシャンプー200個を、マシェリのボトルに詰め替えて使い続けること、1年。
先週金曜日の朝、ようやく全部を使い切ったのだった。
200回分のシャンプーを使い切るのにどーして1年かかるのか?は、この際深くは考えないことにしよう。
コンディショナーがまだたんまり残っていることも、突き詰めては考えないことにしよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
毎 日 風 呂 に 入 っ て ね え か ら だ な。
(4日間、風呂に入らなかった前科もある女子。独身。彼氏ナシ)
(4日間、風呂に入らなかった前科もある女子。独身。彼氏ナシ)
それにしても長かった。
でも、よくぞ使い切った、あたし。
それもこれも、詰め替えたからこそ、なんだよなあ。
毎回、風呂に入るたびに小袋を破かなくちゃいけないなんて考えたら、確実に今よりも入浴頻度が下が・・・・げふげふげふ。
さてと。
夏目父も居ないことだし、お湯をためたお風呂を横取りされる心配もない。
よ ぉ ー し 、 風 呂 に 入 る か !
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

え、ええ。
宅急便が来ることを忘れて風呂に入ったあげく、インターフォンが鳴った頃は、
ビ ー ル を 呑 み 終 え て 爆 睡 し て た よ 、 俺 。
ここまできて、一番肝心なことをアッサリ忘れちゃう自分には随分慣れたけど、でも、やっぱり毎回呆れるし、毎回地味に驚く。
ただ、あのシャンプーを使い切ったことや、資源ゴミをちゃんと捨てたこと、今まで気にもしなかった結露をなんとかしたくなったことを思えば、宅急便の受取りを忘れたことくらい何でもな・・・・いや、マジでごめんね、佐川の兄ちゃん。
しかし、受取り忘れよりも驚くのは。
モノグサでぐうたらで猫より自堕落に暮らしているこのあたしが、
結露取りを 日 に 1 0 回 くらいやっているということ。
(頻繁過ぎて、3回に1回はほとんど取れない)
(頻繁過ぎて、3回に1回はほとんど取れない)
熱しにくく冷めやすい性格だから、まあ、あと3日もすりゃあ飽きるんだろう。
でも今は、結露に夢中。
どんだけ夢中かと言うと。
我が家ではあたしの部屋しか結露しないことが判り軽くうな垂れて、それじゃあリビングに石油ファンヒーターを導入すればいんじゃね?という時代に合わない案を思いつき夏目父に提案するもアッサリ却下され、それでも諦めきれないので、キッチンで無闇やたらとお湯を沸かしては、小窓についた結露をワイパーで取ってにんまりするくらい。(アホ)
ああ、今晩も部屋がいっぱい結露ってますよーに。(祈) ←オカシイ



月に10万貯金出来なかった時は、やっぱ罰ゲームなの?なの?
部屋を片付けてからというもの、見覚えのない物に出くわすことがなくなった。
あたしの場合、量はもちろんのこと、自分の部屋にどんな物があるのか?すら判らないのが普通だったし、知りたいとも思わずに10年以上生活していたから、部屋にある物の全てを把握し、見慣れた物たちに囲まれて暮らす日が来るとは思ってもみなかった。

ただ、人間はそうそう簡単に変われないし変わらない。

物心ついてから今までずっと片付けられない女だったあたしが汚部屋を片付けたところで、本質は何も変わっちゃいない。
感情は大いに揺さぶられたけれど、雑でモノグサでぐうたらなところは未だ変わっていないし、部屋に居れば何時間でも何もせずに過ごせる。
やらなくちゃいけないことがたくさんあっても、見て見ぬフリをする悪癖は全然抜けない。
部屋に見慣れない物があることにも、部屋から何かが無くなることにも鈍感だ。
だから。

パソコンに向かってる時、確実に視界に入っているその黒い物体に気づかなかったし、気づいてからも、それが何なのか?確かめようともしなかった。
で。
夕べようやくそれを引っ張ってみた。

(筒状の黒いスポンジ)
何だろう、これ。
見たことがある気がしないでもないけど、単体で使う物じゃないよなあ。
何かのパーツ?
スポンジってことは、掃除グッズか何かかね。
でもあたし、掃除グッズなんて持ってないし。
あ。
最近あたしが買ったものと言えば、DVDレコーダくらいなものだから、アレについてきたパーツなんだろうか。

(今日の最安値@楽天)
いやいやいや。
こんな細長いモン、ついてなかったよ。

カ メ 吉 く ん 、 カ メ 吉 く ん 。

忘 れ も の で ー す 。

忘 れ も の で ー す 。
大晦日、去年最後の記事を書き終えた後、風呂に入って着替えをした。
つーか、会社で年越しするなんて何年ぶりだろ。
でもさあ、どんだけ仕事バカでもメリハリつけたいんだよね。
休む時はガッツリ休んで、働く時はガッツリ働く。
そうしないと身体も気持ちももたないと思うんだよね。
だからさ。

(丸くなって手で鼻を覆うのが、寒い時の定番スタイル)
お 前 も た ま に は 働 け や 。
と、自堕落番長にちょっかいをだしながら、出かける準備。
年越し勤務の人は酒とつまみを持参することになっていたので、あたしは、焼酎とレトルトおでんとカラシのチューブを持って出社。

社員証も携帯電話も財布も持たず、
酒とつまみとカラシと、家の鍵とタバコだけを持って出社。
酒とつまみとカラシと、家の鍵とタバコだけを持って出社。
社員証がないと会社に入れない。
仕方なく、来客用のインターフォンを鳴らす。
で。
インターフォン越しに上司に罵倒される。
2007年最後の罵倒に耐えてようやくドアを開けてもらい自分の席に行くと、そこはすっかり呑み会会場と化していて・・・・、というか、早くもみんな出来上がっていて・・・・、というか。
勤務予定外の人まで来て呑んでやがる。
その光景を見て、「こんな状態で、クライアントからの電話は誰が取るんだ?」という疑問が頭に浮かんだが、席についてすぐに答えが出た。
あ た し だ よ 。
結局酒とおでんはオッサン達にくれてやり、元日の昼過ぎまで仕事をした。
仕事を終えて帰ろうと、ふと周りを見ると、休日出勤という名の呑み会参加者は様々な格好で爆睡していたが、そんな奴らはほっといて会社を出・・・・るのも社員証が必要なわけで。
一番無防備な格好で寝ていた同僚・吉田の首から下がっている社員証をケースから抜・・・・こうとしたら起きやがったので、出口まで見送らせて会社を出た。
で、すぐに困った。
何しろあたしは、ほぼ手ぶらだった。
持っているものといえば、タバコとカラシのチューブだけ。
かろうじてコートのポケットに入っていた小銭は、会社に来る時に乗ったバス代で遣ってしまったから、家に帰る金がない。
タクシーに乗り、家の前で金を取って来るまで待ってもらうことも考えたが、それよりは、会社で爆睡している誰かに金を借りたほうが良さそうだ。
会社に戻り、再びインターフォンを鳴らす。
で。
再び、インターフォン越しに上司に罵倒される。
2008年最初の罵倒に耐えてようやく金を借り、帰宅。
さして眠くもないので、夏目父と一緒に初詣へ。
参道沿いの屋台で、広島風お好み焼き・フランクフルト・玉こんにゃく・甘酒を買って行列に並ぶ。
去年の初詣で反対されたハッカパイプを買おうとするも、夏目父に、「お前は「懐かしさ」に何百円払うつもりだ?」と言われ我に返り、買うのをやめる。

他所の神社は知らないが、我が家がいつも初詣している神社は、ガランガラン鳴らす鈴に大小があり、ド真ん中が一番デカい。
並んでいる最中に何度も「どの鈴でもご利益は一緒です」というアナウンスがあるのだが、当然ド真ん中の鈴に人が集中する。
「全部同じサイズの鈴にすればいいのにね」と言う夏目父に、「全部同じだったら空いてるとこに行く?」と訊くと、「いや。全部ガランガランして歩く」という大人げない返事が返ってきた。
・・・・ジャイアン気質は今年も治っていないらしい。
2時間くらいでようやく順番が回ってきた。
例年通り、

お 正 月 で 体 重 が 増 え ま せ ん よ ー に 。
とお願いし、初詣終了。
で、真っ直ぐ帰りゃあいいようなものだが、ケータイの着信履歴と2008年初メールを見て気が変わり、家まであと2分の場所で夏目父と別れた。
ちなみに、電話をくれたのとメールをくれたのは同一人物。
元日から、こんなあたしを熱烈に誘ってくれる男は、この世でたった一人だけ。
毎年、元日からあたしに会いたがってくれてありがとうね。
雀 荘 の 店 長 。
非モテなオッサン女が男からの誘いに尻尾をブンブン振って出かけた結果。
1日から3日まで、呑んだり食ったりするつもりで準備していた●万円を、可愛くない猫の絵が描いてあるトレーナーを着た、絶対胸毛が生えてそうなメタボオヤジにくれてやるハメになった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
元日から所持金ゼロってどういうことだ。
(答え:今年も雀運ゼロってことだ)
(答え:今年も雀運ゼロってことだ)
その夜はフテ寝し、翌2日の朝は、30日あたりに干した洗濯物をようやく畳んだ。
で、正月休みの間、家から出ない覚悟を決め、ヒキコモる準備に入った。
まずは、布団の周りに散らかしがちな物を置くため、おぼんを用意。

ちなみにこのおぼんは、部屋にある変な形の押し入れの中に、ガチャピン子と共に眠っていたシロモノ。



どうやらお姉ちゃんが友達の結婚式の引き出物として貰ったモンらしいが、大きさが丁度良かったので部屋で使うことに。
それと、ゴミ箱を作った。

なんとなく捨てられずに居た、こげ茶で無地の紙袋。
地球洗い隊からの荷物にあったもので、布ナプキンが入っていたのだが、大きさが何とも丁度いい気がしたので、ダンボールで箱を作り、袋の中にはめ込んで小さいゴミ箱にした。
これで準備完了。
あとは、日が暮れても、

(番組不明)
夜が深くなっても、

(サンタク)
夜が明けても、
食事とトイレと一服以外はほぼ布団の上で、テレビを見て過ごした。
こんだけ長期間、部屋に篭っていたことなんかなかったよなあ。
居心地のいい部屋にはまだまだ程遠いけど、自分の部屋で過ごしてストレスを感じなくなる日が来ようとは、去年の年頭は思ってもみなかったわけで。
ちなみに、どんだけ長期間だったかというと。
2 日 の 昼 か ら つ い さ っ き ま で 。
人間、怠けようと思えばいくらでも出来るもんだ。
でも。
テレビや映画を見てダダ泣きしたせいで目の下はカピカピだし、

(ティッシュの数だけ涙アリ)
ほとんど動いていないのに食ってはいたから確実に肥えたし、銀行に行っていないから、財布の中は未だにほぼ空だ。
こんな状態で、社会復帰できるんだろうか?と軽く不安にもなるが、でも、これだけ何もしないで居たのだから、後は働かざるを得ないだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
やっぱりさ。
今 年 は お 前 が 働 け や 。

(「働く?なにそれ美味しいの?」みたいな顔でこっちを見るな)
やっぱりさ。
今 年 は お 前 が 働 け や 。

(「働く?なにそれ美味しいの?」みたいな顔でこっちを見るな)
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