BOOK INFOMATION
部屋を片付けてからというもの、見覚えのない物に出くわすことがなくなった。
あたしの場合、量はもちろんのこと、自分の部屋にどんな物があるのか?すら判らないのが普通だったし、知りたいとも思わずに10年以上生活していたから、部屋にある物の全てを把握し、見慣れた物たちに囲まれて暮らす日が来るとは思ってもみなかった。

ただ、人間はそうそう簡単に変われないし変わらない。

物心ついてから今までずっと片付けられない女だったあたしが汚部屋を片付けたところで、本質は何も変わっちゃいない。
感情は大いに揺さぶられたけれど、雑でモノグサでぐうたらなところは未だ変わっていないし、部屋に居れば何時間でも何もせずに過ごせる。
やらなくちゃいけないことがたくさんあっても、見て見ぬフリをする悪癖は全然抜けない。
部屋に見慣れない物があることにも、部屋から何かが無くなることにも鈍感だ。
だから。

パソコンに向かってる時、確実に視界に入っているその黒い物体に気づかなかったし、気づいてからも、それが何なのか?確かめようともしなかった。
で。
夕べようやくそれを引っ張ってみた。

(筒状の黒いスポンジ)
何だろう、これ。
見たことがある気がしないでもないけど、単体で使う物じゃないよなあ。
何かのパーツ?
スポンジってことは、掃除グッズか何かかね。
でもあたし、掃除グッズなんて持ってないし。
あ。
最近あたしが買ったものと言えば、DVDレコーダくらいなものだから、アレについてきたパーツなんだろうか。

(今日の最安値@楽天)
いやいやいや。
こんな細長いモン、ついてなかったよ。

カ メ 吉 く ん 、 カ メ 吉 く ん 。

忘 れ も の で ー す 。

忘 れ も の で ー す 。
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