BOOK INFOMATION
汚部屋にあるモノをあれだけバンバン捨てたくせに、それでもまだ、どうしても捨てられないモノがあった。
使うか、使わないかで言えば、まあ使わない。
でも、あたしが想像するにそれは、あたしと同年代の人の実家になら5枚や10枚はありそうな気がする。
音楽をダウンロードして聴く時代にレコードを持っていたところで聴きやしないってことは判っているけれど、でも、今ほど心(や身体や部屋)が汚れていない頃に大切にしていた物は、やはり捨てるに忍びない。
あたしは、誰もが羨む、住宅展示場のモデルルームみたいな部屋で生活感無く暮らしたいわけじゃない。
ただ、自分の住み処が自分にとって居心地のいい場所になればそれでいい。
だから。

(これは第一期生)
壊れた物だって絶対に使わない物だって、それがたとえば、「かつての自分は今よりもずっと物を大事にして暮らしていたんだ」ということを思い出させてくれるのであれば、寧ろとっておいたほうがいいような気もする。

(昔あたしはこの人を「でびぼー」と呼んでいた。何だその略し方は)
CDと違ってレコードは、どんなに小さい傷もつけてはいけない物だったから、それはもう、大事に大事に扱っていた。
好きな歌手のレコードを買うためにお小遣いを貯めて、ようやく1枚のLP(!)を買えた時の嬉しさったらなかった・・・・って。
とはいえ。
4畳半にあったレコードプレーヤーは去年の初夏に捨ててしまったし、どれだけ安く売っていようとも、これから先、あたしがレコードプレーヤーを買うことなんてないだろう。
それならば、何か特別に面白いレコードだけを取っておいて、後は捨ててもいいのかな。
たとえば、こういうのとか。

(1972年に発売されたらしい。ってか、この歌詞、阿久悠だったのか)
・・・・なんてことをアレコレ考えつつも、あたしは去年の秋、家にあるレコードを全てまとめて、自分の部屋の、変な形の押し入れに突っ込んでいた。

で、最近になってようやく、これらを処分する気になった。
部屋を片付けようと思い立った時、自分の物より先に家族の物を片付け出すような、まるで、自分の部屋が汚いのは家族の誰かのせいだと言わんばかりの片付け方はしたくないと思っていたけれど、いよいよ、自分の物以外にも手をつけていい頃合いなのかもしれない。
よし、捨てるか!
・・・・と、レコードをまとめていたファイルボックスを押し入れから引き出した。
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この週末の予定決定。
カビ取り。掃除。カビ対策に決定。
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つうか。
カ ビ が 生 え る 押 し 入 れ な ん て 、 い ら ね 。 マ ジ で 。
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