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単行本 『 片付けられない女魂 』 は、Amazonマーケットプレイスで購入できます。
片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



去年、あたしの部屋にテレビカメラが入った時。
収録のあいだ中、仕事帰りの格好そのままのスーツ姿でいたのだが、もちろん普段部屋でそんな格好をしてるはずもなく、「いつもはジャージ着てるんだ」とあたしが言うと、薄着のマナブが楽しそうな表情でひとつの提案をした。



「じゃあ、部屋着に着替えてみますか!」



「 断 る 」



「どうしてですかー」
「人に見せられないような格好なんだよ」
「そういう普通の姿を見・・・・」



「 断 る 」



確かに、汚部屋住人でなくとも、自分の部屋でスーツ姿ってのは違和感があるだろうし、あたし自身もなんだか落ち着かなかったけど、かといって、部屋着や普段着になる勇気はなかった。
あ、あ、あんなボロボロでヨレヨレの姿を、人様に見せることなんて出来ないわん!(まるちゃん風)
あ、あ、あんなボロボロでヨレヨレの格好をしてる女なんて・・・・・・・・って、あれ?
ちょっと待てよ?
TVの中のステキ女子やステキ奥様は、家でもヒラヒラのスカートを穿いてたり、重そうなネックレスをつけてたり、化粧はバッチリで時にはつけ睫毛をくっつけてたりするもんだけど、実際にそんなことをしている人は、日本に3人くらいしか居ないよね。
・・・・少ないか。
じゃあ、3億人くらいにしとくか。
・・・・今度は多いか。増やしすぎか。つうか、どうでもいいか。
いや、とにかく。
どうせ部屋着は家の中でしか着ないんだし、普段着っつっても、あたしが休日に行くのは雀荘くらいなもんで、あそこはあたしよりボロい服着てる人ばっかだし。
だから、部屋着とか休日着なんてどんだけボロくてもいいよ。



たとえば、下はユニクロのフリースパンツでね、




(去年の秋に1,000円で購入。最も最近買った部屋着)



しかも、焦って買った安い羽毛布団からどんどん出てくる羽が刺さって抜けないパンツだったりして、




(太腿のド真ん中でいつもヒラヒラ揺れている)



洗濯しても、指でつまんで引っ張っても抜けなくて、「まあいっか」と思ってそのまま穿いてて、






だけどこんな風にフワフワしてるもんだから、リビングで寛いでるといつの間にか自堕落番長が毛深い手で「チョイチョイ、チョイチョイ」って遊び始めちゃって、それを見た夏目父から「猫じゃらしパンツ」って呼ばれるようになったけどいいのいいの。無問題。
しょっちゅう着てる長Tだって、この間アイロンをかけた時にふと見てみたら袖口がボロボロで、






でも、別にこのままの格好で外に行くわけでもあるまいし、誰に見せるわけでもないんだからまあいいかって思ったけど、改めて自分が部屋で着てる長Tの袖口を見てみたら、どれもこれも、袖が擦り切れてて。
それでもやっぱ、誰に見せるわけでもないんだからまあいいかって着続けて。

で。
タバコを買いに行く時は、猫じゃらしパンツの上から繊維疲労おこしてるジーンズ穿いて、袖の破れた長Tの上に、明らかにビニールって判るコート羽織って、




(近所の商店街で10年以上前に買わされた1,500円の福袋に入っていた)



「どうせウチ用だし」って、毛玉を放題している穴のあいた靴下履いて、




(人差し指さん、こんにちはー)



何年前に買ったんだか判んない、長さはいいんだけど幅と甲の高さがブカブカだから、中で足が遊んじゃってすぐに足の裏が痛くなるようなショートブーツを履いて、スッピンで出かけてるけど、




(汚れているのは履いてるからじゃなく、しょっちゅう踏んづけてるから)



でも、いいのいいの。無問題。
せいぜい近所の人に見られるくらいだからモーマンターイ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、



女 と し て 問 題 あ り ま く り だ ろ 。



会社に着て行くものは、「ちょっと色褪せてきたかも」とか「2回くらいしか着てないけど着心地がイマイチ」とか、それが少しでもストレスフルな服に思えた途端、迷わず捨てていたのだが、誰に見られることもない部屋着と、ちょっとそこまで買い物に出かける時に着るような休日着は、どんな安物であろうとも捨てずに取っておいていることに、最近ようやく気がついた。
でも。
袖口が擦り切れた長袖のTシャツは、じゃあどこまでボロくなったら捨てるんだ?
サイズが合ってないくせに補正もしていない靴を履き潰すことなんて出来るのか?
と考えたら、それらがとんでもなく厄介な服に思えてきた。
で。




(これまた10年以上前、激安で購入。確か1,000円くらい)



1度も袖を通してないPコートや、








洗濯のたびに揉み洗いすれば平気なのに揉み洗いしないと何故か染みが浮き上がってくるという不思議なカットソーも含め、18枚の服と1足の靴を捨てた。




(猫じゃらしパンツは羽を抜けばいいだけなので捨てるには至らず)



片付け始めてからこれまでであたしは、530枚(!)の服を捨てている。
なのに、ここ1年半で買った服は、猫じゃらしパンツとスーツ1着のみ。
元の量が尋常じゃなかったと言えばそれまでだが、捨てる苦労を味わったからこそ、無駄に買い足すことなく今に至っているような気がする。
実際、仕事着には全然困ってないし、部屋着や休日着は、あたしの生活リズムやライフスタイルが変わらない限り欲しいと思わないだろう。
キレイな部屋着、オシャレな部屋着、カワイイ部屋着に憧れないわけでもないけれど、そこに力を入れたくなるのは当分先に違いない。

何でもかんでも捨てりゃあいいとは全然思っていないけど、着ない服の保管や収納に頭を悩ませたところでいいアイディアが浮かぶはずもないのだから、とっとと処分するほうがあたしには合ってるんだろう。そうなんだろう。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





なのになんで、






(大小合わせて7個ありまーす。プチプチ付きでーす)





こ れ を 捨 て ね え の か な あ 、 あ た し は 。
(知らね)





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 部屋でもカワイイ服を着ているであろうステキ女子と並ぶ俺。独身。彼氏無し。