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片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



テレビの上に不安定に置いたDVDレコーダの上に、ハイドロカルチャーのドラセナと、土の入った鉢がある。
部屋がゴミ屋敷みたいだった頃からあったドラセナは地震で落下したまま2ヶ月放置されても健気に生き続けているのだが、鉢は、去年日々草が終わってからというもの土だけの状態だった。




(2008年6月1日撮影)



で、最近。
ドラセナに遣った水が余った時、わざわざ洗面所まで捨てに行かなくとも鉢の土にジャーっとかければいいことに気づき、そうしていたら。



土 か ら 何 か が 出 て き た 。




(2008年6月9日撮影)



視力がすげー悪いくせに部屋では裸眼でいるため、出てきたものが小さい青虫に見え大喜びしたのだが(オカシイ)、これが大の虫嫌いの夏目父に見つかったら大騒動になりかねないと気づき慌て、鉢を、4畳半の部屋にある小さいベランダに出したのが6月10日夜。




(4畳半のベランダから街の灯りを見ると、なんでだか腹が減る)



ところが青虫だと思ったものはすぐにいなくなり、そのかわり、雑草らしきものが生えてきた。






(2008年6月12日撮影)



「雑草には居心地よくても、やっぱ青虫には居心地の悪い鉢だったんだ・・・・。ベランダに出したのが悪かったのかな。部屋の中に置いたまま、逃げないように囲いでも作れば良かったのかな。干からびちゃったかな。どこかで生きてるといいな」と、青虫を想う日々が続いた。
ところが。
今朝鉢を見てみると。
雑草だと思っていた草が、見覚えのある形になっていた。






(2008年6月27日撮影)





なんだ。あれ、青虫じゃなくて日々草の芽だったのか。
(気づくのが遅い)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ち っ 。





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 明日とうとう壁紙のカタログが届きます!


ちょろっと手をつけただけで放置していた夏目父の会社の決算準備に再着手したのが先月半ば。
ダラダラとグズグズとモタモタと、自分でもうんざりするくらいスローなペースで作業を進め、税理士への報告を終えたのが先週初め。
決算に関わらず、夏目父の会社は超小企業だから事務全般の作業量が少ないのだけれど、いつまで経っても慣れないし、好きになれない。
一番厄介なのが領収書の整理で、毎月税理士に入力したデータと照合して貰うと、そのまま放置してしまう。




(GW明け。整理しようかと数ヶ月分纏めてみて、途方に暮れているの図)



1ヶ月分の整理と1年分のそれとじゃ前者のほうがラクだってことはあたしにも判るが、領収書の束は月次確定した後はよっぽどのことがないと見返さないというのも判ってしまっているからタチが悪い。



さて、この週末は。
金曜の昼には確実にいた2人の諭吉が、ほんの数時間であたしの元から去ってしまったショックから、




(金曜の夜、見知らぬオッサンに万券を寄付した天使の所持金)



一歩も外に出ないぞ!と誓うも、土曜午前、ブログを更新している最中に、今日が資源ゴミの収集日だったことに気づき、慌てて新聞紙とダンボールを纏める。




(4階~1階を2往復)



たった2往復で汗だくになったので台所へ水分補給に行くと、「ユーロ2008が終わるまで仕事を休みたい・・・・」と呟いて自分の会社のパートのおばちゃんに思いっきり叱られた夏目父が、自堕落番長と目を合わせて話をしていた。



「うおーーーーん」 ←猫です
「うんうん、それで?」 ←親です
「うなーーーーー」 ←猫です
「そっかそっか、そういうことかぁ」 ←人間です



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



この光景、もう1,000回は目にしてると思うが、親が本格的にオカシくなったんじゃないかと思って毎回ビビる。
が、聞かないフリをして冷蔵庫を開けペットボトルの水をガブ飲みしていると、夏目父がこっちを見ずに話し掛けてきた。



「今日、新聞の日?」
「うん」
「もう出してきた?」
「うん」
「残念だったねえ」
「何が」
「一仕事終わったー!と思ってるでしょ」
「う、うん」 ←嫌な予感
「新聞紙、まだあるんだよ」
「・・・・ほう」
「でもちゃんと縛っておいたから
「・・・・え?あ、ありがと」
「どーいたしまして」




(夏目父の部屋から発掘)



あー、びっくりしたー。
どうリアクションしていいのか判んなかったし、わざわざ褒めることでもない気もするし、一般的には普通のことを自分がやって「すげーすげー」言われたら、その時の気分によってはカチンとくるかもしれないし。
でも聞いてよ、おかあさん。



夏目父が、古新聞とダンボールを紐で縛ってくれたんだよ!
(夏目家のミラクル)



「あたしが台所に行かなかったらどのタイミングで言うつもりだったんだ?」とか、「マンションの下に持って行くまでがゴミ出しです」とか、言いたいことがないわけでもないし、今回のことは100%気まぐれで、だからこれが最初で最後になる可能性は高い。
でも、2人っきりで暮らして丸12年で、初めての出来事だった。
もうねえ、たった1回だけでもいいよ、いい。
これから毎月古新聞を束ねるたびに、思い出してニンマリするからいいよ、いい。



月イチのじゃなくて週2の燃えるゴミをまとめてくれや。



なんて贅沢は言わないよ。
かれこれ10年くらい思ってるけど、言わないよ。(諦めろ)



諭吉2枚失踪のダメージをチャラにするほどではなかったが、夏目父の行動にびっくりしたその勢いであたしは、1年分の領収書や書類の整理に取り掛かった。

始めてみれば大して時間がかからないのは判ってる。
確か、1年分の書類を纏めるのは丸1日くらいしかかからなかったハズ。




(ベランダから見える繁華街の灯りを見て想いを馳せる)



それにしても。
結局のところあたしの場合、自分の心にモヤモヤを作ってるのは、他の誰でもない自分自身なんだなあと、改めて思い知った。

自分が勤める会社での仕事なら、多少は他者に翻弄されることもあるし、逆にあたしが迷惑をかけることだってある。
でも、なるべくそうならないよう、互いに迷惑をかけないようっていう気遣いや保身が、つまるところ責任感なわけで。
自分の部屋にいる時くらいはそんなことから解放されたいが、解放された途端せっせと自分に重石を乗せ始めてちゃ、気の休まる時間なんてなくなっちゃう。
それどころかそのうち、「自分の部屋より会社のほうが気が休まる」なんてことになりかねない。
そんな人生もアリだろうが、あたしはいいや。
今よりもっと仕事したいなんて思わないし。(ダメ社会人)





土曜の昼から始めた1年分の書類整理が終わったのは日曜深夜。




(領収書の糊付けも布団の上で)



カセットボンベ同様これも、いつかはやらなくちゃいけない宿題にずっと手をつけないでいるような気分になってたシロモノだったから、ようやく着手できてスッキリした。
で、それと同時に。



紙 ゴ ミ の 多 さ に 驚 い た 。






(3行で済むことでもA4に印刷するのがお役所なのかぃ?そうなのかぃ?)



それよりも何よりも。



布 団 周 辺 の 乱 れ っ ぷ り に も 驚 い た 。






(こんくらいはすぐに散らかせるのが汚部屋住人)



ひとつのことを集中してやると他のことが煩雑になるこの性格はなんとかならねぇのか?と思うが、まあ、この程度の散らかり方はちょろいちょろい。(甘い)



で、昨日の朝のこと。
「紙だらけの重いゴミ袋3つとバッグを持って家を出て、そのまま出社っつうのは難しいかなあ」などと考えながら台所へ行くと、キッチンやリビングのゴミも結構な量になっていて、それに自堕落番長の御不浄砂(命名:夏目父)を加えたらやっぱ1回で捨てるのは無理っぽい。
平日の朝の1往復と2往復の違いはデカい。
仕方ない。紙ゴミは次のゴミの日に捨てるか・・・・と、ゴミ袋を眺めていると、あたしより早く起きていた夏目父が風呂から出てきた。

「おはよう」
「ああ、月曜日はゴミの日か」 ←とーちゃん挨拶!朝の挨拶!
「うん」
「ゴミ袋2つもあんの?」
「うん。でもこれ以外に、デカいのが3つある」
「ほう」

夏目父をあてにすることなく12年も暮らしてきたあたしは、ゴミ袋5つを、どうやったら2往復で運べるか?を考えていた。
が。
夏目家にまた奇跡が訪れた。





「ゴミ袋1個、俺が出して行こうか?」


















な ん で す と ?





「5個あるんだもん、普通は3個と2個だろーが」なんて思わない思わない。
1個でもびっくりだよ!
つうか、何だよぉ、とーちゃん。
急に普通の人になってくれるなよう。
びっくりするじゃねえか。





「あ、全部で5個か。じゃあ2個持っていくよ」


















な 、 な ん で す と ?





「足し算も微妙なのかよ」とか「お前が3つであたしが2つっつうのもアリだぞ?」だなんて思わない思わない。
でもさあ、とーちゃん。
いきなり2個ってハードル高くね?(高くねえ)

「え、いいの?」
「いいよ。出かけるついでだし」
「2個もいいの?」
「いいよ」
「じゃあ軽いの2個、お願いします!」
「玄関に置いといてくれる?」
「かしこまり!」

台所とリビングのゴミをテキパキとまとめ、2個のゴミ袋を玄関の、いくら夏目父でも見落とさない場所に置き、あたしは風呂に入った。
風呂の中でも暫くは、「なんかの冗談か?」と思ったり、「「やっぱ、録画してるユーロ2008見たいから仕事に行くのやめた」なんて言い出しそう」と思ったり(あるあるー)、狐につままれたような気分。
が、夏目父が出かける音が聞こえると、今度はジワジワと嬉しさがこみあげてきた。





と・・・・





と・・・・





と ー ち ゃ ん が 改 心 し た ど ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ー !
(うるさい)





会社に行ったら部長に言おう。
あと、友達にもメールしよう。
叔母ちゃんにも従兄弟にもメールしよう。
夏目父の人と成りを知ってる人みんなに教えよう!
・・・・と、テンション上がりまくりで風呂を出た。
で、部屋に戻る途中でふと玄関に目をやると。











(あたしが置いたまま動きナシ。跨いで出てったと思われる)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





いつもと変わりないとーちゃんでよかった・・・・。




なんて、全然ちっともさっぱり思わね。思うわけねえ。





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 「だって、持ってみたら結構重かったんだもん」(夏目父談)


モノで溢れかえった部屋にある不要品を捨てて捨てて捨てまくった女が次にすべきこと、それは。
・・・・まあ、あたしのように、「汚部屋暮らしのさなかでダメにした4畳半の部屋ひとつをリフォームしなければ先に進めねー」というヤツは置いといて、普通の汚部屋住人(オカシイ)が次にするのは、部屋に残った要る物を家具に収納することだろうと思う。
ところが、夏目調べによると、汚部屋住人の多くは収納も苦手。
そして多分、収納名人を部屋に連れてきて、鮨をおごって酒もたんまり呑ませて「じゃ、よろしくお願いしやす!」と言ったところで、その時だけは部屋が片付くんだろうが、元汚部屋住人がそれを維持することは多分できない。
これも夏目調べ。
モノを捨てる基準が人それぞれなように、自分の便利が他人の便利とは限らない。
自分の生活スタイルや性格を一番知っているのは自分なわけで、その部屋で生活するのも自分なわけで。
知識が無いのだから収納のスペシャリストにヒントを貰うのは有効だろうが、結局は、自分の頭と身体を使い苦労して工夫しなければ、自分にとって居心地のいい部屋を作ることはできないだろう。
・・・・と、ここ1年半くらいずっと思ってきたのだが、そんなあたしの思いを、まんま実践した人がいる。



それにしても。




(この便箋だって、サっと取り出せたハズ!)



なんてカワイイ字なんだ。

そう、あたしの中での彼女は、とても女性らしくてカワイイ人だ。
あたしとはまるっきり違うタイプの、オッサンっぽくない女性。
でも。
今回の本の中の彼女は、迷って悩んで立ち止まって、凹んで挫けて膝をつき、それに疲れて立ち上がりまたゆっくりと動き出す。
小さいことで大いに自分を褒め、ちっちゃくガッツポーズをしながら少しずつ前に進んでいく。
失礼なのを承知で言えば、その不器用さはやけに自分と重なる。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





失 礼 過 ぎ ま す ね 。 そ う で す ね 。



つうわけで。
明けて昨日、池田暁子さんの新刊が出ました!
「片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術」「貯められない女のためのこんどこそ!貯める技術」に続く第3弾は!





「汚部屋を片づけた女の、こんどは!私自身が片づく番だぜ!





ではもちろんなく、





必要なものがスグに!とり出せる整理術!











整理整頓が得意な人にとっては当たり前でも汚部屋住人歴が長い人にとっては難しい、細々とした物の整理に、元汚部屋住人である池田さんがチャレンジした様子が克明に綴られています。
『 婦人公論 』 誌上での座談会で初めて池田さんにお会いした時に盛り上がった、「物の大きさの把握が苦手」ということにまつわるエピソードも出てきて、クスクス笑ったり、「そこで手ぇ止まんの、すげーわかるよう」と共感したりしながら、あっつう間に読み終えられる一冊です。
機会があったら是非是非読んでみて下さい。





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 あ、やべ。今日って資源回収の日だったような・・・・。


先週火曜日の早朝、夜が明けるか明けないかくらいの時間、ガスボンベ2本とケータイと小銭を入れたトートバッグにトートバッグを持って家を出て20分ほど歩くと、広い広い広ーい公園に着いた。




(シラフでは、まず見ることのない朝の空)



でも、早朝の公園に結構人がいるってこと、知らなかったなあ・・・・。
その時間に寝たことはあっても、起きたことは数えるほどしかないし、起きたとしても公園に行ったことがなかったもの。
そりゃ知らねえわけだ。

「でも、せっかく来たんだから・・・・」と、なるべく人気のない場所を選んでしゃがみこみ、ガスボンベのキャップを外してガス抜きを試みた。
が。



ガ ス 臭 に ビ ビ っ て 手 が 止 ま る 。



いや別に、せっけんの香りとか豚の生姜焼きみたいな美味い匂いとかを想像してたわけじゃないけど、これほどあからさまに強烈に、「うわっ、ガスくせ!」っていう臭いがするとは思わなかった。
身の危険は全く感じなかったけど、こんな場所でやったら絶対に通報される。
早朝から異臭騒ぎになっちまう。
ガス局の人がサイレン鳴らしてきちまうよ。

その後もちびちびガスを抜いてはみたものの、とてもじゃないけど続けられなくて、前夜の威勢はどこへやら、結局、ガスボンベを持ってトボトボと帰路についた。
テンションダダ下がりで。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

つうか。
広い公園っつったって、万が一すぐ近くでタバコでも吸われたら大事になるんじゃねえの?
そうじゃなくったって、早起きして軽く走りながら公園に来てそうな清々しい系の人達にガスの臭いを嗅がせるなんて、そんな傍迷惑なこと出来ねえ。
じゃあ、一体どんな場所でやれば、よそ様に迷惑がかからないんだよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

あれか?海か?沖合い200海里くらいか?
それとも山か?標高3,776mくらいに行きゃあいいのか?
じゃなかったら無人島?
モリを持って水に潜って魚捕まえて、「捕ったどー!」って雄叫びあげながら生活して、漁の合間にシューシューやりゃあいいのか?そうなのか?

・・・・と、心の中で毒づきながら家に戻り、新聞を読みながら悶々とした後、重い気分で仕事に行った。



昼休み、おにぎりを片手に上司と将棋をさしていると(正しいオッサンの生活)、上司があたしの顔をマジマジと眺め、「もしかして元気ない?」と言う。
そんな自覚はなかったが、元気が無さそうに見えるとしたらきっと朝のことが原因だろう。
「二日酔いか?それとも、昨日もまた麻雀でボロ負けか?」という上司の言葉を無視し、あたしはカセットボンベにまつわる出来事を掻い摘んで話した。
すると、話は思いも寄らなかった方向に進み始めた。

「じゃあそれ、会社に持ってこいよ」
「なんで」
「ウチの弟が勤めてる会社で処分して貰えると思うよ」
「マジ?」
「うん。実家にあったカセットボンベも処分して貰ったし」
「まーーーーじーーーーどぇーーーー?」
「・・・・お前、いつからそんなにウザいヤツになったんだっけ?」
「キミと出逢った頃からだよ」 ←上司をキミ呼ばわり
「・・・・ま、ま、まあいいや」
「あのさ」
「何?」
「あたしが直接、弟さんのとこに持っていこうか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ウチから近いし、会社に来る前とか、何なら昼休みにちょいっと行っても・・・・」
「いや、俺が預る」(きっぱり)



・・・・・・ちっ。








弟、かっこいいから久しぶりに見たかったのに。



目の保養は出来なかったけど、でも、ここんところずーっとモヤモヤしていたコトが、棚ぼたでアッサリ解決してしまった。
人から見れば小さいことでも、ひとつのことが気に掛かっているうちは前に進めないタチのあたしにとっては、それはもう大きな大きな収穫だった。



こうして気分よく迎えた週末、友人と小旅行して家に戻ると、






パソコンデスクに置いていたスピーカーがブラ下がっていたり、TVの上に置いていたドラセナが布団から生えてたりしていたけれど、






地震でこれらが落ちたことは過去にもあったから別段驚きもしない。
でも。
部屋がゴミ屋敷みたいだった頃は、ドラセナが落下したことに2ヶ月も気づかなかったから(本当)、




(この状態で真夏に2ヶ月放置されたのにまだ生きている愛いヤツ)



すぐ気づいてすぐ元に戻せる部屋になったことを実感・・・・。



そしてようやく、ほんとーにようやく、4畳半の壁紙を張り替えるべく!





予 約 録 画 し て い た T V 番 組 を 見 た。





6月13日に放送された、日テレ系の 『 未来創造堂 』 。
(放送内容は、番組サイト内、「過去の放送- 113」をご覧あれ)
この放送をどれだけ待ち侘びてたことか!
実際あたしは旅先でも、いかにこの日を楽しみにしていたかを熱く語りまくり、友人に、



「見終わったら生きる楽しみを失ってフヌケになりそうで心配」



と言われる始末。

そうかもしれない。
でも、もしそうなってしまっても、それはそれでいいの。(いいのか?)
たとえそれでクロス張りのエンジンがかからなかったとしても、見てる間は幸せだろうからいいのいいの。





北村一輝がクロスを貼る姿が見られればそれでいいの。(照)
(あほ)





結局、録画したものを10回くらい見た。(ホントは14回)
幸いフヌケにはならず、それどころか勢いづいて、





好 き な ド ラ マ の D V D を 第 一 話 から 見 始 め る 。


(脇道に逸れてゴールを見失うのは得意)





最終話を見終えた頃には夜が明けていたけれど、いろんなことに満足したあたしはようやく、ネットショップで壁紙のカタログレンタルを依頼した。



それにしても。
壁紙を張り替えたいとはずーっと前から思っていたけれど、相変わらず、部屋に関することにはイマイチ興味がないからフットワークが良いハズもなく、どんな部屋を見ようともちっともさっぱりピンと来なかったあたしが、だ。
たった一夜で、「やっぱ無難に白?でも大ぶりの柄モノもいいし、思い切ってビビッドな色にしてもアリか?」とかアレコレ考えてニヤけだすんだもの、自分のやる気に火をつけるのなんて、案外簡単なのかもなあ。
っていうか。



北 村 一 輝 ん ち の ク ロ ス は 何 色 な ・ ・ ・ ・ 。
(あまりに痛々しすぎるから自主規制)





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 13日の金曜日祭り、盛り上がったんスねえ・・・・。(いじいじ)


過去ログを見ると、4畳半でそれを見つけたのは1年以上前らしい。
ゴミ屋敷みたいな部屋で10年以上暮らしていても平気だったんだから、不要品の1つや2つ・・・・や6つや108つ(多いぞー)を1年放置しといたところで全然平気なのだが、でも、それを見るたびに心の中で、「カセックって何さ?」とか、






「ブタンって、静電気の火花で燃えんのか?」とかは思っていた。






っていうか、これ。









どうやって捨てるんだろ。



とも。

使い切ったものならそのまま捨てればいいんだろうし、ちょびっと中身が残ってるのなら出し切って捨てればいいんだろう。
でも、中身がフルに詰まってるものを全部シューっと出すなんて、なんかアブナイ。
一番いいのは、カセットコンロに装着して正常に使い切ってしまうことだけど、コンロ本体は捨ててしまって家にはないし、誰かに本体を借りるにしたって、






これほど錆びついている缶はもはや、使い方が正常でも安全は保証されない気がする。

ちなみに。
あたしの住む街で発行しているゴミの出し方マニュアルで、カセットボンベの項目を調べると、


使い切って、屋外の火気のない風通しのよい所で穴をあける。
中身が入っているものはメーカーに相談。


とあった。
ところが、缶のどこを見ても、メーカーの連絡先は書いていない。
書いてあるのは発売元の会社名と、






ガスを充填した会社の名前だけ。






しかも、いずれの会社名もネットの検索ではヒットしない。
ネットに無いだけなのか、社名変更なのか、合併なのか、潰れたのかすら判らない。
さーて、困った。
調べれば調べるほど、1年も眠っていた「捨てたい欲」が目覚めてしまい、ボンベが気になって仕方ない。
なのでいよいよ、ゴミの出し方マニュアルに載っていたお問い合わせ窓口に電話をかけてみることにした。
市環境局配下の、区ごとに分かれた事業所に。
初めて電話をしたのは、約2ヶ月前の4月7日だった。



電話に出たのは、声と喋りのカンジではかなり年配と思しき男性で、名前は布施さん(仮名)。
あたしがモタモタしながら話しているのを、「なるほどなるほどー」と相槌を打ちながら、イラつく様子も無く聞いてくれる、とても感じのいいオジサンだった。



「で、どうやって捨てればいいのか判らないので捨て方を教えて頂きたいんです」
「なるほどなるほどぉー。ご用件はよぉーく判りました」
「はあ」
「ただ、今手元に、カセットボンベに関する資料が無いので、調べて折り返しご連絡してもよろしいでしょうか?」
「ああ、はい」
「それではお名前と電話番号、教えてください」

連絡先を伝え電話を切ったが、20分も経たないうちに電話がきた。

カセットボンベの夏目さんのケータイでしょうか?」
「あ、そうです」 ←そうか?
「大変お待たせ致しました。処分の仕方なんですが、社団法人○○○協会というところで教えてくれるそうなので、そちらに電話してみてもらえますか?」
「はい」
「電話番号は・・・・XXX....... 」
「はい、わかりました」
「二度手間になりますけど、私に話して下さったように説明して頂ければ、教えてくれるハズです」
「わかりました!電話してみます。ありがとうございましたー!」
「いえいえ、こちらこそー。こうやってご連絡頂けるのは、私どもにとってとても有り難いことなんですよう」
「はあ」
「問い合わせて下さればこうやってご案内できるのに、夏目さんのように問い合わせて下さる方は稀でして」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





もしかして。





あたしが馬鹿正直なだけか?



・・・・なんつうことを思わないでもなかったが、世の中でどれだけの人が間違ったゴミの出し方をしていようが、あたしには関係ない。
他のものはいざ知らず(こら)、これはちゃんと捨てたいのだ。
誰に強いられたわけでもなく、安全で安心できる捨て方をしたいと思っているのは、あたし自身なのだから。



お礼を言って電話を切ったあたしは、布施さんが教えてくれた電話番号をプッシュした。
長い長いコールの後、物凄い早口で出たのは、声の感じでは50代かと思しき女性。
あたしは、環境局から教えて貰って電話をしている旨を伝え、環境局に電話した時と同じように話をしようとした。
が。
先方は、明らかにメンドくさそうな相槌を打ち、やがて、あたしの話を遮って言った。



「それね」
「あ、はい」
「うちじゃないよ」
「はい?」
「うちじゃな・い・よ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





タ メ 口 っ て こ と は 、 キ ミ は あ た し の 友 達 か ぃ ?





社会人になって1年目に会社で受けた新人研修で、「間違い電話をかけてきた人が、それから先、お客様にならないとは限りません。だから間違い電話であろうと、丁寧な受け答えを心がけましょう」って教わったぞ。
つうか、勝手に間違ってんじゃねえんだけどな。
市の環境局に案内されたから電話してんだけどな。
・・・・と、タメ口をきかれたくらいでキレてちゃいかんいかん。
ここはひとつ冷静に。



「じゃあ、カセットコンロのカセットボンベは・・・・」
「だからね、うちじゃなーいの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





や っ ぱ 、 キ ミ は あ た し の 友 達 な の か ぃ ?





ナントカ協会の人の言葉遣いにイラっとはしたけど、話を聞いて貰えないんじゃとりつくシマもないし、かといって、聞く耳を持つよう促せるほどあたしは人間が出来ちゃいない。

「お手数おかけして申し訳ございませんでした」
「カセットボンベはうちじゃないのよ。うちがやってるのはプロパンガスのボンベだけ。カセットボンベのことはうちに訊かれても困るの」
「そうだったんですか。大変失礼いたしました」
「全く、環境局さんにも困ったモンだわ。天下りかなんかだと思うけど、ちゃーんと人の話を聞きなさいっての」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





お 前 も な 。





・・・・って、ダメだダメだ。
こういう人と喋ったら、ストレスの捌け口にされちまうだけだ。
もう一回、布施さんに電話しよう。
もう一回、あの優しい布施さんに調べて貰おう。
・・・・と思い、ナントカ協会の電話を切ったのだが、時既に遅し。
だって。





なんだかすっかり不愉快になっちまったんだもん、俺。
(早いよ)





捨てたい気持ちはあるし、布施さんとならいくらでも話せるけれど、また別のところに電話をかけて、横柄な口をきかれるのはなんかイヤ。
そして。
こんな些細なことで心がザワついてる小せぇ自分もかなりイヤ。
結局あたしが再び布施さんに電話できたのは、それから2週間後、4月21日のことだった。



「はい。○○環境事業所です」

電話に出たのは、またもや布施さんだった。

「あの。先日、カセットコンロのボンベの件でお電話した・・・・」
「ああ!カセットボンベの夏目さん!
「そうですそうですー」 ←そうか?

布施さんに、ナントカ協会に言われたことをかいつまんで話した。

「なるほどなるほどぉー。お話はよぉーく判りました」
「はあ」
「ご迷惑おかけして申し訳ありません。再度お調べいたしますが少々お時間を頂きたいので、後日ご連絡させて頂いてよろしいでしょうか?」
「あの・・・・」
「はい」
「全然急いでないんです。9月いっぱいくらいまでに判ればいいです」
「く、くがつ?」
「ええ。まあ、10月でもいいんですけど」 ←待つのは平気
「じゅ、じゅうがつ?」
「あ、いや、年内に判れば・・・・」 ←来年でも全然平気
「あははは。そこまでにはなりませんから。明日にはご連絡できると思います」
「そうですか」



布施さんから電話がきたのは翌日だった。
結局、最初に教えて貰ったナントカ協会で間違いなく、あたしにタメ口で話した女性がたまたま、そのことを知らなかっただけとのこと。

「直接その方ともお話ししました。夏目さんから問い合わせがあったことも覚えていらっしゃいまして」
「はあ」
「まあ、お詫び方々その方が、夏目さんのお宅に処分の仕方を書いた書類を持って伺いたいということなんですよ」
「え゛!郵便でいいですよ!」
「そうですか?判りました。ではそのように伝えますね。つきましては、○○○○協会さんに、夏目さんの住所と電話番号とお名前を教えることになりますが、ご了解頂けますか」
「はい」

布施さんはそれから、時間がかかったことを詫び、ナントカ協会の不手際も詫び、自分がナントカ協会に連絡してしっかり確認をしてからあたしに電話させるべきだったと、また詫びた。

これが4月22日の昼のことだった。





さて。
後はナントカ協会からの書類を待つのみ!
きっと、危なくないガスの抜き方が書いてあるんだろうけど、いいでしょ、いいでしょ。
その通りにやってやろうじゃないの。






ナントカ協会から書類が届いた。
待ちに待っていた書類が。
首をながーくして待っていた書類が届いた。



あれから1ヶ月半も経った今日、届いた。



ううーん。
間違って振り上げてしまったコブシを下ろすのは早いに越したことないのになあ。
でもまあ、自分の不手際を詫びる気のない人がする仕事は、往々にしてこんなもんだ。
期待もしてないから落胆もしない。
あたしはそんな仕事はしない、と強く心に誓うだけのことだ。




(誤字も許すぞ)



よぉーぅし。
明日の朝は、散歩を兼ねて公園に行くぞー。
カセットボンベ2本持ってスキップしてね。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ど、ど、どうか通報されませんよーに。





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 バブ男くん誕生報告記事をアップしたのが、6月4日(虫の日)ってのは、蟲師ファンサービスだろうか。