BOOK INFOMATION
2008年8月1日(金曜日) 午後8時か9時頃~
片づけ・そうじ界 「 お掃除戦士・レンジャー隊 」 主催
チ ャ ッ ト 大 会 開 催 決 定 !
詳しくは、酉蔵クンのブログをご覧ください。
(不肖夏目も参加予定です)
昨日の夕方、夏目父との長旅から戻り、4畳半の部屋にある小さいベランダでタバコを吸いながら、物凄く久しぶりに、具体的には1ヶ月半ぶりくらいに、ただただぼーっと過ごした。
やっぱ、ぼーっとする時間って必要だよなあ。
動いてないとダメな人もいるけど、あたしはぼーっとしてる時間がないとダメだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
つうか。
夏目父って、旅先だといつもに輪ぁかけて我儘になりやがるなあ。
大体、「この辺は蛍が見られますよ」って言われた途端、「ウチに帰るっ!」って何だ。
季節の風物詩さえも、ただの虫扱いかよ。
そんなに虫が嫌いなら、リハビリ兼ねて、あたしの部屋で寝起きしてみりゃあいいんだ。
あとアレもだ。
山の田舎に行ったんだ、ハエがいたくらいで大騒ぎすんなよ。
騒ぐほど嫌いなら、新聞紙でペシっ!っとしたあたしのことを「人でなし!」って言うなよ。
・・・・と、心の中でボヤきながらふと足元に目をやると、そこには、心がほんわかするような物があった。

(急に茂った!)

(花芽だ!)
最近あたしの住む街では、適度に日が照り、適度に雨が降っていたようで、家を留守にしていた間も、日々草は健気に、でも元気にすくすく育っていたのだった。
それを見たら、夏目父の我儘っぷりなんかどうでも良くなった。
リビングへ行き、山の田舎生活に疲れきってソファーに寝転がっている夏目父に声をかけた。
「あっちのベランダに置いてた日々草、すげー伸びてたよ」
「へー」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そうか。伸びてるくらいじゃ見に行く気にならねえか。
「花芽もね、出てた」
「へー」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これでもだめか。
でも、ベランダに置いてる鉢を家ん中に持ってきたら、嫌がるだろうしなあ。
・・・・あ。
「裏の家の柴犬、犬小屋から出て・・・・」
「早く言えよ」
「早く言えよ」
そう言いながら夏目父はガバっと起き上がり、呆れているあたしを置いてひとり、4畳半の部屋に入っていった。
なんだかなあと思いながらゆっくり後に続いたが、リビングを出た途端、4畳半から「ギャ!」という叫び声が聞こえてきた。
もちろん、夏目父の叫び声が。
「どうした!」
慌てて4畳半へ行き、呆然と立ち尽くしている夏目父に声をかける。
「何これ!」
夏目父はベランダの床を指差して言った。

「日々草だよ」
「そうじゃなくて!何、これ!虫じゃないの!?」
夏目父が指した方向をもう一度よく見た。
すると。

確かに何やら見慣れない物体がある。
なんだろ?
固まって動かない夏目父の脇を抜けてベランダに出、溝にポロンと落ちているそれをじっと見た。

「何かの種・・・・?」
「何の!」
「さあ」
「何の種!」
「・・・・・・・・・・わかりません」
「虫でしょ!」
「違います」
「じゃあ何でこんなところにあるの!」
「カラスかなんかが落としてったんじゃないでしょうか?」
「証拠は!」
「は?」
「カラスが落としたっていう証拠は!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ね え よ 。
「・・・・鳥くらいしか考えられないでしょ。でも虫じゃないよ?だってほら、裏返しても足もなんもなさそうだし」
そう言ってあたしがその物体に手を伸ばした時だった。
夏目父はもう一度「ギャ!」っと叫び、今度は何だ?と思ってあたしが視線を移すと、「触るの!?触れんの!?」と言う。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・触れますけど」
「虫かもしれないのにっ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ」
「虫かもしれないのにっっっっっ!」
マ ジ で う る せ ー ん だ け ど 。
「どうしますか?虫か虫じゃないか確認しますか?それともこのまま放置しますか?」
あまりのウルサさにうんざりしながらあたしがそう訊くと、夏目父は悲鳴にも似た声で言った。
「 ど っ ち も イ ヤ ! 」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
駄々こねてんじゃねーよ、オッサン。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
駄々こねてんじゃねーよ、オッサン。
その後、固まったまま動かない夏目父をなだめすかし、素手ではなく、履いていたサンダルで未確認物体(夏目父基準)を裏返してみることで、話はまとまった。
「それじゃやりますよ?」
「い、いいですよっ!」
・・・・なんでこんなモンをひょいとひっくり返すことに親の許可が要るのかちっともさっぱり判らない。
が、ヤツの気が変わらないうちにやってしまわないと。
未確認物体(夏目父基準)に足を伸ばす。
が。
サンダルの先が未確認物体(夏目父基準)にあと数センチというところで、夏目父が絶叫した。
「踏みつけないでぇーーーー!潰さないでぇーーーー!」
夏目父はそう言うと走り出し、リビングへ逃げ込んだ。
そして。
なんでだか、それ以降、夏目父はあたしと口をきかなくなった。
別に口きかなくてもいいんだけどね、あたしは。
口きかなくたって、ひとっつも困んないんだけどね、あたしは。
困るのはキミのほうだと思うがね。
案の定、今日の夕方になって、夏目父からメールが届いた。
「昨日のあれ何だった?」
あたしが家に帰ってから直接訊けばいいじゃないか。とも思うが、まあいいや。
「やっぱり何かの種みたいだったよ」
「で、それ、どうした?ちゃんと捨てた?」
「 う ん 」

このあとで種を日々草の鉢に埋めてみたなんて、夏目父には絶対言えない。

このあとで種を日々草の鉢に埋めてみたなんて、夏目父には絶対言えない。
聞く人が聞けば悲観的とも退廃的とも刹那的ともとれる未来予想図を語り合っていると、友人の視線が不意に逸れた。
彼女の視線が、テーブルに置いていたあたしのケータイに注がれたから、つられてあたしも視線を移す。

(このタッカルビ)

(なんかの罰ゲームかと思うくらい辛かった。美味かった。でも辛かった)
「電話鳴ってるんじゃない?」
明るくなった液晶ディスプレイに表れた電話番号を見てドキっとした。
待ち人からの電話だった。
具体的には。
ヨ ド バ シ カ メ ラ か ら の 電 話 だ っ た 。 ( 照 )
焼肉屋や焼鳥屋やしゃぶしゃぶ屋や居酒屋や釣具屋や雀荘と同じくらいヨドバシが好きだけど、この日の電話が格別に嬉しかったのには訳がある。
本体の型番をメモったのは5月初旬のことだったが、問い合わせ先の電話番号を調べようと思うまでに1ヶ月かかり、実際電話をかけるまでにまた1ヶ月かかった。
何でこんなにフットワークが重いのかは自分でもよく判らないけれど、電話するまでに2ヶ月かかったことはどうでもいい。
フューチャーすべきは。
誰にも迷惑をかけない類のことならば1ヶ月でも半年でも10年でも放置しとけるこのあたしが、問い合わせたその日のうちにヨドバシに注文しに行った、ということなのだから。

(これは「グローブ」と呼ぶのだと教えてくれたNECのおねえさん、ありがとう)
が、まだまだ油断は出来ない。
買ったことに満足して取り付けない可能性も高いのだ。
3年くらいは平気で放置できる。
で、その間にグローブを買ったことを忘れてしまって、照明器具自体を買い替えたりするヤツなんだ、あたしは。
つうわけで、買ったその日に取り付けた。

(グローブがない照明器具は、微妙に昭和のカホリがする)

(だからってこれが平成っぽいわけではない)
実は。
グローブを割った時は、照明器具自体を取り替えることを考えていた。
同じ物を買ったら5,000円弱だけど、

どうせ買い替えるのならもうちょっとイイもんにするか、とか。
グローブだけを買うことが出来ると判っていながら、壊れてもいない本体までも買い替えようとする自分がイマイチ理解できないが、店に出向いて注文して商品が届いたらまた店に行くという二段階な買い物がどうにもこうにも億劫で、つい一回で買える方を選びたくなってしまう。
あたしはうっすらと、1万円くらいの出費を思い描いていた。
だからなのか、ヨドバシのレジで店員が言った金額が巧く聞き取れなかった。
「・・・・ななひゃく・・・・円になります」
あれ?今何千ななひゃくって言った?
そういえば、NECのコールセンターの人が言った値段も聞き取れなかったんだった。
に、2,000円くらい?
せんななひゃくって言ったのか?
何故だか金額を聞き返せなくて、恐る恐る1万円札を出した。
が。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
安 い じ ゃ ね え か 、 コ ノ ヤ ロ ウ 。
(落ち着け)
あたしが小学校低学年の時、うちの親は家を建てた。
それは今でも親戚の間で語り草になっているくらいいろんな意味でスゴい家だったのだが、あたしは、四半世紀以上経った今でもその家の子供部屋が忘れられない。
それは、当時としてはかなり変わった部屋だった。
そしてあたしと姉は、その風変わりな子供部屋がとても好きだった。

クロス貼り職人に刺激されて取り寄せた壁紙のカタログが届いてからというもの、毎晩カタログを眺めてはアレコレ思いを巡らせている。
自分で貼ると決めているので柄合わせが大変そうなのは除外できるし、「白い壁にしない」とぼんやり決めていたから、選択肢はドーンと減る。
ちなみに。
先に書いた子供部屋の壁は、くすんだ水色というか青みがかったグレーというか、とにかく微妙な色だった。

似たような色にしようとは思っていないけれど、でも、他人にウケのいい部屋ではなく単純に、あたしひとりがトコトン気に入る部屋にしたい。
散々眺めてようやく具体的なイメージが出来たので、壁紙と床材のカタログを返却した。

(久しぶり)
色だけじゃなく、厚みや質感も確認できたし、モヤがかかっていた頭ん中がスッキリしたから、やっぱカタログ借りて良かった。良かった。

現時点で、4畳半の壁紙候補は4パターン。
次はサンプルを取り寄せて、まずは試し貼りでもしてみるか。

(今回のカタログは、カベガミヤホンポさんからお借りしましたー)
4畳半のリフォームにどれだけお金がかかるのか?は試算してみてもいないけれど、あたしが社会人になってからこれまでで部屋に費やしたお金なんて微々たるものだし、幸い、ゴミ屋敷状態だった部屋の不要品を捨てるのにかかったお金も3,332円ぽっち。
リフォームや家具にどんだけお金をかけようとも、かけ過ぎってことは無い気がする。
じゃあ、ここは思い切って輸入モンにしちゃう?


それとも、いっそのことドーンと!キラッキラのにしちゃう?

何なら金箔でも!

・・・・と、思考が成金風味になった矢先のことだった。
リビングのテレビが不調になり、修理の方向で考えているあたしの傍で、ノートPCを開き、ヨドバシのサイトを見ながら、「あれ?液晶とプラズマの違いって何だっけー」とか「65型ってどんだけでっかいんだろうねっ!わー、横幅143センチだってー」とか「やっぱ、世界の亀山かなー」とか、「ついでに洗濯機も買い替えたりなんかしちゃったりしてー」とか「いくらまでならOK?っていうか、お金あるの?」とか、ノーリアクションの娘を相手に喋り続ける夏目父。
先週末、ステキクロス貼り職人に刺激されて取り寄せた壁紙のカタログが届いて以来、布団の上でカタログを眺める日々が続いているのだが、夕べ突然ある物がたまらなくイヤになり、仕事の帰り、代替品を買ってきた。
つうか。
こんな毛玉ってるモン、いったい何年使ってんだよ、あたしは。

(とても週末に洗ったばかりとは思えない敷布団カバー)
『 お値段以上 』 なお店で更に何割引きかになってたものを、こんなに毛玉って薄ぅーくなってまで使う必要がどこにある。
毎日汗水垂らして、夕方になると上司に「そのテッカテカな顔、なんとかしてくれや」とまで言われながら稼いでるんだもの、見知らぬオッサンにせっせと寄付なんかしてないで敷布団カバーくらいとっとと買えや。
いやーそれにしても。
無印に行ったのなんて何年ぶりだろー。
あ、行ったことはあったのかな。
こんなにじっくり見たことがなかっただけかな。

(快適快適)
長身で小綺麗なサラリーマン(推定30歳)と隣り合って寝具の棚の前に立ち、悩むこと40分。
これからの暑さを考えたら麻綿素材のと迷ったのだけれど、この手触りが捨てがたかった。
でもまあ、麻綿のも欲しくなったらまた買いにくればいいよ。
意を決してシーツと枕カバーを棚から取ると、40分間あたしの隣に立っていた男性の視線を感じた。
釣られてあたしも相手を見た。
するとその男性は、あたしが持ったシーツを見ながら呟いた。
「それ、気持ち良さそうですよねえ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「40分も黙ってたのにいきなり声かけんなよ。びっくりするじゃねえか」と心の中で呟いて、男性には、「ねっ」とだけ言ってレジに向かっちまうからあたしはいつまでも独り身なんだ。そうなんだ。

(快適快適)
やったー!
これでようやく早起きから解放されるー。
30分は違うよなあ。
いや、40分は違うかなあ。
だってあの毛玉、結構硬くってさー、枕から落ちて敷布団カバーに直に顔つけてるとさー、顔にボツボツ毛玉の跡がついちゃっててそれがなかなか消えねえんだもの。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
と、歳のせいじゃなく毛玉のせい、歳のせいじゃなく毛玉のせい・・・・。
(呪文)
と、歳のせいじゃなく毛玉のせい、歳のせいじゃなく毛玉のせい・・・・。
(呪文)
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