BOOK INFOMATION
どうしても50秒の壁を破ることができない。

(指の腹の皮が薄くなってきているのに飽きる気配がない。困った)
ルービックキューブが煮詰まってきたからか、4畳半にあった「すごくいろいろ」な物が入っているダンボールの中身を片付ける気になった。
が、ほんとシツコイけれど、ルービックキューブ以外は全く、面白いものが入ってない。

(貼ってあるシールはリボン猫のもの)
小学生の頃か?それとも中学か?
なんともキュートな缶ペンケースが出てきた。
4つも。

(スヌーピーのは誰かに貰った気がするが、誰だか覚えていない)

(この手の絵や色は未だに好み。でも使わねえ)
最近気付いたことだけど。
あたしの場合、最も捨て易いのは多分、小学生から中学生の頃の物だ。
というのも。
小学校に入学してから中学を卒業するまであたしは、尋常じゃないくらい転校しまくり、普通の人の10倍くらい出会いがあった。
それ故に、人との関係は浅く思い出は少なく、つまり、当時学校で使っていた類の物にまつわる思い出も薄い。
大切な友達や家族との思い出が詰まった物を捨てるのは、自分の心が荒んでしまったようで気が引けるのだが、小・中学の9年間であたしが覚えているのは、家族のことと、放課後に、当時友達だったであろう人達と遊んだことだけ。
忘れたいようなことがあったわけでもないのに、あたしの記憶はどんどん、この9年間から薄らいでいっている。

ああそういえば、天体観測にハマってたことあったっけ。
でも、学校の先生にハンコを貰ってたってことは、理科の授業の一環?
それとも、天文学クラブなんかに入ってた?
ああ、さっぱり覚えてねえ。

ああ、これは覚えてる!
確か、前の学校では裁縫箱を注文する前だったのに、次の学校に行ったらみんなが裁縫箱持ってて、追加注文は出来ないとか言われて、町の小さな手芸店に行ったら、みんなが持ってるのは売ってなくて、取り寄せに1ヶ月以上かかるって言われて、お母さんがブチキレたんだった。
万事が万事こんな具合で、忘れていいほうの記憶は鮮明なのに、同級生の名前などはちっともさっぱり。
なので、転校する時クラスメイトから貰った寄せ書きを見ても、
誰の顔も思い浮かばないという、サイテーっぷり。

(ほんの一部。もっとすげーいっぱいある)

(ほんの一部。もっとすげーいっぱいある)
ちなみに。
小学校低学年の頃に一度だけ母親に「転校したくない」と言ったことがあるのだが、ウチの母親は、「じゃあ転勤のないお父さんがいる家の子になればいいんじゃない?養子縁組して貰って。隣の山本さんにでも頼んであげる?」と真顔で言う人だったものだから、「ようしえんぐみってよくわかんないけど!でも!荷造りが間に合わなかったらひとりだけ置いてかれちゃう!」と焦った記憶は鮮明に残っている。
子供相手に大人な答えしないでよ、お母さん。
そして、「すごくいろいろ」なダンボールの中からは、そんな母親の大人げないっぷりを思い出す品が出てきた。

中身はコレ。

(TVゲーム世代のみなさん。これはおはじきという玩具です)
あたしは野生児だったので普段は外でばかり遊んでいたのだが、たとえば台風がきていて外に出られない時など、ごくたまに気が向けば、うちの母親はこの手の遊び相手になってくれた。
トランプだったこともあるし、オセロだったこともあるが、一番よく覚えているのはこのおはじき。
問題は、透明なガラスに混じって2つだけある、白いおはじき。

パティ&ジミーが特別好きだったわけではないが、あたしは、普通のと違うこのおはじきを取りたかった。
が、うちの母親は、あたしが欲しがっているのを知っていてわざとパティ&ジミーから取る、ひじょーに大人げない人だった。
他の遊びでも然り。
というかウチは両親とも、子供と一緒にゲームをしても絶対手加減しないうえに、「お前、弱いからつまんね」と言ってやめる人だったのだが、ある程度の年齢を越えると、わざと負けてくれる大人と遊ぶのがつまらなくなるわけで、常に真剣勝負な大人とやる遊びは、何でも楽しかった。
ただ、今思えば。
麻雀で負け癖がついたのは親のせいな気もする。
(いい歳こいて親のせいにするな)
(いい歳こいて親のせいにするな)
まあそんな思い出付きのおはじきは取っておくことにして、他、高校時代に使っていた絵の具や、
ダンボールに書いてあった「のり大×2」など、

(こういう糊、使わなくなったなあ)
あまりの汚さに捨てたくなったが、思い出深い本の2冊や3冊・・・・や30冊くらい(多い)、キレイにしてちゃんと取っておきましょう。そうしましょう。
本の向こうには、久々に鼻の奥がツーンとなるブツがあった。

親戚の家にしょっちゅう預けられていたという話は以前書いたが、これはあたしが3歳の頃、長いこと母親の実家に預けられていた時に祖父が作ってくれた机だ。
ただの箱だけど、でも机。
で。
あたしはこの赤い机に向かって毎日、父と母と姉に手紙を書いていた。
3歳児にまともな手紙が書けたとは思えないが、祖父が用意してくれた紙に絵らしきものや文字らしきものを描いては、祖父と一緒にポストへ投函しに行くのが日課だった。らしい。
これも親戚の間では「いじらしかった」「不憫だった」と涙混じりで語られるエピソードなのだが、当の本人は、優しいおじいちゃんとの暮らしが楽しくて仕方なかったに違いない。

(こざっぱり)

(燃やせるゴミも燃えないゴミも一緒でOKなのが有り難い我が街)

(が、これらを入れた45リットルのゴミ袋は1枚40円)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「魔物に取り憑かれて、3連休が台無しになる」に54,027円。
(連休前は金持ちです)
いや、違う。
「連休最終日の午後、雀荘に行き、有り金全部擦る」に27円。
(100円未満の金が金じゃなくなる世界)
「魔物に取り憑かれて、3連休が台無しになる」に54,027円。
(連休前は金持ちです)
いや、違う。
「連休最終日の午後、雀荘に行き、有り金全部擦る」に27円。
(100円未満の金が金じゃなくなる世界)

(タバコの空き箱は3分別、と)

(外のフィルムはプラゴミで、ヘナヘナな紙は燃やせるゴミ、箱は雑紙ね)
「箱は潰さないで広げるんだよ」
(まーじーでぇー!
それ、超メンドくせぇんだけど!
つうかなんで開くの。
広げたって潰したって紙は紙だろーが)
「開いてくださいって(ゴミ出しマニュアルに)書いてあるの」
(そうかー。まあ、やるからにはちゃんとしたいけどさー)

(・・・・って、やっぱ超メンドクセ。
この箱、複雑過ぎて、そのうち、イラっとしてビリっとやってイラっとしてグシャってやっちゃって、燃やせるゴミで捨てちまいそう。
つうか、箱に残ってた葉っぱ、すげー散らかるじゃねえの)
「ねえねえ!いいこと思いついたんだけど!その葉っぱを瓶に溜めたらいいんじゃない?瓶がいっぱいになったら自分でタバコを作ればいいんじゃない?」
(・・・・箱を開くだけでメンドウだっつうの。
やりたかったらお前がやれよ。
でも吸うのはもちろんあたしだから、「巻きが甘い!」とか「スカスカだ!」「今度のは詰まり過ぎ!」とかいうクレームも言いまくるぞ?
お前の叔母ちゃんはそういうヤツだぞ?
情け容赦ないヤツだぞ?)
「・・・・やらないね」
(おうよ)
(トイレットペーパーの芯も雑紙だってさ)

(芯の無いヤツもあるけど、あれ、最後のあたりイラっとするんだよなー)
「それも潰さないで広げるんだって」
(なぁーにぃー?
これこそ意味わかんねーよ。
このままピタっと潰したほうが小さく纏まってイイカンジだろーが)
「開いてくださいって(ゴミ出しマニュアルに)書いてあるの」

(あー、やってらんねー。
正しい分別、出来る気がしねー)
「ねえねえ、夏目ちゃん」
「ん?」 ←初発声
「もしかして夏目ちゃん、これまでちゃんと分別してなかったの?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「 や 、 や っ て た よ 」
(大嘘。しかもバレてる)
「 や 、 や っ て た よ 」
(大嘘。しかもバレてる)
ゴミを前に黙り込み、心の中が「メンドクセ」でいっぱいになっている叔母に根気強く分別の手ほどきをする小学5年の姪を見ていたら、大人のあたしがブーたれてばかりじゃいけないような気にもなるが、とにかくメンドクサイ。
つうわけで。
そんな分別の手間を極力減らすべく、とうとうあたしも、巷で流行りのブツを購入した。
こうして、あたしがまともな分別をし始めたのが2008年9月30日。
すると案の定、我が家から出るリサイクル出来ない有料ゴミが激減した。(夏目家基準)

(日常的に出たゴミ、23日分。
卵の殻から異臭が漂ってきそうなので、スカスカだけど捨てた)

(一番小さい指定ゴミ袋をフルにするには、多分2ヶ月かかる)
分別してない頃は、週に2回、スーパーマーケットで貰う中くらいの袋1つ分のゴミを捨てていたから、まさに激減。
是非我が街には、2リットルくらいのゴミ袋を作ってもらいたい。
さて。
あたしが分別に精を出している間も夏目父は、分別とかリサイクルとかエコとか節約とか、気を遣うとか手伝うとか気前がいいとか、納豆が2パックしかなかったら娘に1パック残しておくとかいうこととは違う世界で生きていた。
ただ、ゴミを手に、頻繁に分別の仕方を調べているあたしの姿を見て、状況を把握はした様子。
で。
分別しなくちゃいけなさそうな怪しいゴミはゴミ箱に入れず、リビングのテーブルの上に放置し、娘が分別するのを待つことに決めたらしい。
お う こ ら 。 中 途 半 端 な こ と す る ん じ ゃ ね え よ 。
・・・・とはもちろん思うが、それを言ったからといって夏目父が良い方向に変わることはない。
それに。
もし夏目父が分別をし始めたら、あたしは朝から晩まで、「ねえ、これは何ゴミ?」と訊かれまくることになるだろう。
それを思えば、分別してくれないほうがずっとずっとありがたい。
で、昨夜のこと。
リビングへ行くと、テーブルの上に、宛名が書かれた郵便物が複数置かれていたので、部屋からコロコロスタンプを持ってきて宛名を消した。

(びょーっと何往復もしたくなるのをぐっと我慢)
「そうでもないよ」と答えておいた。
(ケチな娘)
(ケチな娘)
「ふうん」
頼む!言葉通りに受け取ってくれ!
と祈りながらコロコロをし続けていると、夏目父は、少し声のトーンを上げて続けた。
「分別は無理だけど(何故!)、ゴミを少なくする努力はしてるんだ」
嘘つけ!とぐぅで殴り飛ばすのと、甲高い声で笑い飛ばすの、どちらにしようかを考えていると、そんな娘の気持ちに気付かない夏目父は、更に続けた。
「TV見て泣いて鼻水が出た時にさ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
イラっとしますぅーイラっとしますぅー。
しょーもない話の香りがプンプンして
全部聞く前からイラっとしますー。
全部聞く前からイラっとしますー。
コロコロを動かす手を止めた。
が、夏目父は喋るのを止めてくれない。
「トイレに行くことにしたんだ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
あたしは夏目父のプロなので、この言葉を聞いた時点で先が判ってしまった。
が。
夏目父はあたしのプロではないので、娘の腹の奥のマグマが沸々と湧いてきていることに気付かない。
だから先を言いやがった。
「ティッシュじゃなくてトイレットペーパーで鼻かんでジャーっと流せば、
ティッシュのゴミが減るもんね」

(ティッシュのゴミが減る=ティッシュが減らねえ)
テ ィ ッ シ ュ を 使 え 、 こ の う す ら と ん か ち 。
ティッシュのゴミが減るもんね」

(ティッシュのゴミが減る=ティッシュが減らねえ)
テ ィ ッ シ ュ を 使 え 、 こ の う す ら と ん か ち 。
実は、という書き出しにするほど意外性のある話では全然ないが、あたしの車は相当汚い。
確か真っ黒い車を買ったハズなのだが、家族や友人や同僚によると、あたしの車は年がら年中「ねずみ色」だそうで、そういえば、ガラスというガラスは常に雲ってるし、車体も、人気の無い空き地に不法投棄された廃車のように、砂埃と土埃で厚めのコーティングがされている。
車内も惨憺たる有様で、虫は湧いてはいないと思うけど、埃だの髪の毛だのタバコの灰だの葉だの、レシートだの枯れ葉だのが各座席の足元に落ちているのは何年も前から見てはいる。
ただ、それを取り除いたところで綺麗な車には程遠いわけで。
車を運転するのは好きだし週に5日は乗っているというのに、車内の掃除をしたり洗車したりする習慣がない。
「買ったばかりの頃は洗ったけど」というのではなく、自分の車を持ってすぐからこんななので、歴代の車はみんな、買った2ヶ月後には汚車になっている。
そんな風に乗っているから、狭い駐車場で隣の車にコンっとやられようが、ガリっとやられようが、大して気にしない。
運転に支障が無い程度なら、「いいですいいです。気にならないので気にしないで下さい。修理代?直しませんから結構です」と言っている。
で、ホントに直さないし、ホントに気にならない。
たとえば数年前の大雨の夜。
買い物をして、時間貸し駐車場に停めた車まで戻ってくると、クリアファイルに入ったメモがワイパーに挟まっていたことがあった。
見ると、駐車場内であたしの車にぶつけたらしく、戻り次第ケータイに連絡を下さいというようなことが書かれている。
暗闇の中で自分の車をざっと見てみたが派手に壊れているところはなさそうだし、どしゃ降りだし、腹は減ったしで、とりあえず家に帰ることにした。
マンションの駐車場に車を停め、家の玄関を開けた。
するとそこには、仁王立ちの夏目父。
あたしが「ただいま」というより先に夏目父が口を開いた。
「お前、何しでかした?」
「あ゛?」
「何をしでかした?」
「なんの話よ」
「ケーサツから2回も電話きたよ」
「へ?」
「車」
「ああ」
「お、お前・・・・」
「なに」
「 轢 き 逃 げ し た ん だ な ? 」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
警 察 2 4 時 の 見 過 ぎ だ 、 オ ッ サ ン。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
警 察 2 4 時 の 見 過 ぎ だ 、 オ ッ サ ン。
渋々
「用があるんならお前が来いや」という言葉をぐっと呑み込み、なんでだかテンションが上がっている夏目父を乗せ駐車場へ行くと、そこには恐縮する男性と
「申し訳ありませんでしたっ!」と頭を下げる男性に、「気にしなくて良かったのに」と言うと、男性はガバっと頭を上げ、驚いた表情であたしを見つめた。
「少々のキズや凹みじゃ直しませんから」
「はあ、でも・・・・」
「いいんです。どうぞお気になさらずに」
「いや、でも・・・・」
夏目父が付け加える。
「どうせ汚い車ですし。キズがつこうがつくまいが、目立ちませんから」
「そうなんです。だからどうぞお気になさらずに」
・・・・と、暗に当て逃げを勧めてんのか!な親子の前でキョトンとしている男性を見るに見かねたのか、いよいよお巡りさんが口を挟んだ。
「あのねえ」
「はい」
「キズとか凹みとかいうレベルじゃないでしょう、これ」
「はい?」
「だってねえ」
「はい」
「ここにあるのは、あなたの車のバンパーでしょ?」
そう言いながらお巡りさんが懐中電灯で照らしたのは、恐縮している男性の車の脇、地面に直置きされている、黒い物体だった。
そして次に照らされた、あたしの車の前面を見て、ようやく気がついた。
「俺の車のバンパーがねえ」ということに。
(遅い)
(遅い)
「もしかして、バンパーが無いことに気付かないで家に帰ったの?」
「・・・・はい」
「で、家からココに来る間も気付かなかった、と」
「・・・・はい」
「気付くでしょう、普通」
「そうなんでしょうか」
「気付きますよ。ライトも片方粉々だし。いくら何でも気付くでしょう」
「それが全く・・・・」
「ちなみにね」
「はい」
「普通はこの状態で公道走ったら、道交法違反ね」
「へっ?」
「整備不良車両の運転の禁止。懲役か罰金」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その夜はお巡りさんにたっぷり絞られた。
後日、壊れた箇所は全てぶつけた男性持ちで直して貰ったのだが、でも、そんなことがあった後でも、車の外観に無頓着なのは変わらなかった。
修理してくれたディーラーの人が、「光らない黒い車は、夜になると見え難いんですよ」と教えてくれたにも関わらず。
さて。
そんな汚車の車検が間近に迫っていた。
電話やDMで再三再四、「車検の予約は早くしたほうがオトクですよー」と教えて貰っているにも関わらず、毎回、満了日の1週間前にならないと連絡しないあたしはだいぶ迷惑な客だろうに、長らく世話になっているディーラーの担当者は、これまでにも増して親切にしてくれた。
ガススタなどで安価に車検が受けられるようになったからか、ディーラーもだいぶ頑張っているようで、「無料」とか「割引」のサービスが増えていた。
あまりに多すぎて、説明を聞くのに飽きてしまうくらい。
しかもディーラーの担当者は、「ご依頼頂けるって判ってましたから、早期割引料金でやりますね」と笑顔で言ってくれた。
更に、代車に早期予約特典グッズを積んでおきました、と言う。

(早期予約特典の一部)
「ティッシュをこんなに!?」
「はい、どうぞお使いください」
「暫くティッシュ買わなくていいなあ・・・・」
「女性の方には、ウチのノベルティグッズよりも実用性のある物のほうが喜ばれるんですよね」
「そうなんですかー」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とは言った。
でも。
あたしは紛れもなく女だけど、多分女だけど、ティッシュはイマイチ有り難くない。
だって。
2年近く前に発掘した大量のポケットティッシュが、何でだか、未だに使い切れないんだもの。

(残り約30個)
しかもこれとは別に、仕事関係で引き取らざるをえなくなったポケットティッシュを持ち帰るハメになったから、まだ暫くはポケットティッシュ生活が続くんだもの。

(約150個。萎える)
そのせいで、随分前から在庫してるBOXティッシュを使えないでいるくらいなんだもの。
なんてことを、親切な担当者に言えるハズもなく、複雑な思いを抱えながらもお礼を言い、代車に乗ってディーラーを後にした。
翌日夕方、車検があがったと連絡があった。
持ち込み&引き取り割引料金にして貰っていたというのに、家まで車を届けてくれると言う。
何から何まですみません。
車検を終えて帰ってきたあたしの車は、見慣れない姿をしていた。

(ボンネットに景色が映ったのは、前回の車検ぶり)
「なんでこんなピッカピカに・・・・!」
「いつもは洗車機にかけるだけなんですが、今回は全て手洗いして、水垢取りと油膜落としもして、更にはワックスを塗らせて頂きました!」
「お、おいくらですか?」
「通常6,000円くらいの洗車コースなんですが、昨日ご説明した通り、今回はサービスです」
「え゛」 ←ちゃんと聞いてろ
「無料ですよ」
「ありがとうございます!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と言ったのは本心だ。
代金の精算をし、代車の鍵を渡した。
するとディーラーの担当者は、やけに晴れやかな顔で話し始めた。
「以前、車をぶつけられた時に修理を担当したサイトウって覚えてますか?」
「ああ、はい」
「今回夏目さんの車のメンテナンスはあのサイトウが担当したんですが」
「ええ」
「あの時夏目さんに断られた車内清掃が思う存分出来た!って喜んでましたよ」
「へ?」
「昨日ご説明した通り、車内清掃もサービスです」
「え゛!?」 ←だから、ちゃんと聞いてろ
気の毒だ・・・・。
だってマジですげえ汚かったんだもん。
仕事とはいえ、大変だったろうなあ、サイトウさん。
ごめんよう、サイトウさん。
担当者は続ける。
「明らかにゴミと判る物は処分しましたが、レシートが複数ありまして、それは念のため、後部座席のゴミ箱に入れたままにしてあります」
「気ぃ遣わしてすみません」
「それと」
「はい」
「座席の下に落ちてた物は、助手席に置いておきました」
「あ、はい」

(前に乗ってた車で使っていたような気が・・・・。10年は前の物な気が・・・・)
「それから、最後に」
「はい」
「トランクに、車検のお礼の品を積んでおきましたので」
「え。まだ何か頂けるんですか」
「はい。どうぞお使いください」
「ありがとうございますー」 ←品が何かは判ってない

(多い)

(どこから見ても多い)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヤ ギ じ ゃ ね え ん だ か ら 。
4畳半のベッド下が半分くらい片付いたことになるのだが、土埃にも埃にもヤニの臭いにも懐かしグッズの数々にも、すっかり飽きてしまった。(早いよ)
何かこう、一気にテンションが上がるブツでも出てくることを願っているのに、残しておきたい物といえば絵本くらいで、「おおおおお!これは!!!!」みたいなものが出てこない。
なので。
魔物にちょっかいを出してみた。

(こら)

(こらこらこら)

(こら)

(こらこらこら)
が、20冊ほど読んだところで、「この調子で文庫本まで手をつけたら年が明けちまう」と気付き、テンションが全く上がらないにも関わらず、片付けの続きをすることにした。
偉い!
偉いぞ、あたし!(そうでもないぞ)

あたしの予想では、ここの下には衣装ケースが2つと、荷造りご無用なダンボールが1つ入っているハズだった。
それは概ね合っていたが、

(ある意味収納上手)
それらの向こう側に、想定外のものを見つけた。

(今は鍵盤ハーモニカって言うらしいけど、世代的には断固「ピアニカ」)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
雑なあたしが、中をすっかりキレイにして取っておいたとは思えないから、開けてみる気にもならない。
とりあえず、ピアニカは見なかったことにして、手前のダンボールから着手することにした。
で。
衣装ケースをよけてみると、またもや萎えるものを発見。

(「その他」とか「いろいろ」なら、書く意味ねえだろ)
大雑把過ぎて開ける気しねえ。
まだヤル気が起きないので、このダンボールも後回し。(おい)
その奥にある、埃だらけのゴチャっとした一角に着手した。

(青春の危険な香り)
へー!昔のセブンイレブンの袋ってこんなんだったんだー!
・・・・と無理やりテンションを上げてみるも、袋に透けて見えた中身が、大昔しょっちゅう一緒に海に行っていた男のサンダルだと判った途端、テンションダダ下がり。
っていうか、1980年代後半から1990年代半ばのものは、マジで飽きた。
その次に目に入ったものは、サラダオイルが入ってたと思われる箱。

この箱に手をかけて、持ち上げた途端、

(昭和産業の商品なので、平成ギフトセットと改名はしていないらしい)
箱から鈴の音が聞こえてきた。
が、中身は何だ?とワクワクしたのは一瞬で、箱を開けてすぐ萎えた。

大雑把に言えば、「旅行」に関する物が入っていた。
まだ家族4人で旅行をしていた頃の思い出の品と、誰かがくれたお土産の数々。

(カワイイところをひとつも見つけられない)
今でこそ、この手のものを貰う機会は無くなったが、

(あたしでも描ける)
たとえば親の仕事仲間が「娘さんに」なんつってくれたお土産が、当時は結構嬉しくて、

(お手玉って、虫が湧いたりしないのかしら)
それらを「捨てる」なんて選択肢は全く無かった。
ましてや、家族4人で旅行した時の思い出は写真だけじゃ足りなくて、でもパンフレットまでは取っておく気がなくて、手頃な大きさだからか、あたしはよくホテルのマッチを持ち帰っていた。

(現在の市外局番は4桁)
あー、そういえばみんなで那須に行ったことあったなー。
そうかそうかー、那須ビューホテルなんつうところに泊まったのかー。

ほうほう、那須ロイヤルホテルってとこにも泊まったんだねー。
・・・・って!
食 え る モ ン は 取 っ て お く な よ 、あ た し 。

(推定25年前のグラニュー糖)

(推定25年前のグラニュー糖)
結局、旅の思い出が詰まっていたハズの箱の中で「これは!」と思えたのは、家族で北海道に行った時、父親に買ってもらった小さいクマのキーホルダーのみ。
他は全部捨てた。

(お姉ちゃんとお揃いだったけど、あたしのクマのほうが断然可愛くなかった)
なんてことを書くとまるであたしが、「旅の思い出を取っておいても結局は捨てるハメになるんだぞ。取っておく意味ないんだぞ」みたいな結論を出してる風に読めるかもしれないが、そんな話では全然ない。
旅の思い出をこれだけ簡単に斬り捨てられるようになったのは、単純にあたしが歳をとったからだ。
あたしの目に映るそれらが宝石みたいに輝いていた時期はちゃんとあり、輝かなくなった今見つけたからすんなり捨てる気になれたというだけの話。
もちろん、もっと前に整理してていい物だし、たとえば10年前にそれを見つけていてもアッサリ処分してだろうが、だからといって、「ハナからとっておかなくて良かった物」だとは思わない。
だって、こんなガラクタに輝きを見い出せるのは、子どもの特権なのだから。
さて次は、旅関係の箱の下。

昔、服を買うといれて貰えた厚手のビニール袋に一体何が入っているのかは、皆目見当がつかなかった。
あ・・・・あ・・・・開けてみるか・・・・。

ゲーセンで取ったぬいぐるみのように見えるが、よくよく考えてみれば、UFOキャッチャーが無かった時代だ。
100円で買えたものではなかったんだろう。


超 怖 ぇ ん だ け ど 。
結局、この袋に入っていたぬいぐるみや置き物も全部捨てた。
さて、次はやっぱコレか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
自分が大雑把過ぎる性格だということは十二分に判っているが、それにしてもこれは酷い。
以前同じ職場に、机の上も下も脇も引き出しの中も片付けられない女性がいたのだが、彼女はPC内部の整理もできなくて、そういえば彼女が付けるフォルダ名は「その他」とか「etc」とか「いろいろ」とか「temp」とかいうのが多かった。
それを誰かに指摘されると彼女は決まって、「私A型なんで、何でもキッチリしないと気が済まないんです。だからこれは全然曖昧じゃなくて、私の中ではちゃんと区分出来ているんです」とか言っていたが、そのわりに彼女は、ファイルを探すことに時間を使い過ぎてるのか、仕事が遅いので有名だった。
どんだけ頭が良くても、作業効率を上げるには一発で判るようなフォルダ名にすべきだし、頭が悪いなら尚更、ダンボールには、ちゃんと中身が想像できる説明を書くべきなのだよ、夏目くん。
つうわけで、何が入っているのか想像もできないダンボールをいよいよ開封してみることにした。
え い !

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
確 か に 、 「 す ご く い ろ い ろ 」 。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
確 か に 、 「 す ご く い ろ い ろ 」 。
ぱっと見ただけでも、ACアダプタにテーブルタップ、オルゴールにポーチに手ぬぐいと、一貫性がまるでない。
「しかもまた、つまんなそうなモンばっか入ってるなあ」と思いながら、それらをつまみあげてはどんどんゴミ袋に放り込む。
・・・・と、突然目の前に、あたしが待ち望んでいた物がひょっこり姿を現した。
もちろんココに入ってたなんて知らなかったけど、でもつい最近キミのことを思い出したばかりだったんだよ。
しかも、あたしのカリノさんのブログ記事を読んで。

(カシャカシャカシャカシャ・・・・カシャカシャカシャカシャ・・・・)

(数少ない得意分野。記録:2分42秒→1分47秒→1分22秒→1分19秒→1分13秒→1分12秒→1分09秒→1分04秒→1分02秒→1分00秒→1分00秒→57秒.......)
マ ン ガ よ り 、 魔 物 度 高 し 。
(夏目基準)
9月から自主的に続けていた怒涛のコスメレポも今回で一区切り。
仕上げはやっぱり美容液マスクでしょう。そうでしょう。
美容液マスクはこれまでもいろんなものを日常的に使っていたが、マスク自体の形や切れ込みの位置によって、自分には合わないと感じることがある。
ただ、決して安いと言えるものではないので(夏目基準)、合わないと思っても見限れず、マスクの穴の位置を合わせることに懸命になると今度は、マスクについている美容液がどんどん手に移り、結局、肌はイマイチ潤わずに終わったり。
ちなみに、『 ameturi 』 のこの美容液マスクは1枚900円。
900円で贅沢な気分が味わえて肌がしっとりツヤツヤになるのなら大満足だ。
ところでこの美容液マスク、少し変わっている。

眉から頬の中心にあたる部分が二重になっていて、しかも凹凸がある。

この凹凸に美容液が留まるせいか、一番潤って欲しい目の周りが、他のマスクに比べてよりプルプルになる。
凹凸効果絶大だった。
肝心のサイズも、顎の下に当る部分がちょい長すぎてちょい持て余しちゃう以外は問題ナシ。
価格を考えれば、普段使いにいいんでしょうなあ。
さて。
そうして挑んだ、同僚の結婚披露宴。
あたしの天敵である新婦の兄はもちろん出席した。
ヤツは置いといて、ヤツの奥様はとても可愛らしく、二人のコドモも、豪華なお子様ランチを見た途端、ニカ!っと笑って顔を見合わせて小さく拍手をするようなキュートさで、そんな家族を持てたヤツは今とても幸せなんだろうなあと、素直に思えた。
が、肝心の張本人は。
新婦の友人にビールをしこたま呑まされて、
披 露 宴 開 始 か ら 4 5 分 で 、 撃 沈 。
つ ま り 、 あ た し の 不 戦 勝 。
(酒量でだけ、な)
つ ま り 、 あ た し の 不 戦 勝 。
(酒量でだけ、な)
適齢期の輩が揃っているわけでもないのに、あたしの職場は今年、空前の結婚ブームである。(当社比)
出会い方は多様で、職場結婚アリ、呑み屋でのナンパアリ、結婚相談所アリ、お見合いパーティーアリ、mixiコミュのオフ会アリ、自分が書いているブログの読者と結婚した人までいる。
ど、どんなブログ書けば結婚できるんだ、●村さん!
(汚部屋ブログで無いことだけは確か)
(汚部屋ブログで無いことだけは確か)
そんなわけで、今年は披露宴やら2次会やらに出席する機会が多かったのだが、もうだいぶ前からそこに出会いを求めなくなっているあたしは専ら、披露宴で呑んで食って泣き、2次会で呑んで呑んで呑む、だけになっている。
が。
この週末に出席予定の披露宴には少しだけ気合いが入っている。
なぜなら。
昔 の 男 が 来 る か ら 。
世間は狭い。猫の鼻の穴くらい狭い。
招待状にあった新婦の苗字を見て「おや?」と思い、新婦の住所にまた「おや?おや?」と思い、「ンなわけねえよ」と思いたいけど思えなくて、恐る恐る新郎である同僚に訊いてみたらやっぱり、新婦は、あたしが大昔付き合っていた男の妹だった。
晴れの日の準備で大忙しな同僚にいい歳した大人が、「わりぃ。新婦の兄に会いたくないから披露宴には出れねえ」なんて言えるハズもなく、かといって、新婦の兄と、「久しぶりぃ♪元気だったぁ~?」なんて会話が出来る自信もない。
そして何より。
ヤツの顔を見た途端、殴りかからない自信がねえ。
(落ち着け)
(落ち着け)
決戦の日が近づくにつれ、若気の至りは忘れて冷静かつ大人な対応をするためにはどうしたらいいのか?を考えなくてはと思うのだが、どうも妙案が思い浮かばない。
というか、やっぱり。
一発だけでいいから殴りてえ。
(落ち着けって)
(落ち着けって)
が、おめでたい席である。
たとえば、背後からヤツに声をかけられたら振り向きざまにもう殴っちゃってるとか、ヤツを見つけるやいなや、披露宴会場の丸テーブルを、星一徹よろしく引っくり返して掴みかかるなんてことはしちゃいけない。(めでたい席じゃなくてもな)
そんなんじゃなく、いたって冷静に、冷血なくらい冷静に、たとえば、「久しぶりー」なんて言ってこられたら、
くらい言える余裕を持たなくては。(キャラ違い)
どういう戦い方になるのかは当日までわからないとしても、とにかく隙を見せちゃいけない。
あくまでも冷静に。
あくまで毅然と。
でも、装備だけは完璧に。
そんなあたしの気概を知ってか知らずか(もちろん知らない)、サイバーバズからまた、スーパースペシャルなものが送られてきた。

以前も試用した、フェヴリナのナノアクア 『 ジェルパック 』 。
このジェルパックはやたら手間がかかるうえ、10日間連続で使用してこそ効果が最大限に表れるという、モノグサには不向きなシロモノ。
ただ、自宅でできるパックでこれほど効果が実感できるものもない。(夏目基準)
素直に、「これくらいやんなきゃあれだけの効果は出ないよね」と思えるからこそ、ジェルと顆粒を混ぜて顔に塗ってラップして放置してジェルを落として顔を洗って・・・・というメンドウな手順でも毎日続けられるのだ。
(使用手順などは前回の試用レポをご覧あれ)
美容液マスクとは違って、鈍くなっていた肌の奥のほうの細胞がやたら活動している気がするし、何より肌のツルツル感が素晴らしい。

(洗面器に顔を突っ込んでる絵。ではないらしい)
というわけで、10日間酸素ジェルパックを続け、装備は万全。
やつれた顔なんか見せないぞ。
自信を持ってヤツの前に現れて、余裕ぶっこいた態度で挨拶してやるんだ!
・・・・というような意気込みを、居酒屋で向かい合わせで呑んでいる上司に熱く語ってみた。
すると上司は遠くに目をやりながら言った。
「別れたことを後悔させてやる!っていう意図ではないんだよね?」
「うん、違う」
「まあでも、披露宴でちょっと会うだけなら」
「うん」
(一息で)「年下の同僚が次々結婚していくっていうのに、お前はまだ独身で男もいなくて仕事と酒と麻雀牌だけが友達で、内1人の友達には裏切られっぱなしだけど縁が切れなくて、先週取締役に「夏目さんは独身が似合ってるよ」って妙な慰められ方をしたような女だとは気付かれないんじゃねえの?」
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コ ン !
(上司の弁慶を部下がハイヒールで蹴った音)
コ ン !
(上司の弁慶を部下がハイヒールで蹴った音)
あたしの住む街では10月1日から、リサイクルできない燃やせるゴミと燃えないゴミ、そしてプラゴミの収集・処分が有料になった。
早く言えば従量制で、ゴミを捨てれば捨てるほど金がかかる仕組み。
具体的には、指定ゴミ袋が新しくなり、以前とは比べ物にならないくらいの高値で売られていて、これまではスーパーマーケットの買い物袋やポリバケツで出しても良かった物も、10月からは全て新しい指定ゴミ袋に入れなければ収集して貰えない。
ゴミ袋の売上はゴミ処分やリサイクルの費用に充てられるため値引きは無く、だから、以前は近所のスーパーマーケットの安売りで買っていた指定ゴミ袋が今では、コンビニでもスーパーでもホームセンターでも同じ値段で売られている。
このご時世だから有料化も致し方ないだろうし、「税金で賄え!」と声を荒げるほど稼いでもいないあたしは、「ゴミ袋代をケチって不法投棄する人が増えんじゃね?」くらいのことしか考えていなかったのだが、有料化後用に改定されたゴミ捨てマニュアルを読んでいるうち、ひとつの考えに行き当たった。
実はウチから出る有料ゴミって、物凄く少なくね?
そもそも、料理は全くしないから生ゴミや食材の包装ゴミがない。
コンビニ弁当やカップ麺やレトルト食品を食べることもないからプラ容器のゴミもない。
というか、家で食事を摂ることが少ないから、食に関するゴミはとにかく少ない。
一番多そうなのは、夏目父が一食で2つ食べやがる納豆のパックだけど、発泡スチロール容器は、近所のスーパーマーケットにあるリサイクルBOXに入れればタダ。
他、ビンや缶やペットボトルは今のところ無料で引き取って貰えるし、新聞やチラシやダンボールも無料。
通販で買い物した時の緩衝材は、マンションの隣にある会社が欲しがっているそうで、数ヶ月前から、決まった曜日に纏めて置いておくと持っていってくれるようになった。(仕切りはもちろん、チーム・スーパー専業主婦)
DMなどの郵便物も、そのほとんどが雑紙として無料で引き取って貰えるし、細かいことを言えば、親子共々健康なので、鼻風邪や花粉症でティッシュを大量に消費したりもしない。
やっぱり、大人二人で暮らしている一般家庭に比べれば、確実に有料ゴミが少ないハズだ。
ただし、
ち ゃ ん と 分 別 す れ ば 、 の 話 。
今でこそペットボトルのキャップやラベルを剥がして分別するようになったが、ブログを始めて暫く経つまであたしは、そうして捨てるのが本当だということも知らなかった。
新聞や雑誌はかろうじて資源回収の時に出しているものの、ゴミ出しマニュアルにある、「資源回収日に都合が悪い場合は家庭ゴミでも可」の文字に頼り、郵便物などの雑紙は、リサイクルされないほうのゴミとして捨ててしまうことがほとんどだ。
そうやって、ちゃんと分別しないから、ウチのゴミは有料ばっかなんだ。そうなんだ。
ところで。
「ゴミが少ない」で思い出すのが、拙著を紹介して頂いたシンプルライフの達人・金子由紀子さんの著書、 『 モノに振りまわされない!片づけのコツ 』 。

この本の中に、ゴミが少ない女性の話が出てくる。
金子さんはその女性のことを「カッコイイ」と仰っているのだが、ゴミに埋もれて生活していたあたしは今までただの一度も、ゴミが少ない人のことを「カッコイイ」と思ったことがなかった。
でも、そのくだりを読んだ時、とても自然に単純に、「そうか!それはカッコイイことなのか!あの金子さんが言ってんだもん、きっとカッコイイんだよ!そうだ!そうだよ!」と思うことができた。
そして、それはいつしかあたしの中で、「今日もゴミ少ねー。俺ってかっちょいー」と、
自分で自分に酔ってみたい欲へと変化した。
(アホ)
(アホ)
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自分でもだいぶアホだと思うけど、でも、あたしの場合、エコとかリサイクルとかゴミ処理代節約だとかを考えるよりもずっと分別モチベーションが上がることは確かだ。
そう、分別。
あたしが朝、小さなゴミ袋をひとつだけ持って家を出るためには、「分別」と「指定日にゴミを捨て忘れない」ってのはマストだろう。
そんなことには意識がいかない、地球に優しくない人間だから無理かもしれない。
でも今は、チャレンジしてみたい、という気持ちのほうがずっとずっと強い。
だからとりあえず1ヶ月だけ、10月だけ、有料ゴミの少ない人なれるかどうかチャレンジしてみようと思った。
「ゴミ少ねー。俺、かっちょえー」と思えるように。
(「俺」とか言ってる時点で如何なものかと)
(「俺」とか言ってる時点で如何なものかと)
最後の無料回収は今週の月曜日だった。
日曜のうちにゴミを準備していれば良かったものの、TVでF1を見ているうちにすっかり忘れてしまい、結局、無料のうちに捨てておきたい物をゴミ袋に詰めたのは当日の朝だった。
その結果がこれ。


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や っ ぱ 、 分 別 出 来 る 気 、 全 然 し ね え 。
自分はあまりお酒を呑まないのにあたしの大酒に付き合ってくれる優しい女友達とつい最近呑んだ日のこと。

(オッサン、すげーカワイイ花束を貰う)
頻繁に会えるわけじゃないからか、いつ会っても、仕事のこと・家族のこと・男のこと・将来のこと・本のこと・音楽のこと・昔のこと、と話が尽きないのだが、

(オッサン、アツアツの餃子をガっつく)
今回は、会うたび痩せて綺麗になっている彼女のダイエット話と、アンチエイジングコスメの話でも、ひとしきり盛り上がった。

(オッサン、イカの一夜干しには目がない)
最近つくづく思うのだが、あたしの女友達はみな一様に女っぽい。
ルックスはもちろん中身もかなり女性らしくて、あたしみたいに、「バカじゃねえの」とか「返事すんのもメンドクセ」とか、「よりによってあそこでイーソーツモりやがって。柳沢、100回死ねばいいのに」なんてことを言わない人ばかり。(当たり前)
普段、オッサンに囲まれて仕事をしているあたしは、だから女友達と呑みに行くと少しだけ自分の女子力が上がる気がしている。

(オッサン、親友の好みも訊かず「全部塩で」)
この時も呑みながらスキンケアの話で盛り上がったおかげか、午前4時半に泥酔一歩手前で帰宅したというのにあたしはなんと、しっかり化粧を落とし、化粧水だの美容液だの乳液だのを塗ってから眠りにつく、という偉業を成し遂げた。
布団まで辿り着けず、玄関で寝ていることだってあるあたしにとっては、ウルトラミラクル。
朝までまっぱで寝てなかったらパーフェクトだったのに。惜しい惜しい。
(夏目基準)
(夏目基準)
その甲斐あって、翌朝はまた、仕事が休みで用事もないくせに7時に起きてしまい(学習機能皆無か)睡眠時間は全然足りてなかったっつうのに、呑んだ翌朝仕様の肌では全然無かった。
だからといって、「これからは泥酔ちょい前に帰ってくることにしましょう」なんて微塵も思わないのだが(思え)、でも、酔って体温が上がった状態で寝ている時は特に肌が乾燥しそうだから、本当は、普段より念入りに手入れしないといけないのかもしれない。
出来ないけど。絶対無理だけど。

右:アメツチ ワンダーモイスト エッセンス(美容液)
左:アメツチ ワンダーモイスト ミルク(乳液)
毎回毎回シツコイが、箱から出して蓋を取って真っ先に思った。

この乳液もやっぱプッシュ式ボトルじゃないのかよ、と。
(本当にシツコイ)
酔って帰った日はいつもにも増して、くるくる回して蓋を取るのがメンドウに思えるから(オカシイ)、尚更そう思った。
ただ。
この乳液は、あたしがいつも使っているものよりも随分粘度が低いのに、化粧水と美容液をつけた肌をピタっと塞いでくれる効果が高いのか、「水分が肌に留まっているなあ。浸透してるなあ」という実感がやたらある。
ベタつかずに潤うところもかなり好み。

(「こんな量を出すつもりじゃねえんだけど」と毎回思う)
美容液も比較的サラサラで、

(プッシュ式なら適量出せる)
なのに、肌につけた時のシットリ感が長く続くところが、とても好み。
ううーん。
このシリーズをあたしが使い続けるにはやっぱ、化粧水と乳液をプッシュ式ボトルに詰め替えるしかないかなあ・・・・。
ちなみに。
呑んでる最中にあたしが摂った唯一の野菜はセロリスティック。

(夜も酔いも深くなったので、どこにもピントが合っていない)
目の前の友人がやたら野菜を食べていたから気まぐれに頼んでみたが、普段は動物性たんぱくと炭水化物とアルコールにだけしか金を払わないから、あたしにしては随分と女子っぽいチョイスだった。
呑みの〆も、いつもならラーメン屋に入って、ラーメンと半ライスと餃子とビールを頼むのに(オカシイ)、目の前の友人がカワイイサイズのアイスクリームを食べていたからあたしも、カワイイサイズのおにぎりひとつで我慢した。
が、翌朝の起床から30分後、空腹に耐えかねて外出。
で、こんなことになった。

(朝8時に牛丼特盛&温泉卵&ざる蕎麦を食らう女。もちろん独身。彼氏ナシ)
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前 夜 の 我 慢 強 さ は い ず こ へ 。
(知らね)
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