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片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



ケータイのminiSDカードがいっぱいになるくらい汚部屋画像を撮り続けてるんだからそれがどこかに映りこんでいてもおかしくないと気付き、膨大な画像を改めて見返したのだが、これが案外映っていない。
誰も気づかないだろうけどあたしだけが判る唯一の画像がコレ。




(このおじさん、マジで誰)






それは、onちゃんの巾着袋の下に、スーパーマーケットのレジ袋に入れられて置かれていた。
あたしの記憶が確かならば、ソルダム(会社名)の「 WiNDy 」という、PCを自作する人の間ではメジャー(夏目基準)なブランドのPCだったハズ。
あたしがしょぼいパソコンを使い続けているのを不憫に思った友人が使わなくなったWiNDyのPCケースやパーツ一式をくれたので、自分で組み込んでみたものだ。
が。
それが正常に動くことを確認した時点で力尽きたあたしは、必要なソフトのインストールをせず放置。



3 年 か 4 年 か 5 年 く ら い 放 置 。



OSは何を入れたのかすら忘れてしまったのだが、ひとまずレジ袋から出してみた。




(どっちも久しぶりー)



ちなみに。
もーもクンはGatewayマニアな方に引き取って貰えることになったので、引き渡す前にハードディスクを 『 Eraser 』 で完全消去。



で、いよいよ10年間も鎮座していたもーもクンを撤去することに。
まずはキーボードに置いている熊の群れをよけ、




(労働意欲の欠片もない熊の群れ)



4年くらい前、姪が作ってくれたリボン猫もよけ、




(ヒゲ忘れてるぞー。あと、リボンの位置は逆な)



キーボードとモニターを手前に引っ張り出した。
で。



思 い っ き り 萎 え た 。








ぐしゃぐしゃーっとなり、どれがどれのなのか判らなくなったヒモ(=ケーブル)は、職場で見ても随分気持ちが萎えるものだが、自分の部屋のぐしゃぐしゃーは全てが自分の仕業だと判っているから尚更萎える。
片付けブログ的にはここで、プリンタをよけて、パソコンデスクを拭いて、ぐしゃぐしゃーっとなったヒモを整理して、見栄えがいいように整えるものなんだろうが、何しろあたしは大雑把で、「見なかったことにする」のが大得意。
なので、デカい埃だけを素手で摘んで取り除き、全体的に抜けかかっているタコ足なヒモの束から、




(良い子のみんなは真似をしちゃいけません)



使っていない周辺機器のだと思われるヒモを勘で抜き、もーもクンを撤去したらWiNDyを設置。




( before. キーボード右上のごちゃごちゃしたケーブルを・・・・)


( after. 本体の上に移してヨシとする女。アラフォー・独身・彼氏ナシ)



本体が白から黒に変わったけれど、前面がアクリルパネルなせいか、想像していたほどは重々しくない。




(ケースはコレの。中身はほぼ全て交換済み)



それより何より。
もーもクンより奥行きがないからか、ぐしゃぐしゃのヒモが減ったからか、キーボードの手前が広くなった。
「広くなった」と言っても、計ってみたら7センチぽっち。
でもこの7センチが、今のあたしにとっては途轍もなくデカかった。
で。
ソフトをインストールしたりポータブルハードディスクからデータを移してる間、その7センチを使って、これまで容易に出来なかったコトをすることにした。
それは。



手 紙 を 書 く こ と 。



「メールじゃ味気ないからお手紙でも・・・・」という意図では全くなく、友人に送りたいものがあり、それに添えるメッセージカード代わりに手紙を書きたかっただけ。
そんなちょっとしたものを書くことすら出来ないのは、あたしが筆不精だからということに尽きるのだが、それ以外にも些細な理由があった。

普通の部屋には「テーブル」という便利なものがあるのだろうが、あたしの部屋で手紙が書ける場所はパソコンデスクしかなく、でも、片付けられない女の部屋のパソコンデスクはいつも狭苦しくて、便箋一枚を広げて置くスペースもない。
かといって、リビングのテーブルで親が見ている前で手紙を書くってのも何やら子供っぽい気がする。
いや、それより何より。
あたしみたいな気分屋でモノグサなヤツは、環境が整っていなければ、やるべきことすらしない。
で、自分の部屋の環境を整えられるのは自分しかいないのに、それすらもメンドウだから、結局、手紙一枚書くことすらできない。
たとえば仕事をするのにパソコンが無かったら紙とペンと電卓を使えばいいし、料理をする時に包丁がなかったら他のもので材料を切ればいい。
・・・・と、言うのは簡単だけれども、それを実行するとなると途端に仕事や料理のハードルが高くなる。
あたしにとっては手紙を書くのも同じことで、もちろんその気にさえなればどんな場所でも書けるのだろうが、便箋一枚を広げておけるスペースがあるとないとでは大違い。
つまり、たった7センチがあたしにとっては、とても貴重なスペースだった。




(2人の親友宛に、感覚的には30年ぶりくらいに書いた)



久しぶりに書いた手紙はまとまりの無い文章で相変わらず汚い文字だったが、それが書けないせいで送りたいものが送れないでいるよりはずっといい。
気負わずに気取らずに書けたし。
使いたかった切手がようやく使えたし。






ようやく手紙を書き終えた頃、各種ソフトのインストールも終了。
すっかり忘れてたいたOSはXPだったことが判明した。




(Windowsセキュリティ修正プログラムを約70個インストール後。
その多さにイラっとしたのでSP3にはしない)



10年間使っていたもーも爺も無事、可愛がってくれる人の元へ旅立ち、新たにあたしのメインマシンとなったWiNDyも快調。
最新OSでもないし最高スペックというわけでもないが、ブログを書いたりメールを送ったりネットで麻雀するには、充分過ぎる。
もちろん、諸悪の根源だったソフトが常駐していても、何ら支障がない。
で。
調子こいてリビングで、「新しいパソコンが快適だ」という話をしていたら、夏目父が宙を見上げながら言った。



「 俺 も 新 し い ノ ー ト P C が 欲 し い な あ ・ ・ ・ ・ 」



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欲しいなら買えばいいじゃねえか。
仕事でも使ってんだから、会社の経費で買っても文句言わねえぞ。



「 ゲ ー ム 用 に 」



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それは経費で落ちねえからな。



「 来 な い か な あ 」



「へ?何が?」と思っている矢先、夏目父は、耳を疑う言葉を発した。







「 来 な い か な あ 、 サ ン タ さ ん 」
(註:小学5年の孫がいる人の言葉です)





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来 ね え よ 。
(バッサリ)





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