BOOK INFOMATION
トイレの換気扇の次は風呂の換気扇を掃除する気になっていたのだが、その前に、浴室の天井に蔓延ったカビ掃除をすることにした。
カビ掃除に使うのはもちろん、 『 強力 カビハイター 』 。
塩素系で「まぜるな危険」の洗浄剤なのでエコクリーニングな人達には無縁なのだろうが、年季の入ったカビを跡形もなくスッキリ取り除くにはコレに勝るものはない(夏目基準)と思っている。
で、天井に吹き付けるにあたり、目に入ってはマズイので今回は度入りメガネをかけて挑んだ。
手に液がつかないよう、ゴム手袋も装備。

天井にそのままスプレーしても液垂れして危ないわ効果は薄いわなので、我が家に山ほどあるポケットティッシュでパックすることにした。
ポケットティッシュを半分にしたものに、

泡をプシューっとし、

泡がついた面を、カビが生えている天井にそぉーっと貼り付ける。
が、ティッシュを3枚貼りつけると。なんでだか手が冷たくなってきた。
湿ってるカンジっつうか、冷たい水に手ぇ突っ込んだカンジっつうか。
で、ゴム手袋をよーく見てみると、
右 手 に 穴 が 開 い て い た 。

(1枚目で気付け)

(1枚目で気付け)
仕方なく逆の手で貼り付けていくことにしたのだが、利き手じゃないため、目指した位置にピンポイントで貼るのが難しい。
その結果。
貼 り 過 ぎ た 。

(右手で貼ってたら1/4の量で済んだ)

(右手で貼ってたら1/4の量で済んだ)
あげく、右手に持ったボトルの口に左の袖を引っ掛けてしまい、
カビより先に服の色を取るハメに。

(塩素系洗浄剤用の作業着なので、こんなブチがいっぱい)

(塩素系洗浄剤用の作業着なので、こんなブチがいっぱい)
天井にティッシュを貼ったままで10分程度放置し、ティッシュを取り除いてみると、プツプツあった黒いカビが跡形も無く消えていた。

・・・・って、今気付いたけど!
Before写真、撮り忘れたよ、ママン・・・・!
Beforeのカンジが判る写真は、換気扇のカバーを撮ったこの1枚のみ。

(カバーの周囲にあるプツプツが取れたの)

(便利ですー便利ですー)

(なんでそ?)
あたしが想像していた換気扇内部は、トイレの換気扇の汚れに湿気とカビを加えた「ヘドロチックなカビの巣窟」だったのだが、恐る恐る見上げてみるとそこには、想像とは全く違った惨状が広がっていた。
そこにあったものはカビではなく、
サ ビ だ っ た 。

(全体的にサビが浮き)

(枠の一辺が完全崩壊)

(全体的にサビが浮き)

(枠の一辺が完全崩壊)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そうかそうか。そうきたか。
ああ、だからここ数年、風呂の換気扇だけやたらうるさかったのか・・・・。
一辺のサビが酷いので掃除どころではなく、カバーだけを綺麗に洗ってそぉーっと、ほんとにそぉーっと元に戻した。
が、長年寝ていたであろうサビを起こしてしまったようで、カバーの間から細かいサビが少しずつ降ってくる。
・・・・メンドクセぇなあ・・・・。
せっかく掃除する気が起きたってぇのに、まさか、換気扇交換工事の手配をしなくちゃいけない事態になるなんて思わなかったなあ・・・・。
浴室の湿気を甘く見てたよ・・・・。
ああ・・・・、すげーメンドクセ。
・・・・と、やる気が萎んで腑抜けること数時間。
腑抜けてる場合じゃねえことに気がついた。
印刷はとっくに終わってたし27日から休みだったってのに、連日連夜呑み歩いていたせいですっかり忘れてたよ。
そういえばなんか落ち着かないと思ってたんだよなあ・・・・。
結局、5時間かけてメッセージと宛名を書き、昼過ぎに投函。(私信:関係各位。元日どころか3日にも届かないかもしれません)
すると気持ちがスッキリし、でも身体はだらーっとしながらテレビを見た。
が、何か違和感を覚えて視線を上げた。
あれ?生きてる、コイツ。

(ゴミのように見えるのは種。集める気はまだ無い)

(ゴミのように見えるのは種。集める気はまだ無い)
11月後半、ベランダから部屋の中に入れた日々草がまだ枯れずに、いやそれどころか、青々とした葉っぱが増えていた。

(健気。すげー健気)
去年は12月中旬に枯れたのに、今年は未だ枯れずにいたなんて。
去年と何が違うんだろ。(知らね)
何はともあれ。
今年は日々草と一緒に年越しだ!

はいはい、お前も一緒一緒。
(棒読みで)

はいはい、お前も一緒一緒。
(棒読みで)
クリスマスの日、朝イチであたしに渾名がついた。
「おいロボコップ。午後の会議資料メールしといたからな」
上司だけが言うならシカトもできるが(オカシくね?)、うちの職場はこういうコトに群がるアホが大勢いるから厄介だ。
「本社の小林が電話くれってよ、ロボコップ」
ロボコップと呼ばれ始めてしまった理由は、前日無茶な体勢で換気扇掃除をしたせいで全身が筋肉痛になりまともに歩けなかったからなのだが、こういうあたしの不器用さに思いっきりタメイキをつく男が不在だったのがせめてもの救いだった。
が、午前11時、出先にいるソイツから電話がきた。
一通り、仕事の用件を話し終えるとソイツは、いつもにも増してかったるそうな声で続けた。
「ところで」
「ん?」
「オマエ、なんで筋肉痛になってんの?」
「誰に聞いた?」
「柳沢がメールで」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「で、なんで筋肉痛?」
「高いとこ掃除して」
「それだけで筋肉痛って、オマエどんだけ運動不足よ」
「椅子なくて。ようやく手が届くくらいの台に乗ってやってたから」
「脚立とかねえの?」
「ねえの」
「買えよ」
「そうだねえ」
「そうだよ」
「・・・・で」
「あ?」
「今年の説教は終わりってことでいいでしょうか?」
「・・・・オマエ、電話切りてぇんだろ」
「アタリ」
午後からあたしは打合せが続いていて、会議室に篭っていた。
面白くもない雑談をチラホラ交えるにオヤジにイラつきながら、でも、これさえ終われば今年の仕事、終わったも同然!っつう想いだけで堪えに堪え、午後7時、ようやく打合せ終了。
で、数時間ぶりに自席に戻るとそこには、見慣れない物が置かれていた。
ただ、それを見た途端。
それが、午前中電話で話したアイツがくれた物なのだと、すぐに判った。

(こんな色気のないプレゼント、見たことねえ)
ありがとう、吉田サンタ。
脚立、マジで欲しかったんだ。
最近あたしのところにはサンタが来なかったから、具体的には、あたしの記憶が正しければここ10年くらいはツボにハマるサンタが来てくれなかったから、尚更すげー嬉しいよ。
たださ。
貰っといて何だけどさ、吉田。
お前って、

リ ボ ン 結 ぶ の 下 手 じ ゃ ね ?
(恩を仇で返す女。アラフォー。独身。彼氏ナシ)
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