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片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



築20年だもの、一軒家だろうとマンションだろうとアチコチにガタがくるのは当然だろうし、それをメンテしながら住むのが普通なんだと判っちゃいるが、でもやっぱり、メンテ要員が自分しかいないとなると、小さいことから大きいことまで全てがメンドくさい。
プロに依頼するにしても、業者選定から作業終了までのやり取りが億劫で仕方ない。
が。
その「プロ」が知り合いだと、急に敷居が低くなる。





玄関の鍵の穴がガタガタし始めたのは、1年半くらい前じゃないかと思う。
入居から3年後に一度、鍵を交換しているけれど、それから既に17年経っているわけで。
ただ、鍵がオカシクなったのが経年によるものなのか、スペアキーを元に作ったスペアキーを使っているせいなのか、 鍵穴の中が錆びたのか、原因はよく判らない。
ただとにかく、鍵穴に鍵を差すのも抜くのもすんなりいかなくなり、引っ掛からないよう探りながら鍵を差し、右に左に微調整しながらでないと抜けない。
シリンダーを見てみると、外側にはだいぶ錆が浮いていた。








これじゃ内部がイカれてても全然不思議じゃないが、同じマンションの他所の家のシリンダーを見てみると、うちのより錆が目立つ物が多いのに、シリンダーを替えてる家はほとんどない。
なんでだ。(知らね)
まあ、よそんちのことは兎も角、我が家の鍵がイカレてることは確かなわけで、17年ぶりに玄関の鍵を交換しようと思い立った。

さて。
普段のあたしならこれをプロに頼もうとは思わないのだが、去年12月半ばのこと、かれこれ8年ほど前から知っているご近所さんの職業が鍵屋さんだと偶然知ったので、その人に頼んでみた。
ちなみにこの鍵屋さんは姪の同級生のお父さんなのだが、あたしが鍵屋さんと知り合ったのはその縁ではなく、近所の雀荘でだった。
雀荘で知り合ったオヤジ共は揃いも揃って胡散臭いのだが、その中で唯一あたしが信用している人がこの鍵屋さんである。
だってこの鍵屋さん、



麻 雀 ス キ ル が あ た し と 同 レ ベ ル な ん だ も の 。
(「同病相憐れむ」的発想か)



あたしからふんだくった金だけで生活してんじゃね?というオヤジ達の中で唯一、定職がありそうな人だとは思っていたのだが、まさか鍵屋さんだったとは。
というわけで。
12月半ば、一緒に卓を囲んでいる最中にその人の職業が鍵屋さんだと判ったので、早速シリンダーの交換をオーダーしてみた。

夏目「リーチ。つうか、○○さんが鍵屋だなんて知らなかったよ」 ←4面待ち
鍵屋「ポン。つっても俺はまだ修行中。オヤジが師匠」
夏目「あのさ、うちの玄関の鍵、交換して」
鍵屋「空き巣でも入った?」
夏目「ううん。なんか鍵穴に鍵がすんなり入んないの」
鍵屋「じゃあシリンダーだけ交換すればOKでしょ。自分でやってみなよ」
夏目「やってくれねえのかよ」 ←ツモ切り
鍵屋「ポン。だって簡単だし。で、今の鍵はどんなヤツ?」
夏目「ギザギザの。何百円かで、キーンってスペア作れるヤツ」




(見ようによっては八つ墓村)




鍵屋「ピッキングに強いヤツに替えたほうがいいかもね」
夏目「ほう」
鍵屋「鍵は美和ロック?」
夏目「そう」
鍵屋「じゃあ、後で型番教えて。それに合うシリンダー教えるから」
夏目「了解」 ←ツモ切り
鍵屋「あ」
夏目「ん?」



「 ロ ン ! 」
(もちろん鍵屋が)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



コ イ ツ に 工 賃 ま で 取 ら れ て な る も の か 。



つうわけで、後日鍵屋に教えて貰った複数のシリンダーの中から代替シリンダーを決め、早速ネットで購入。








(金輪際、鍵屋には金を払わん覚悟を決め、ロックセンターで購入)



我が家の鍵は、MIWAロックのLDSPなる型。






ねじ込み式のものなので、フロントカバーを外したら、




(アーマープレートという名前らしい。つうか、これも錆てんのね)



シリンダーを留めているネジを緩めると、古いシリンダーを外せるようになるらしい。





で、古いのを回転させながら外したら、






新しいシリンダーをねじ込んでねじ込んで、ロゴが真上にくる位置で止めたら、はい、おしまい。




(ぴかー)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
なんであたしは1年半も放置してたんだっけ?と拍子抜けするくらい簡単に出来てしまった。
写真を撮りながらでも10分くらいしかかからなかったから、プロならば、シリンダーの選定をして交換して微調整もして、代金払って確認のサインまでしても同じくらいの時間で済むんだろうなあ。



さて。
シリンダーに同梱されている鍵は標準で計3本。
これまでは、夏目父とあたしが1本ずつ持っていて、もう1本を義兄に持ってもらっていたから、これからも3本あれば間に合うハズ。




(17年間、回り続けたシリンダー)




(新しい鍵に付け替えたが、アラフォーでこのキーホルダーはどうよ?と今更気付く)



新しい鍵を渡すと夏目父はすぐさま、長年使っている自分のキーホルダーにそれをつけた。
で、昨夜のこと。
義兄宅に行ったので、新しい鍵を渡して言った。



「玄関の鍵を交換しました」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何か問題でも?」
「・・・・あるよ。大問題だよ」
「何がでしょーか」
「なんで俺がこんなモン持たなくちゃいけねえのさ」
「カワイイでしょう」
「可愛さとか、いらないから。それに邪魔だし。チャリンチャリンうるさいし」
「鈴は取ってもいいよ」










(カワイイ根付をつけてあげる心優しい義妹)




「鈴だけ?」
「うん」
「全部取りたいんだけ・・・・」



許 さ ん 。





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