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BOOK INFOMATION

単行本 『 片付けられない女魂 』 は、Amazonマーケットプレイスで購入できます。
片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



我が家において、「鍋を焦がす」「皿を割る」「好きなもんは全部食う」というのは夏目父の専売特許だったのに、生まれて初めてあたしが、ヤカンの空焚きをしちまった。
しかも、ヤカンを火にかけてちょっと目を離したらすっかり忘れちゃって・・・・とかいう、あるあるぅー!な空焚きではなく、水の入っていない空のヤカンを火にかけ、それが変色する様子を2分間眺めていたという、ツッコミどころ満載な空焚きをした。










火に近いほうは煤のような焦げつきで、上部は、常にコンロ付近に出しっぱなしにしているせいでついた油汚れが焦げ始めたって感じか・・・・。
んー、フタも取っ手も綺麗なのになあ。






ほとんど料理をしないからキッチン用品には全く執着がないのだけれど、これだけは惜しい。
なぜならこれは、親友の結婚披露宴で貰ったカタログギフトのものだから。
しかも、離婚率が異様に高いあたしの友人知人の中で、彼女は、数少ない「続いてる人」だから。




この友人が結婚。出産。家事。育児・・・・)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
こうして書くと「だから何」という気にならないでもないが、あたしの中では思い出深いモノだったわけで、だから、磨いてみようかと思い立った。
だって、ほれ。
片付け掃除ブログ界ではさ、写真を載せるのも憚るくらい汚いモンを洗って磨いてピカー!っとするのはお約束だもの。
あたしも世のステキな奥様たちみたいにメラミンスポンジとか使っちゃって、



このヤカンをピカー!っとしてやろうじゃないのー。のー。






思い出深いという以外にも、このヤカンが惜しい理由はある。
まず、取っ手が熱くならない。
それから、容量が2.4リットルなのにアルミ製だから軽くて、本体とフタの境に段差がないのとで、とにかく洗いやすい。
それと、表面のアルマイト加工が影響しているのか、とにかく汚れが落ちやすい。
ヤカンをピカー!っとしようなんてことは、年に1度か2年に1度くらいしか思わないが(少な!)、どれだけドロドロになっていようが、普通のスポンジと普通の食器洗剤で洗えば経年を感じさせないくらい綺麗になる。
口が広いから、手ぇ突っ込んで内側を洗うのもラクチンだ。






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ラクチンとか言ってるわりに汚れてね?と自分で自分にツッコミつつ、その汚れは置いといてまずは、ステ奥御用達のメラミンスポンジを買う必要があるか否かを検討すべく、食器を洗う普通のスポンジで擦ってみることにした。
そうそう、内側の汚れは置いといて、ね。




(おや?)



・・・・こここここれは、みみみみみ見なかったことにして、外側を普通のスポンジで擦ってみ・・・・る前に底をちょろっと撫でてみた。
するとすぐに。



ピ カ ー ! っ と な っ た 。






(穴です)



・・・・って。



こういうピカー!を目指してたわけじゃねえんだけど。



一瞬、アルミ溶接しようかとも思ったのだが、穴を見てうな垂れているあたしの傍にいつの間にか立っていた夏目父の言葉をきいて、溶接は諦めた。



「やったー!ようやく穴が開いた!
あのさ、すごく綺麗なヤカン見つけたんだよー」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ああ、萎える。
すげー萎える。
夏目父の購買欲は、必ずあたしを萎えさせる。

そもそも、夏目父はヤカン使わないじゃないか。
あたしがコーヒー淹れる時に使うだけだもの、お前好みのヤカンである必要がどこにある。

夏目父のテンションの高さに萎えつつ、ヤカンを捨てるのならついでに、ボロくなった調理器具を全部捨てちゃおうと思い立ち、元の色がまるで判らないほど黒くなった18センチのフライパンも、場末の大衆食堂が似合う28センチのフライパンも、






買って早々フタが壊れたのに使い続けていた片手鍋も、






フタは無事だが取っ手がヤバい片手鍋も、






我が家に、少なくとも15年前からあった調理器具をどーんと捨てた。






「え、全部捨てるの?」と夏目父。
「うん」とだけ言う娘。

タイミングがタイミングだっただけにヤケを起こしている風に見えてもおかしくなかったが、あたしとしては全然そういうんじゃなくて。
場末の大衆食堂にありそうな鍋やフライパンはみんな前から買い替えたいと思っていたけれど、月に1、2回しかフライパンも鍋も使わないあたしに(本当)、欲しい鍋などあるハズもなく。
つまり、コーヒーミル同様、選ぶのがメンドウだから買い替えることを考えただけですげー億劫なわけで。
だから、先に「チーム・場末」を捨ててしまえば、否が応にも買うことになるんじゃないかと思ったのだ。
ちなみに。
これらを捨ててうちのキッチンに残っている鍋は、小さいホーローのミルクパンと圧力鍋のみで、フライパンはゼロになる。
でも、どーんと捨てた。



さて。
チーム・場末を捨てた日から夏目父は、ヤカンヤカンとうるさくなった。
「綺麗なヤカンなんだよ」と言っているうちはまだ良かった。
が、そのうち、「ヤカンって一生モンだよね」と言いだしたあたりから、徹底抗戦することにした。

「一生って、あたしの?それともそちらさまの?」
「俺のに決まってる」
「つっても、ヤカン使わないじゃないの」
「使ってるよ」
「・・・・見たことねえんだけど」
「そうかもしれないけど、毎日使ってるよ」
「お湯沸かして何してんの?」
お湯は沸かしてないけど使ってる!
「あ゛?」



「ベランダの花に水やる時にヤカン使ってるっ!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ジ ョ ー ロ 、 使 え や 。



「つうか、一生モンとか言ってるんだからお高いのがいいんでしょ」
「高いのかなあ、やまだこーみんでざいんだと」
「は?」
「ん?やまだこーみんのステンレスのヤカンって高いのかなあ?」
「調べてみましょか」
「よろしくどーぞ」






(確かに綺麗)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ジ ョ ー ロ 、 使 え や 。





というわけで。
夏目父の、ヤカンより熱い、暑苦しい購買欲は未だ冷めていないようだが、薄情な娘は毎日シカトし続けている。
ちなみに。
「チーム・場末」を捨てたのは、1ヶ月半前の5月5日。



我が家には未だにヤカンもフライパンも鍋もない。



だから、ヤカンでベランダの草花に水をやっていた夏目父は今、



小せぇミルクパンを手に、台所とベランダを何往復もしている。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





ジ ョ ー ロ 、 使 え や 。





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