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BOOK INFOMATION

単行本 『 片付けられない女魂 』 は、Amazonマーケットプレイスで購入できます。
片付けられない女魂     Amazon
(扶桑社 / 全503頁 / 書き下ろしアリ)



4畳半のヤニ掃除を始めたはいいが、外から聞こえる猫の声に気を取られ、やる気が数分しか持続しないという日が続いた。
成猫の声ならまだ我慢もできるが、子猫の声が聞こえるともう堪らず、捕獲したい衝動に駆られ掃除どころじゃない。
とはいえ、声の主が野良とは限らない。
たとえ野良だったとしても、ヤニ掃除を始めた5月は毎日帰宅が翌日になっていた時期でもあり、子猫をかっさらってきたところで大した世話が出来るハズもなかった。
で、試しに、外の音を遮断するために窓を閉めきってみたのだが、ヤニ臭と洗剤臭が充満する超不健康そうな部屋が出来上がっただけで、しかも、暑い。
次に考えたのは耳栓だったが、掃除好きでもないあたしが、心逸る音もそうでない音も一切遮って挑んだところで、全然ちっとも楽しくないわけで。
そんな修行みたいな方法じゃなく、もっと楽しく、それでいてやる気を削がない術はないものかと考えた結果、わりとまともだと思ったのが、iPodで音楽を聴きながらの掃除である。

通勤時間が短いとか諸々の理由で、車の中でしかiPodで音楽を聴くことがないのだが、そういえば、カーオーディオに繋げているnano以外にも遊休iPodがあったハズ。
古い6GBのヤツだけど、使えるハズだよなあ、アレ。




(ピンクな理由は裏返すと判る)




リボン猫+限定なので即買いするも、勿体なくて使えず今に至る)



が、好きな曲が詰め込まれたこれを聴きながら自分がノリノリで掃除する姿を想像してすぐ、iPod案は却下した。
何故なら、好きな曲を大音量で聴いていると、深夜だということも忘れ、窓を開け放った部屋でうっかり、大声で歌ってしまいそうだからである。
つまり。



近隣住民に迷惑をかけそうだからである。



・・・・で。
考えに考えて買ったのが、前回モザイク付きで載せたこれ。






モザイクを外すと、こんなモンが現れる。








やる気が出ない類のことをやらなくてはいけない時はPCかコンポでラジオを聴きながら、ということが多い。
一切の音をシャットアウトして集中するのは癪に障るし(鬼娘)、かといって好きな曲を聴けば、歌詞のワンフレーズにうっかり心を奪われてともすれば泣けてきたりするし(痛いヤツです)、だから自分に選曲する余地のないラジオが丁度いいのだ。
が、ポータブルラジオは持ってないし、もしそれを買ったとしても、4畳半での作業が終わったら用なしになるわけで。
「今後も使えるもの」で、利便性や費用対効果を考えた末に決めたのがコレだった。






「いくら気乗りしないからって、こんな仰々しいモン買わんでも」と言う人は大勢いるのだろうが、あたしの場合、誰のせいでもなく自分のせいで朽ちる寸前まで汚してしまった部屋を掃除するということは、こんなモンで気を紛らわせながらでないとやれないくらい気が滅入る作業だったから、結果的には、これでラジオや日テレNEWS24を聴きながらでないと続けられなかった気がしている。
何しろ4畳半は、カメラで写す以上に汚いのだ。
サッシ部分をひと撫ですれば、雑巾はこんなになるし、






窓ガラスに洗剤を吹き付ければ、カラメルカラーの液体が流れ落ちる。




(いや、ヤニカラー)




(こんなモンが垂れるのだから、脳内施工計画変更して正解)



しかも、サッシ周りの木製箇所だけでなく、アルミサッシにこびりついたヤニも、3、4回拭いたくらいじゃ完全に汚れは落ちてくれなくて、ハエ取り紙か?くらい汚れた部分をツルンと綺麗にするには随分時間がかかった。




(Before)




(After)



他、綺麗になりそうなのになかなかスッキリしなかったのが、窓に貼ってある「消防隊進入口」と書かれたステッカーで、あまりにメンドウなのでいっそのこと、ステッカーを剥がしてしまおうかと思ったくらいである。(建築基準法に抵触するので剥がしっぱなしにしてはいけません)




(Before)




(After. ではあるが、入ってこられちゃ困る)


(貼り替える手もあったのか・・・・)



兎にも角にも。
ワイヤレスヘッドホンを買ってからというもの、どれだけ酷い汚れを見ても大きくはへこたれず(小さくはへこたれた)、戦闘時間もウルトラマンのカラータイマーを軽く越えられる(3分1秒以上なら越えた認定)ようになった。
そして。
その勢いでようやく、先延ばしにしていた物の撤去に取り掛かったのだった。









つうわけで。




腕 力 自 慢 話 に 続 く 。





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 どどーんと落ちましたなあ。


近頃しばしば、「歳を重ねれば重ねるほど、苦手なことをせずに済むようになるのだなあ」と思わざるを得ない場面に出くわす。
「せずに済む」といってもいろいろある。
頑張って苦手を克服したり、長年嫌々やるうちに慣れて苦手意識がなくなったり、苦手だからと避けているうちに他の人がやってくれるようになったりするならいいのだろうけど、あたしのように、避けたところで誰もやってくれないけどまあいいかと思うようになるのは、全然良いことではない。
しかも、片付けや掃除というのは、「やらなくてもいいこと」では決してないわけで、そういうことに意欲が湧かないのは考えものだ。



さて、話は5月に遡る。
遡り過ぎというか書かなさ過ぎだけども、それは気にせず遡る。
4畳半のリフォームをする前に掃除をすることに決めてからは、雑巾とバケツを持って4畳半に籠もる毎日が始まった。
連日帰宅が遅かったこともあり、タバコを吸うために4畳半に行くついでに掃除をすることに。
つまり。



ヤニ吸うついでにヤニ掃除。



タバコはベランダに出て吸っているから室内のヤニが増えることはないのだけれど、なんだか物凄くアホなことをやっている気がしてならない。
それと。
目の前に拭きやすそうな汚いものがあるのに、それが拭かなくていいところだっていうのが何とも歯がゆい。




(壁紙は剥がすので拭くだけ無駄)



かといって、やがて剥がす壁紙を拭く気はサラサラないので、まずはヤニ被害の少ないドア側から、壁紙以外を拭くことにした。




(被害が少ないとはいえ、真っ白に見える箇所を撫でると)




(やっぱりヤニ)



ドア付近で最も汚かったのが、蝶番側。




(画像右側に注目)



隙間を通り抜けようとした土埃と埃とヤニが混じり、不気味ワールドを創造している。






が、ここみたいに、洗剤をつけた雑巾で拭いて真っ白になる箇所はまだいい。






厄介だったのはベランダ側のサッシ周りである。
その中でも特に目立つのが、使いもしないのに長年くっついていたカーテンレールを撤去した箇所。




(あらひどい)



どれだけゴシゴシ拭こうとも、どうしても真っ白にはならないのである。




(ぼんやりヤニカラー。ぼんやりカーテンレール痕)



長年燻しまくり長年放置していたんだもの、多少なりとも汚れが残るのは当たり前っちゃあ当たり前なのだが、ドア側を拭いてスッキリ感を味わってしまったせいで、この中途半端な汚れの落ち方が、どうにもこうにも面白くない。
つうか。



やる気が萎える。
(早い)



加えて、暑くなりつつある季節、音の鳴るものが何もない部屋で常に窓を開けて、集中力なく掃除してるもんだから、






外から聞こえる音が気になって仕方ない。
具体的には、



どこからか聞こえてくる子猫の鳴き声が気になって仕方ない。



小さく聞こえる「みゃー」という声に耳を澄まして拭く手を止め、ベランダに出て暗闇に目を凝らし、声の主を見つけられずに部屋に戻って拭き掃除を再開するも、今度は親猫らしき「にゃー」という声に反応し、足音を忍ばせてベランダに出てじっと下を見る。
どれだけ目を凝らしたところで、マンションの4階から、真っ暗な地面のどこかにいるであろう猫の姿を見つけられるハズもないのに、だ。
あげく、拭き掃除をしている時間より、暗闇を見てアレコレ考えをめぐらす時間の方が長くなる。

あ。
このあいだ、マンションの駐車場で見かけたキジトラが親か?
それとも、我が家の自堕落番長が一目ぼれしそうなあの茶トラ?
いや、そういえばこのあいだ、向かいの家の庭を横切る、真っ白いのも見たな。
あれ、メスっぽかったよな。
あの真っ白いのなら、暗闇にいても見えそうじゃね?
子猫、何匹いるんだろ。
つうか野良?それとも、どこかの家の飼い猫?

・・・・という具合に。
つまり。



猫の一声であっさり切れる程、掃除に対する集中力がない。



窓を閉めてやることも考えたが、徐々に気温が高くなっている時期でもあった。
あたしには、閉め切った部屋で、夜中に汗だくでヤニ掃除するほどの情熱もなけりゃ、部屋に充満するヤニ臭+洗剤臭を我慢できるほどの根性もない。
なのに、面白くもなんともない掃除をとっとと終わらせて次の工程に取り掛かりたい気持ちだけは強いもんだから、自ずと、集中力のない自分に苛々してくる。
そんな、無駄にイラつく夜が、冗談ではなく本当に10日以上続いた。
が、いよいよ4畳半に入る用事のメインが「暗闇見物」になった頃、あたしは、面白くないこと(=掃除)に比較的集中できるあたしなりの方法を思いついた。



で、早速。
それを実践するのに必要な、でも、掃除には全く関係のないブツを購入。




(1万円ちょいの何か)



結論から言えば、このブツによって4畳半の掃除が格段に捗ることになったのである。





(まだまだ続きます)





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